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2009年7月24日 (金)

松の蜂蜜と遊び友達。小説のような親友は滅多にいない。09年7月24日

TV東京の山田養蜂場「Beeミュージアム」で松の蜂蜜を紹介していた。
てっきり松の花から集めた蜂蜜かと思ったら違う。松の受粉は風媒で、昆虫を引き寄せる必要がないので花に蜜はない。映像を見ていると、地中海松に寄生するカイガラムシの分泌する甘露をミツバチが集めて作る蜂蜜だった。現地養蜂家は、味はさっぱりして食べやすくミネラル分が多い、と説明していた。杜松(ネズ)の実を漬け込んだドライジンのような松の香りがする蜂蜜を想像したが、松の香りはまったくしないようだ。トルコではスーパーで普通に売っているポピュラーな品らしい。

更に知りたくて調べていたらジェトロ(日本貿易振興機構)のサイトにトルコの蜂蜜業者の案件があった。詳細は分からないが、5トン以上買えば格安で輸入できるようだ。5トンの蜂蜜は、1日に100グラム食べたとしても136年かかる。ジェトロの注意書きに「情報の内容については審査しておりません。情報の正確性、信頼性については、ご自身でご判断ください。」とあった。

私は巣蜜が大好きだ。六角形の蜜蝋の巣を満たす蜂蜜を、巣ごと齧ると幸せで一杯になる。口中に残った蜜蝋は吐き出さずに飲み込む。蜜蝋は漢方の膏薬にも使われているので、何か薬効がありそうな気がする。

蜜蝋の淡い色も甘い蜂蜜の香りも素晴らしい。
昔、2,3年だけ銅版画をやっていた。技法のエッチングは、銅板に蜜蝋と樹脂を混ぜて作ったグランドを塗り、針で絵を描いて酸で腐食させ版を作る。材料の蜜蝋は1キロのレンガ状の大きな塊を買った。しかし、すぐに銅版画に飽きて殆どが余ってしまった。その蜜蝋は20年経ても甘い香りが残り、時折取り出し香りを楽しんでいる。

今朝は激しいスコールが通り過ぎた。散歩中も、時折雨が落ちたが車椅子の母に雨具を着ける程ではなく、すぐに夏の太陽が照りつけた。
赤羽自然観察公園は人影がなかった。最近、人嫌いになっているので、静かな散歩は心地良い。早めに帰宅し、早めに昼食を済ませた。午後に彫金時代の仕事仲間のYさんがお中元を持って訪ねることになっている。

Yさんが訪ねて来て、母はとても明るくなった。Yさんと私は45年、母とは35年以上の付き合いだ。
「何だ。おかあさんはとても元気じゃない。」
電話で弱ったと話していたので、Yさんは意外そうに母に話しかけていた。しかし、元気だったのは一瞬で10分ほどYさんと話すと疲れ、ベットへ戻った。最近の母は、夜中に寝返りを打つのも辛く、私を呼ぶことが増えた。

私もYさんも道具マニアで、話しが合う。道具箱から様々な道具を出しては二人で盛り上がった。と言っても、彫金の道具ではなく、パイプ切断の道具や、+ネジの潰れた溝を修復するドライバー等だ。あっという間に数時間が過ぎ、Yさんは母に挨拶して慌てて帰って行った。次の来訪は暮れのお歳暮の頃だ。

Yさんとは仕事で互いの家に行き来していたので、古い友達よりも付き合いは濃い。共通の話題も多く、話していて飽きない。その点、友達とは話題に窮するようになった。若い頃は、可愛い女の子のことで盛り上がったが、この年になると共通の話題は少ない。長い年月の間に、互いに人生観も環境も社会的立場もまるで違ってしまい、私から話しを合わせるようになった。

貧乏絵描きには年金も財産もないので、死ぬまで現役で頑張る他ない。対して、サラリーマンを定年退職した知人たちは悠々自適の日々だ。会えば、好々爺になって孫自慢をするのを、にこやかに聞いているが、若い頃と比べると生き生きとした話題が減った。

経済力は圧倒的に知人たちの方が上で、食事は殆ど奢ってくれる。しかし、本心では、奢ってもらっても嬉しくはない。時には生き方をチクチク皮肉られたりして、礼を言うのが厭になる。

昔は友達は多い方と思っていたが、今は少ないと思っている。
困った時に助けてくれるのが親友とされているが、現実では必ずしも当てはまらない。8年前、JR新大久保駅でホームから転落した人を救おうとして亡くなった韓国人留学生がいた。そのように、時には他人の方が友人や家族より優しく献身的なことがある。世の中で友達と呼ばれている殆どはただの遊び仲間で、小説に登場するような親友は滅多にいない。

Kikyo2赤羽自然観察公園入り口に咲く白キキョウ。
少し寂し気な清楚さに惹かれる。

Ma_3

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