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2008年5月 2日 (金)

電動ベットになれば、母は寝たっきりへ一直線だ。08年5月2日

5月1日
母は疲労感が強いので散歩を休ませた。
午前中、私一人で祖母の命日の供物を買いに駅前へ出かけた。緑道公園に入ると、眩しい舗道を茶色いカナヘビが夢中で横断した。逃げ込んだ草むらを覗くと、もう大丈夫と涼しい顔で休んでいる。命の灯が危うくなった母と暮らしていると、そのような小さな命の輝きに惹かれる。
「がんばれよ。」とカナヘビに声をかけ、再度新緑の中を歩いた。途中、床屋さんを覗くと、客がいない。予定を変更して頭を刈ってもらうことにした。

「母は最近弱りました。食事を摂ってくれないので困ります。」
頭をあたってもらいながら、床屋さんに話した。去年、床屋さんは母と同い年の初代のお父さんを亡くしている。
「父も最期は食べてくれなくて困りました。大好きだった刺身を小さく切って出しても、一かけらを飲み込めず、医師に相談しても、老衰だけはどうしょうもないと匙を投げられていました。」
床屋さんの話すことと、母の状態は良く似ていて、話しながら辛くなった。

さっぱりした頭で、駅前商店街の八百屋へ行き供物に西瓜を買った。帰り道、遠く祖母が亡くなった旧居の辺りを墓代わりに手を合わせた。久留米の西福寺にある祖母の墓にはもう20年ほど詣っていない。祖父の甚平さんは良い石を見繕って墓石にした、と母に話していたが、第二次大戦末期の空襲で焼夷弾を浴びて半分焼けた。

午後は、雑貨のミニユチュア作りのメーカーの広報担当のTさんが訪ねて来た。
昔の生活用具のミニュチュアを母に見せて、話しを聞く為である。母は来客に元気になり、小さな昔の台所用具を手にして、懐かしそうに昔話をしていた。

夜、母は疲れ早く寝た。私も睡眠不足と疲労が重なり、少し原稿を書いて、11時に床に就いた。

2日
早朝、起き上がれないと母に呼ばれた。相当に疲れはてている様子だ。やはり、電動ベット導入の時期が来たようだ。しかし、これは後戻りのできない選択だ。その前に、上半身を起こすようにベニヤ板をベットのマット下に置いて試すことにした。

母の散歩を兼ねて、ベニヤ板を買いにでた。自然公園経由で中山道へ出て志村3丁目のドイトまで下った。90×80センチのベニヤ板をリュックにくくり付け、背負って母の車椅子を押した。涼しくなるとの予報は外れ、シャツが汗で濡れるほど蒸し暑い。環八から新河岸川河畔の遊歩道へ出ると涼しくてホッとした。

今、母を改造したベットに寝かせて使い心地を試している。これで、電動ベットを借りずに済むなら有り難いが、ダメなら連休明けに手配する。しかし、導入すれば母の筋力は日に日に弱り、すぐに寝たっきりになる。母は限界ギリギリで生かせて来たので、寝たっきりになれば死ぬのは早い。だから、ギリギリまで先延ばしにしている。

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