私にも脳梗塞の因子があるようだ。09年5月12日

暑くなったせいで、赤羽自然観察公園から常連が減った。
殊にリハビリに来ている年寄りたちには、暑さがこたえるようだ。

リハビリの原因は脳梗塞が多い。この病気は一瞬で人生を変えてしまう。
北九州に住む母違いの姉は二度脳梗塞を起こした。1度目は去年、受診に行った病院での発作で、緊急処置がされて後遺症は殆ど残らなかった。

子供の頃から、姉とは別に暮らしていた。それでも姉は私を心配していて、度々電話をしたり、季節の品を送って来た。最後に話したのは今年2月。下関の磯漬けウニの礼を言うと、姉は明るく受け答えしていた。
姉の二度目の発作はその直後だった。連れ合いの義兄からの電話では、今回は後遺症が残った。しかし、必死のリハビリで、今は杖を使って歩けるまでに回復した。

脳梗塞の怖さは、障害だけでなく人格まで変えることだ。殆どの人は意志が弱くなり、周囲が積極的にリハビリをさせないと、急速に弱る。幸い、義兄は苦労人で優しい人だ。
「介護保険を申請してありますので、車椅子を借りて、積極的に連れ出そうと思っています。」
義兄は淡々と話した。母の車椅子生活について経験を話すと、真剣に聞き入っていた。

脳梗塞は、メタボを防ぎ、タバコを止め、食生活を健全にして運動に励めば殆ど防げる。
父はヘビースモーカーで偏食で、運動嫌いと危険要素を備えていた。
それで、父は昭和29年の日南市大堂津で50歳で倒れた。
当時は脳溢血が大変多く、近所の家庭医は始め脳溢血と診断した。

小学3年生だった私は父の処置を観察し、病理学的な説明もしっかり聞いていた。医師は太い注射器で脊髄液を採取し、試験管に入れて透かして見た。
「血液が交ざっていないから脳溢血ではない。一時的に脳血管が塞がったのでしょう。」
医師は母に話した。
「背骨の液でどうして脳のこと分かるのか。」私が傍らから聞くと、
「脊髄と脳は繋がっているから分かる。」と教えてくれた。
当時から、私はかなりの病気オタクで、医師の処置を冷静に観察していた。

当時の検査方法での正確な診断は無理だった。その後、後遺症もなく回復したところを見ると、重要ではない箇所が一時的に塞がったのかもしれない。それ以降、血管系の病は70歳の時に狭心症を起こしただけで、79歳での死因はどちらでもなかった。
以前姉に、脳梗塞に気を付けるように父の既往歴を話した。しかし、忠告は十分ではなかったようだ。

2度目の姉の発作を聞いてから、私も一層身体に気を付けている。
牛乳好きで、1日に1リットル飲んでいたのを、3分の1に減らした。毎日食べている手作りケフィアヨーグルトはローファットでは不味く仕上がるので、これ以上牛乳は減らせない。
残りは乳脂肪を殆ど含まない脱脂乳に変えた。脱脂乳と呼ぶのは団塊以前の世代で、店で聞くと、「スキムミルクでは。」と言い直された。
ローファットもスキムミルクも不味い。
しかし、スキムミルクはうまく調理すればとても飲みやすくなる。

多めのスキムミルク粉末と冷水をシェーカーで泡立てる。
植物油とオリゴ糖を加え、更に強くシェイクする。
すると、きめ細かいクリーム状に仕上がり、コクがあって美味い。
植物油は、エキストラバージン・オリーブ油を加えると、爽やかな香りがして飲みやすい。
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赤羽台団地。
建て替え中の建物が完成すれば、ここの住民も移転して無人になる。以前は、頻繁に芝生の手入れをしていたが、今は放ってある。私はこのように少し荒れた風景が好きだ。外来の草花が一面に咲いて、実に美しい。

見とれていると、風が吹き抜けた。爽やかで、一瞬、ここが都内であることを忘れてしまった。風が過ぎる時、いつも同じ光景を思い出す。広い芝生に大きな木と、古びた建物。それが、いつ何処の風景なのか、どうしても思い出せない。子供の頃の旅先風景と、外国映画のシーンが、交ざっているのかもしれない。

ブラシの木。
桐ヶ丘団地の緑地にある。
始めて見た時、とても不思議だった。
オーストラリア原産で現地名もBottle brush。

緑道公園のネコ。
夜遊びが過ぎるのか、いつもこのベンチで寝ている。指先でつつくと、起き上がってあくびをした。とても人懐っこく、皆に可愛がられている。

この後、白黒の若いメスが来て、寝ている彼を舐め始めた。しかし、彼は、「うるさい。」と、彼女の頭をぽかりとネコパンチした。メスネコは恨めしそうに、石垣の上へ去って行った。彼はかなりの"遊び人"のようだ。