鶏の生焼けの食中毒予防に、オウバク入りの家庭薬を飲んだ。08年10月24日
母はテレビを点けたまま寝ている。テレビを消すと目覚めて、「音だけ聞いていたのに。」と文句を言う。いつも物音が聞こえた方が落ち着くようだ。
私は逆で、寝る時は静かで暗い方が良い。しかし、まったく無音はだめだ。その点、今の住まいは程よい。足元のテレビを消すと、遠くに電車の音と車の音が聞こえる。人の営みが聞こえるのは安らぐ。
一番心地良いのは自然の音。殊に冬枯れの日溜まりで抜けるような青空を見上げながら、枯れ葉を揺らす風の音を聴いているのは素晴らしい。若い頃は、これほどに風の音を心地良いとは思わなかった。過ぎ去った後、跡形もなく消えてしまう風。そのように潔く老いたいと思っているのかもしれない。
夕食で、鶏肉をガスコンロのグリルで焼いて食べた。美味かったが、端の方が生焼けだったような気がして気になる。母は肉類は苦手なので食べさせていない。一昼夜、塩胡椒をしておいたので雑菌の繁殖はないはずだ。胡椒には殺菌力があり、ヨーロッパでは肉の防腐剤として珍重され、大航海時代のきっかけになった。
カンピロバクター、サルモネラ、の感染が心配だ。病気オタクとしては、カンピロバクターの後遺症のギランバレー症候群まで気にしてる。これは抗体が運動神経を攻撃して四肢を麻痺させる厭な症状。もっとも、宝くじで10万円に当たるくらい発症率は低い。
食べたのが生焼けでも、熱に弱い菌が多く、生き残っていても感染力は弱い。
念のため食あたりに効く百草丸を飲んでおいた。主成分のオウバクは抗菌作用と殺菌力がある。抗生物質と比べると効き目は弱いが、家庭薬なので気楽に飲める。
昨夜は「ゾンビ」のリメイク、04年アメリカ制作映画「Dawn of the Dead」を見た。どんなおちになるのか楽しみにしていたら、最後までゾンビが増え続け、おちなしで終わった。まことにコンテンポラリーでクールな映画だ。以前はゾンビものは録画して、昼間、母に見せると喜んでいたが、最近は血が飛び散るのが苦手なようだ。「男はつらいよ」のような、しみじみとした笑いが良い。
今日の午前中、定期診察で生協浮間診療所へ母を連れて行った。診察結果は悪くはない。先月から飲ませ始めた栄養剤エンシュア・リキッドの効果で体力がつき、激しい咳とタンが減ったのは助かる。
診察の後、母は医師に点滴を頼んでいた。ブドウ糖とビタミン剤だけで効くとは思えないが、点滴が終わると気分が良くなったと母は喜んでいた。母の世代は注射好きで、カーテン向こうで治療を受けていたおばあさんも、胸が苦しいとか、足が痛いとか言って注射をねだっていた。
診療所からの帰りは激しい雨だった。秋の冷たい雨ではなく、蒸し暑くて梅雨のようだ。カメラが濡れないように、タオルで包んでシャッターを押した。新河岸川河岸の緑は鮮やかで、とても秋には見えない。
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