映画「渚にて」主題曲ワルチング・マチルダを知ったのは多感な15歳だった。09年11月6日
フジテレビ「不毛地帯」は力作で毎回見ている。ドラマだけでなくエンディング曲も気になる。
昨夜の回、最後まで注意して見ていると、トム・ウェイツ(Tom Waits)の「トム・トルバーツ・ブルース」(「Tom Traubert's Blues」)だった。
すぐに、iTunesストアーで単曲150円でダウロードした。
このシステムは大変便利だ。曲が欲しい時、昔は大きなレコード店へ出かけ、店員に色々説明して、不要な曲入りのアルバムを高額で買っていた。
この簡便さにレコード店は対抗出来ない。以前は定期的にCDカバー絵の依頼が来ていたが、このシステムのおかげでCDが売れなくなり、今は仕事が消えてしまた。
トム・ウェイツはロックの人らしい。アウトローのような独特の雰囲気で、渋い力強い声は心に染み入る。
下、YouTube--ライブ7:17
曲の元歌はオーストラリアの国民歌ワルチング・マチルダ(Waltzing Matilda)で昔から親しんでいる。題名の意味は「ワルツを踊るマチルダ」と思っていたが、間違っていた。
マチルダとは放浪者が食物や身の回りのものを入れて持ち歩くズタ袋のこと。ワルツともまったく無関係の曲だ。元歌のあらすじは、羊泥棒をした放浪者が追いつめられて自殺するという陰惨なものだ。しかし、オーストラリアの大らかな土地柄のせいか暗さは感じない。ワルチング・マチルダは、50年昔、1959年制作米映画「渚にて」の主題歌に使われ、日本でも大ヒットした。
映画「渚にて」あらすじ。
第三次世界大戦が起きて世界が滅亡する寸前の出来事。戦闘シーンは一切無く、最後の無人のサンフランシス街並シーンで象徴的に死が描かれているだけだ。
・・・核戦争に生き残った米原子力潜水艦は、死の放射能汚染を免れたオーストラリア・メルボルンへ到着した。乗組員たちはメルボルンで短い平和な生活を過ごした。しかし、オーストラリアにも放射線汚染が迫り、住民に自殺用の毒薬が配られ、悲惨な死は間近だった。
原子力潜水艦の乗組員たちは、母国で死を迎えようと再び出航して行った。
下、YouTube--「渚にて」最後のシーン10分間
この映画を見たのは多感な15歳だった。YouTubeの最後のシーンを見ながら、宮崎の眩しい太陽とメルボルンの光景が記憶の中で溢れるように蘇った。心を打つ映画は自分の体験の一部になるようだ。
---------------------------
母は私の手助けなしでは立ったり移動したり出来ない。しかし、悪いなりに安定して来た。睡眠導入剤レンドルミンを4分の1錠まで減らしたこと。効果のない薬を止めたこと。それらの効果か、頭がしっかりして笑顔が増えたのが救いだ。
母の疲労感は呼吸に問題があると最近気づいた。転ぶまいと緊張のあまり息が浅くなってしまうようだ。それで、努めて息を深く吐くように、と言うと、直ぐに実行してくれた。そのおかげで、最近少し疲労感が軽減したように見える。
しかし、所々の記憶が抜けるのは相変わらずだ。
10時過ぎ、ブザーで呼ばれて行くと「睡眠薬を飲んだかしら。」と聞く。安定剤だと思い込ませている偽薬エビオス4錠と小量のレンドルミンは、既に9時に飲ませた。
「1時間前に、飲ませたよ。そんな大事なことを忘れる訳がないだろう。」
強く言うと、「あら、そうだったの。ごめん、ごめん。」と母はすまなそうに謝った。頭がしっかりして欲しいと願い、ついつい強く言ってしまうのだが、謝る母を見ると辛くなる。
---------------------------
雨上がり、タマとポチが暮らす空き地に水たまりができた。
ポチは母方のペンギンの血が騒ぎ泳がずにはいられなかった。
正確には「羹に懲りて膾を吹く」
熱い吸い物で火傷してから、冷たい酢の物まで息を吹きかけて食べる、行き過ぎを戒めた諺。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- コロナ陽性となって起きる不都合と差別。Go Toトラベルの見直しは非科学的。令和2年11月22日(2020.11.22)
- 新型コロナは蔓延しないと終わらない。終息を急ぐあまり、自殺者とシャッター通りを残す愚策は止めてほしい。令和2年11月14日(2020.11.14)
- 上手な嘘と嘘の見抜き方で、営業・企画・宣伝力強化。冷和2年10月29日(2020.10.29)
- 報道の変化に新型コロナ終息が見えた。人口激増に備えての昆虫食。令和2年10月19日(2020.10.19)
- 今日は10回目の母の命日。令和2年7月1日(2020.07.01)