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2008年5月 3日 (土)

滅入っている時、笑いは救ってくれる。08年5月3日

母のベットに厚ベニヤを15度の角度で置くと、母は起きるのが少しだけ楽になった。しかし、今朝も母は重い疲労を訴えた。足はふらつき、寝返りは打てず、手は震えてお茶碗を落しそうになる。母はそのショックで表情が更に暗くなった。こんな時は散歩に連れ出すと効果がある。朝から雨だったが、朝食後、散歩に行こうと母を誘った。
「自然公園は行きたいけど、こんなに疲れていては無理。外で具合が悪くなったら、みんなに迷惑かけるから」
母は今日は寝て過ごすと言った。
「寝ていても疲労は治らないし、寝たっきりに近づくだけだ。それより思い切り散歩に出て、仮に無理をして死んだとしてもかまわないじゃないか。新緑の中、車椅子の上で死ねたら最高の生き方だよ」
無茶なことを言うと、母は「そうだね。車椅子で死ねたら良いね」と散歩への意欲が湧いた。

疲労困憊していても、いつものように自然公園へ出かけるのが、私も母も、生き生きした人生だと思っている。雨カッパで見えないので、寝間着に半天を着せて車椅子に乗せた。外に連れ出すと細かい雨が顔に当たった。
「やっぱり、外の空気は良いね」
車椅子をしばらく押していると、母は笑顔で言った。
雨の自然公園は静かだった。集まって来た顔見知りのスズメ達に餌を撒くと、嬉しそうにプチプチとついばんだ。母はそれを「可愛いね」と笑顔で眺めていた。

管理棟の係員と挨拶を交わし、古民家へ寄った。前庭に集まっていた顔見知りの野菜作りのグループが母に声をかけた。母は楽しそうに応えていた。古民家の土間に車椅子を乗り入れ、「さあ、我が家に帰ったよ」と言うと、母は更に嬉しそうに笑った。

帰り道、母は以前のように色々昔話を話した。
11時に帰宅すると姉が来ていたので母を任せた。
姉は母の冬物の衣類の整理に来た。母はベットに横になったまま姉の作業を見ていた。
「見張っていないで眠りなよ」
母に言うと「私がさぼらないように見とっとでしょ」と姉が笑った。それにつられて母も笑った。
「マーも晃子も、優しくて嬉しいね」
母が言った。
「そげんこと、言わんでも分かっと」
姉が久留米なまりで切り返した。
姉は宮崎育ちだが、母との会話は久留米なまりになる。
母の身体は口ほどに元気ではないし、疲労感も取れていない。しかし、滅入っていた私は母の笑顔に救われた。

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Goof

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