アオノリュウゼツランの花が咲き始めた。08年7月29日
午前中の散歩は、湿度が低く心地良かった。霧吹きでズボンやシャツをビショビショに濡らしても5分程で乾く。その間に大量の気化熱が奪われるので涼しい。車椅子の母にもたっぷり霧吹きしたので、涼しいと喜んでいた。母は心臓が弱っているが、この霧吹きのおかげで猛暑の散歩が続けられる。
東京北社会保険病院下の桜並木外れの青の竜舌蘭の花が開花し始めた。近隣の老人たちが次々と見学にやって来て、いつも4,5人が見上げている。自然公園の老人の間でも、花は話題で、見物客の中に一人二人と顔馴染みがいる。場所は赤羽台3丁目の国際興業バス八幡小学校北停留所前。今の様子では8月上旬に満開になり、9月に花が枯れ、10月に子供たちを根元に残して枯死する。そのドラマチックな一生が感動と敬意を集めている。加えて、朝日朝刊でも紹介したので、更に観客は増えそうだ。
アオノリュウゼツランの葉の元には巨大な球状の茎があり、大量の養分を蓄えている。テキーラはその糖分を発酵させて作る。花はその大量の養分を使って咲くので、高さは7メートルと実に見事だ。花蜜も多く、溢れて滴り落ちるほどらしいが、東京のミツバチはまだ気づいていない。
散歩帰りに赤羽駅前の薬局に寄って救心を買った。高い薬なので服用量を減らしてみたが、すぐに母の体調は悪化してしまった。それで仕方なく、630粒21000円を買った。それでも1日量6粒で200円と、製品中では割安。他にも多くの保健薬を母に飲ませているので、薬への出費は大変である。
帰り、アルカートのスーパーで刺身用の新鮮な大型のマアジを3匹買った。マアジは160円と救心1日分より安い。野生の命が小さな数粒の薬より安いとは、複雑な気持ちになる。頭とワタとゼイゴを落してもらい、酒、味醂、ショウガと醤油で煮付けた。暑い時は甘味を押さえた方がさっぱりして美味い。
夕暮れにかけて蒸し暑く、夜になっても湿気がベタつく。こんな時に雷雨でも来てくれれば、と期待していたら本当にやって来た。雷鳴と涼しい風と共に、玄関前通路の手摺を大粒の雨が叩きつける。玄関前に立って眺めていると、荒川向こうの川口に次々と稲光が走る。見とれていると、目の前に巨大な稲光の柱。同時にバリバリと耳をつんざく轟音。新河岸川対岸の高層住宅の貯水塔の避雷針に落雷したようだ。この衝撃は爽快で、午後の蒸し暑さで気怠かった気分が吹っ飛んだ。
雷雨は30分程で冷気を残して赤羽を通過した。テレビを点けると雷雨は国立競技場に達していて、サッカーのアルゼンチン-日本戦が中断した。雷雨は止まず、試合は1-0と負けたまま中止になった。中断中、競技場の照明で見る雨足は激しく、試合より見事だった。
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