安全教育によって、若者の危険回避能力が衰退した。09年5月22日
多くの若者が、韓国税関で麻薬密輸で捕まり、厳しい実刑を受けている。僅か30万ほどの報酬に目がくらんでの犯行だが、そのお気楽さと馬鹿さ加減に驚く。
「覚せい剤もマリファナも、みんな普通にやっている。
みんなを楽しくさせるものを運んでいるのだから、見つかっても、ちょっと叱られる程度だろう。」
そんな甘い考えが若者心理にある。
「頼まれた荷物を運んだだけ。違法な行為とは思わなかった。」
密輸犯の若い女性は言い訳していたが、何でもない荷物に30万も払う訳がない。彼らは一般常識だけでなく、金銭感覚もずれている。
暴力団の密輸元は10人の内1人成功すれば大儲けで、若者たちは携帯サイトの甘い文句に釣られ、捨て玉にされる。その若者たちは、少量の麻薬所持で死刑になる国があることさえ知らずに、危険な賭けに乗ってしまう。
我々の頃も、若者は馬鹿だった。
しかし、今の若者の馬鹿さ加減とかなり違う。最たるものが危険察知能力の有無だ。
それは子供の頃の教育に起因している。昔の子供は、誰でもポケットにナイフ-肥後の守-を持ち、危ないことを沢山して遊んだ。だから擦り傷は日常茶飯事で、骨折しても親が学校や役所を訴えることはなかった。子供たちは遊びの中で危険回避能力を身に付け、高学年になる頃は、怪我をしなくなった。だから甘い話しにも、危険な匂いを感じ易々とは乗らなかった。
それでも悪いことをする者がいたが、刑罰を覚悟の上だった。しかし、今の若者は犯罪を悪いことと認識していない。逮捕され刑罰を受け、始めてうろたえる。
それについて、赤羽自然観察公園に来ていた小学生の一団を思い出す。
「木に登ると、落ちて怪我します。草むらへ行くと虫に刺されます。だから、絶対に近づかないで下さい。」
引率教師は子供たちを整列させ、くどくどと念を押していた。
教師が神経質になるのは、木から落ちたり、虫に刺されたりしたら、親から訴えられるからだ。こんな生温い環境では未来を担う日本人は生まれない。お気楽密輸で一生を棒にふるような若者たちを、増殖させるだけだ。
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今日、住まい外回り補修用の足場が我が家のベランダに達した。近く、ベランダのシーリング補修が始まるので、植木を部屋へ入れた。人工芝を外して掃除すると、7,8年分の砂埃がバケツ1杯出た。13階で殆どホコリはないと思っていたのに、自然の風が巻き上げる力はすごい。
23年前のチェルノブイリ原子力発電所事故の後、無人になったプリピャチ市のホテル高層階ホールに自生した白樺の写真を見たことがある。人の作ったものは、人がいなくなればあっという間に自然に覆われてしまう。人が自然を助けるなど不遜なことで、何もしなければ自然はすぐに回復する。もし、東京が10年間無人になったら、住まい下の環八は草木に覆われ、奥秩父の鹿やクマがやって来るだろう。そんな空想をしながら、植木を窓際へ並べた。
夜、咳き込んだ母がブザーで呼んだ。急いで咳止めを飲ませ、窓際の植木を眺めながら落ち着くのを待った。
部屋の明かりは、しばらく点けたままにした。電灯の暖かい光に照らされた植木たちは、家族のようで気分が和んだ。眺めながら、何があっても最後に自然が救ってくれるような気がした。
緑道公園のクロちゃん。
自分は見えないと思っている。
涼しい木陰で気持ち良さそうに寝ていたが、母に気づいて、面倒くさそうに立ち上がって、移動した。
5月12日写真のシロちゃんと仲良し。
白黒並んで寝ている姿を見ると、ホノボノした気持ちになる。
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