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2010年2月22日 (月)

老いとは、未来の自分から今を振り返ること。10年2月21日

昨日は我が家で、ケアマネージャーとヘルパー担当者たちとの年一回の面談があった。担当者たちとの付き合いは長く、事務的な話しはすぐに終わり、介護用具が話題になった。

28年前、父が寝たっきりになった時、自動排尿器を北区から支給してもらった。尿をセンサーで感知し、布団に漏らすことなく素早く吸入してしまう器具だ。病院用の高価な器具だが、当時、区予算は潤沢で、申請したら簡単に支給してくれた。

届いた器具は父が自分で操作するのは難しく、結局、未使用のまま逝ってしまった。新品同様の排尿器は他所で使って貰おうと区に返そうとしたが拒否された。今考えると、取扱い介護用品会社は福祉課の天下り先で、どんどん無駄にしてくれる方が好都合だったようだ。日本の財政が逼迫したのは、大きな無駄に加えて、そのような小さな無駄が積み重なった結果だ。
排尿器は場所ふさぎで、もったいないがゴミとして捨てた。

その頃、床ずれ予防の外国製電動エアマットが10数万で市販されていた。杉並区ではそれを区民に支給していたが、北区にその制度はなかった。それで自費で買って父に使わせた。父が逝った後、母が寝たっきりになったら使おうと10年ほど押し入れにしまっておいたが、マットが貼り付き、使えなくなったので捨てた。

私は37年前から祖母の介護を経験している。
「そんなに昔から介護をされていたのですか。当時、私は子供で、将来、介護の仕事をするとは夢にも思っていませんでした。」
揃って40代の皆は一様に驚いた。今思うと、父と祖母の時は私の介護は未熟で、もし、今の能力で介護していたら、5,6年は長生きしただろう。

散歩をしていると
「あなたは親孝行だから、きっと、良いことがありますよ。」
と、顔馴染みの老人たちが慰めてくれる。しかし、良い結果は期待していない。むしろ、悪い結果が多いと覚悟している。

老境に入ってから、老いの捉え方が変わった。
「老いとは、未来の自分から今を振り返ること。」と思っている。たとえば、10年後の75歳の私が65歳の今を振り返ると、とんでもなく幸せに見えるはずだ。今の私は75歳の私より間違いなく元気だ。今は母も兄も姉も健在で、孤独ではない。老いると、明日より今日の方が断然良く、刹那的に今を生きるようになる。

孤独な老後ほど辛いものはない。もし私が長生きするなら、確実に孤独な老後に突入して行くはずだ。だから、親孝行をしたくらいで良い老後が待っているなど、微塵も楽観的になれない。
しかし、ギブアツプはしない。歯をくいしばって、良い絵を描いて行けば、今より良い老後にできるかもしれない。悪ければ悪いなりの対処法はあると希望は持っている。

しかし、未来予測は不気味だ。10年後の世界では食料争奪戦が起き、極度の円安により輸入源材料が値上がりする。その結果のハイパーインフレで国民の大多数は食うや食わず。加えて、健康保険、国民年金などの社会保障も国債も破綻。その状況で、貧乏な老人が生き残るのは至難の業だ。だから、今の大変な生活でも10年後から見れば恵まれて見えるはずだ。

最近、日本経済に漠然とした不安がある。国の財政は確実に破綻すると分かっているのに、国民にも政府にも危機感がない。食料自給率が30%に落ちても、餓死者が出ない限り、本気になりそうにない。今日の農業特集で、EUは農家収入の60%は援助金だと言っていた。日本より遥かに自給率が高い国ばかりなのに、日本の数倍の対策をしている。

それでも国会は金権追求と普天間基地問題ばかり。真の安全保障の意味を政治家は取り違えているようだ。このままでは武力侵攻される前に、日本は経済と食料で滅びそうだ。緊急なのはトヨタの躓きだ。これはボデーブローのようにじわじわ効いて来て、日本ブランドイメージ全体を低下させる。貿易立国に黄信号が点いているのに、与野党共に勢力維持にあくせくしているノー天気さには呆れる。

日本国民は心配性のくせに、いつも問題を先送りする。問題解決に伴う痛みから逃げれば、更に酷い激痛に晒されるのに、現実から目を背けている。これは国家に甘え過ぎたひ弱さだ。今こそ、きれいごとを言わず、未来への正しい道筋を描ける政党が現われて欲しい。そのような政党があったら、即支持したいのだが見当たらない。

写真、昔描いた絵皿。
黒ネコが誕生祝いに訪ねて来るのを待っている、街の白ネコ。
黒ネコのお祝いはゼリービーンズの空き瓶。

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