老人は励ましやベットの工夫で元気になる。09年10月11日
今朝は寝過ごして母のブザーで起こされた。
朝の薬を飲ませに行くと、
「今日死ぬから、薬も世話もいらない。」と言う。
それなら、ゆっくり寝させて欲しと思ったが、黙っておいた。
「そんなに簡単に死ねたら良いね。」と言うと母は無視して咳き込んだ。母は都合の悪いことを言われると、必ず咳き込む。
テレビ前に連れて行く母の足取りは昨日よりしっかりしていた。昨夜、上半身が持ち上がるようにベットのマット下のベニヤ板を持ち上げた効果かもしれない。
最近母は肺に水が溜まって心肺機能が落ち、殊に寝起きが苦しいようだ。以前読んだ文献に、上半身を持ち上げると呼吸が楽になるとあった。西欧の映画シーンや絵画でも、死期間近な病人は背中に大きな枕をあて上半身を起こした姿勢で寝ている。これは呼吸が楽だからだろう。
そのように母の上半身を少し上げたことで呼吸が楽になり、疲労が軽減したようだ。
母は大好きなテレビを見ずに、憂鬱に目をつぶつたままだったが、小1時間で少し元気になった。
頃合いをみて、朝食の食卓へ大きな声で1,2とかけ声をかけながら移動させた。腰かける時も、「よくできた。」と大袈裟に褒めた。それだけで、いつもよりしっかりする。大きな声で励ますと、一瞬、母の足腰が力強くなるから不思議だ。
母の体調は、7割は周囲の心遣いや励ましで改善する。しかし、残り3割は名医でも治しようがない。先日、家庭医に診てもらった時に色々訴えてみたが、今以上の治療は無理のようだった。
その時、新型インフルエンザについて聞いた。その診療所での後期高齢者保険の老人は殆ど発病がないようだ。やはり、大正時代に流行った同型インフルエンザの免疫が今も生きているのかもしれない。
買い物をまとめてするため、赤羽自然観察公園行きは止めて駅前に出た。途中、東京北社会保険病院の庭で椎の実を拾った。ここも拾う人はなく、10分ほどでビニール袋が一杯になった。
駅前で安い店を選んで梯子するので出費は2割ほど少ない。車椅子の取っ手に山のように買い物を下げ、帰路についたのは2時近くだった。帰り道、「今日も死にそうにないね。」と言うと、何のことだとキョトンとしている。説明すると、
「厭になるね。明日、同じことを言ったら録音して聞かせてくれない。」と、母は言った。
土曜日の赤羽自然観察公園の稲刈り。
東京で田園風景を見ることができる幸せを感じた。
土曜夜、青春リアル「“居場所探し”は、いつ終わる?」」を聞きながら仕事をした。番組では、合コンなどの集まりで、場に馴染めずに悩んでいる人について熱くやりあっていた。
私は、老いたら厭なヤツと会うな、の主義だ。だから、母の介護がなくても、パーティーや合コンへは行かない。しかし若い頃は、積極的に集まりに出て、厭な人とも付き合っていた。厭な人でも会っていると、希に本当は良い人だと思うことがある。むしろ、そのように厭なところから入った相手は、後で信頼出来ることが多かった。その点、始めから良い人は長年付き合って来ると厭な部分が見え、本当は良い人ではなかったりする。
付き合いはどうでも良いと主張する若者もいた。しかし、厭なことを避けていると、厭なことだらけの世の中では、生きるのが辛くなってしまう。むしろ、反面教師として割り切って学べば、生きるのに役立つ。
今回の鳩山政権は思ったより新鮮だ。だが、自民党寄りの大マスコミは気に入らないようで、箱もの事業切りで厳しい不況がやって来る、と盛んに喧伝している。大不況は公共事業で何とかなるほど生易しいものではない。アメリカのニューディール政策もさほどの効果はなく、その直後に起きた第二次世界大戦で回復できたのが真相だ。
上記マスコミは授業料免除や子供手当も攻撃していた。
学校給食のみが唯一の食事と言った終戦直後のような欠食児童、授業料が払えず家計を助けるために高校をやめる生徒が1割もいる現状をどう思っているのだろうか。子供への投資は日本の未来への投資だ。優秀な人材を育てる他、日本は生き残る道がないことを分かっていない。
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