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2009年12月10日 (木)

日に何度も、大西ライオンのように「何とかなるさー」と言っている。09年12月9日

四コマ漫画を描いていると、日常生活にたえずキャラクターたちが現われ、話しかけたり突っ込んだりする。

散歩帰り、宝くじ売り場前を通り過ぎる時、頭の中にポチが現われインスタントクジを買おうと言う。すると小春じいが、「貧乏人に宝くじは当たらぬものじゃ。」と、忠告した。それで買うのを止めた。私の経験では、生活費目当てに宝くじを買っても絶対に当たらない。対して、ゆとりがある時は、良く当たった。

散歩道で、梢に残った柿の実をカラスが突ついていた。カラスは少し食べて飛び去った。空いた穴は小鳥たちが利用する。
この場面でも、ポチとタマが現われて、柿の実を取ろうと、木を揺すったり、くすぐったり、バカバカしい工夫し始めた。
キャラクターたちが勝手に頭の中に現れるのが良いか悪いか悩んでいる。

昨日、作品募集に四コマ漫画を30点ほど送ったので、今日は本業の絵に戻っている。どちらもかなり厳しい世界だが、実績のある絵の方が遊びではなく仕事をしている気分になる。

生活はお先真っ暗なのに、根拠のない自信がある。辛くなると、ライオンキングのパロディー、大西ライオンの「心配ないさー」の調子で「何とかなるさー。」と口に出している。それだけで気楽になるが、このポジティブな気分は一体何故なのか、自分にも理解できない。

Aki_2Hana_2上、今日の緑道公園。
下、自然公園古民家前の花。1ヶ月以上咲き続けている。葉がミントに似ているので、摘んで嗅ぐとミントの香りがした。ミントの親戚かもしれない。

朝日夕刊にオランダ・アムステルダム大経済学のハンス・アビング名誉教授のコメントが載っていた。名誉教授と言っても63歳と私より若い。彼は経済学者で生活を支え、余技の現代美術家として活躍している。07年に著書「金と芸術 なぜアーティストは貧乏なのか?」を日本で出している。彼は成功者で生活は豊かだ。

彼によると、芸術は敢えて利益を得ようとしない姿勢が価値を生む、極めて特殊な経済システムにあると言う。そのくらいは殆どの絵描きは分かっている。誰もが知りたいのはどうやったら食えるかだ。

彼の答えは、「副業を持て」だ。それも絵描きたちは実行している。私の絵描き仲間は、絵画教室で教えたり、弁当屋で働いたり、庭師をしたりして何とか食っている。

アーティストは芸術活動に必要な以上の金を求めない。だから貧乏だと彼は言う。それなら、どうやったら絵だけで生活を安定させられるか。その答えは、絵描き志望が減って需給バランスがとれば、と現実離れしていた。

先日の事業仕分けで、蓮舫議員の「2番ではいけないのですか。」で話題になった次世代スパコン開発について、参議院議員藤末健三早稲田大学客員教授の興味深い考えを読んだ。

「科学立国の未来を潰す暴挙だ。」が一般の感覚だが、彼によると実情は違う。
次世代スパコンプロジェクトでは、平成18年〜24年に約1230億円の予算を使う計画だ。内訳はシステム・ハードウエアの開発予算907億円。ソフトウエア開発予算130億円。建物193億円。

注目すべきは建物が重要なソフトウエア開発より66億も多いことだ。建物193億円には土地代は含まれず、実際は更に巨額になる。ここでも、箱もの優先の旧弊が垣間見え、免震構造でコストがかかるとしても多過ぎる。しかも、問題の建物自体にはすでに160億円が使われて、完成していると言う。この極めて不透明な予算要求に対して、蓮舫議員のあの厳しい指摘が生まれたようだ。

計画の更なる致命的欠陥は、官僚に次世代スパコンを実現させる道筋と、後の利用方法などの国家戦略がなかったことだ。これからの開発費は巨額過ぎて一国では賄えない。欧米の何処かと連携するのがベストだが、もし日本が単独主義を貫くなら、中国が有力国と連携して日本を出し抜くだけだ、と彼は言う。

今までは科学立国の錦の御旗を立てれば灰色予算も通った。しかし、不足気味の開発費でも効率的な運用で成果は出せる。たとえば、ソニーのゲーム機PS3を5000台繋げば1億5千万でスパコンができるアイデアもある。そのような柔軟な発想がこれからは求められる、と藤末氏は最後を締めていた。--PS3は軍用に転用できるくらい高性能と聞いていたが、スパコンができるとは驚きだ。

科学プロジェクトやアーテティスの金との関係は驚く程似ている。
共に資金がふんだんにあれば良い成果が得られるとは限らない。生活が安定した途端、凡作しか描けなくなった絵描きは無数にいる。

鳩山首相に直談判したノーベル賞受賞者たちの研究も、2,30年前の乏しい予算の中で、創意工夫を重ねて生まれている。むしろ、ふんだんに予算があったら、あの成果は生まれなかったと本人たちが言っているくらいだ。

その一方、近年の莫大な国家予算をつぎ込んだプロジェクトではノーベル賞クラスの成果はほとんど生まれていない。原因は、責任を問われない為に、結果を詳細に検証しない官僚体質が災いしている。
また、官僚系列の学閥による予算の独占傾向があり、地方の弱小研究者には研究続行が難しい程に予算が回らない弊害も生まれている。

事業仕分けを通じて検証すべきは、誰が一番利益を得たかだ。はっきり分かっているのは受益者が国民ではなく、官僚や有力研究機関や企業や族議員であった事だ。しかし、学者たちは、彼らに巧く利用されてきたことに気づいていない。今回の事業仕分けの成果は、それらの問題が表に出て、研究者側に予算の使い方の反省が生まれたことだ。

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