トヨタは戦後最大の風評被害を受けそうだ。10年3月13日
リーマンショック以来、日本に対する海外視線に、弱みがあれば蹴落とそうとの雰囲気を感じる。
トヨタは顧問弁護士に裏切られ、道義的に守秘すべき内部資料を意図的に不利に脚色して、公聴会に提出されてしまった。その前は、大学教授の急加速のインチキ再現テストだ。今更、偽りだと反証しても、大々的にマスコミに流されてしまえば、風評を消し去ることはできない。この政治ショーを企てたのは明らかにオバマ政権だ。今頃、立案者たちは、してやったりとほくそ笑んでいるだろう。
騒ぎの根底に全米自動車労働組合のトヨタへの反感がある。そしてアメリカ国民に潜在的にあった反感が噴出し、製造業復活で輸出立国を図るオバマ政権の政治的意図が合致して、とどめを刺した。
去年、トヨタがGMを抜いた時、米国民の傷ついたプライドの行方を、多くの日本人は危惧していた。しかし、トヨタ車に石は投げられなかった。今思うと、あれは嵐の前の静けさだった。その頃、オバマ政権は密かにトヨタ追い落としの戦略を練っていたようだ。それで、勝ち惚けしていたトヨタに甘い顔をして油断させ、不具合を放置せたのだろう。それを見抜けなかったトヨタは実に情けない。
日本は政府も企業も危機管理能力は無いに等しい。対して、欧米や、アジアの中韓の政府や企業は権益を守るのに極めてタフだ。あれ程の国際的な優良企業トヨタに危機管理能力がなかったとすれば、他の日本メーカは推して知るべしだ。今回のように米国民に広く反感があれば、真実は無視されて事態は悪化する。そうなってから主張しても鎮火は難しい。
トヨタリコールはまもなく終息するだろうが、次にトヨタユーザーたちからの大量訴訟が待ち構えている。その場合、風評は陪審員に大きな影響を与えトヨタに不利な判決が出やすい。
トヨタは完全に米国政府の戦略にはめられてしまった。公聴会では悲劇を演出済みの被害者まで登場させて、世論操作に成功した。そして、米国品質調査評価でトヨタが韓国現代自動車に追い抜かれたのは最初の風評被害だ。
そんな米国に、普天間問題で右往左往させられている政府は情けない。辺古野への移設がいとも簡単にできると言う自民党も極めて甘い。仮に自民政権が続いたとしても、激しい反対運動で移設は不可能だった。
米国極東戦略での普天間の占める割合は小さい。それを米国が過大に政治問題化するのは裏があるからだろう。米国は日本が慕っているほど、日本を重要視していない。やがて中国と手を結び、日本が枠外に置かれるのは歴史の必然だ。それを見据えて、日本は第三の道を辿るべきだ。
昔、半導体、液晶テレビと、トップを走っていた日本の電機メーカーは、韓国などにことごとく敗退した。次に自動車となれば、貿易立国日本の存続すら危うい。
この際、日本企業は疑似敗戦を味わうべきだ。負けを認めれば、プライドに支えられた非効率な部門が整理しやすい。更に、林立するメーカーを統合し、総力戦をすれば、今なら、どの国にも圧勝する技術力を持っている。競争相手の韓国中国はそれを一番恐れている。しかし、今の政局を見ていると、夏の選挙対策ばかりで、与野党共にまるで危機感がない。
理不尽なのは、トヨタリコールだけでない。
逮捕されたシー・シェパード船長の裁判の行方も嫌な雰囲気だ。この団体の言動には、いつも不愉快にさせられる。しかし、欧米人の多くは、シー・シェパードはうさん臭くても、日本の捕鯨はもっと悪質だと思っている。そのような日本への不快感は、黒マグロ保護と絡めてボデーブローのようにじわりと効いて来そうだ。
その点、朝青龍の相撲協会批判を発端にしたモンゴル人の半日感情は可愛げがある。朝青龍は記者会見で、神妙に悲劇の英雄を演じていた。しかし、英雄になるには、戦って死ぬか、ジンギス・ハーンのように強大な支配者になるしかない。
彼の資質ではどちらも無理だろう。本国に留まれば、いずれ我慢できなくなって本性が現われ国民を幻滅させる。風聞では彼の経営する企業グループは巧く行っていないようだ。結局は日本で稼ぐ他なく、そのうちバラエティー番組に登場しそうだ。
昨日は、王子へ青色申告へ出かけた。
以前は王子税務署まで行っていたが、今は空いている北とぴあ4階の出張受付に提出する。
母は留守番させるより、連れ出した方が楽だ。
北とぴあ10階の車椅子用トイレを母に使わせた。このトイレは何度行っても感動する。昨日は久しぶりの好天で、赤羽から埼玉副都心まで、トイレの広い窓からの眺望は最高だった。
4階での青色申告は待ち時間なしで提出できた。
係員は受付印を押しながら、「還付金は2ヶ月後になります。」と言った。
"ええっ、それじゃカードの引き落としに間に合わない。"
内心、ガーンと頭を叩かれた気がした。しかし、去年も一昨年も、同じことを言われたのに、4月10日前に振り込まれた。"まあ、大丈夫だろう。と、深く考えないことにした。
その後、王子稲荷神社へお参りした。写真背景。静かで気分が良く、ご利益がありそうだ。
帰りはお昼を過ぎて腹が減ったので、赤羽の有名店「シューマイのセキネ」で230円の肉まんを二つ買った。バブルまでは堅実に稼いでいた中華料理店だった。しかし、バブル期に銀行の口車に乗せられ、店をビルに建て替えたがテナントが入らず、かなりの傷を負った。今は裏通りの小さな店で細々と営業している。
肉まんは東京北社会保険病院下の公園の日溜まりで、母と分けて食べた。肉ばかりのあんは美味い。母はもう一度買ってくれと言っていた。
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