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2010年5月25日 (火)

老人介護も投資も登山も簡単な近道はないようだ。10年5月24日

母は突然に元気になり、顔色も良く、言葉も表情もはっきりしてきた。毎日、散歩へ連れ出している効果だろう。

しかし、母の元気は私にとって良い事態ではない。元気で良かったのは昼間だけで、深夜は悩まされている。昨夜も、一人で起き上がってトイレを使い、ベットに戻れなくて何度も私を起こした。

夜は起こさないで欲しいと、母に厳しく言ってある。それで、ベットに戻れない母は30年前に死んだ父を何度も呼んでいた。約束通り、母は私を呼ばなかったが、代わりに父を何度も呼び、否応なく私は目が覚めた。年寄り子供と言うが、老人と子供では策略のレベルが違う。

Haha雨の中、買い物へ出た。
写真、桐ヶ丘生協にて。

どのように対応すれば、深夜に母に起こされずに済むか苦慮している。それは私だけでなく、惚け気味の老人を介護する家族の共通の悩みだ。もし、夜の安眠が確保されていたら、介護の大変さは3分の1になる。先日、私が急性胆嚢炎になって緊急手術をしたのも、睡眠不足とストレスによるものだった。

昔の老人病院では、夜騒ぐ老人には大量の安定剤を飲ませて朦朧とさせ、ベットに拘束していた。
知人の義母も、栃木山中のそのような病院に収容されていた。
知人が見舞うと、義母は短期間に醜悪な肉塊に変貌し、うめくように助けを求めた。知人はその地獄絵を思い出しては落ち込んでいた。

介護保険制度が生まれた今は、そのような劣悪な老人施設はない。
夜間の小用に関しては、介護施設では定期的に巡回する事で解決しているようだ。しかし、母は小用だけでなく、深夜の孤独感で誰彼なく呼んでしまう。施設なら無視すればいいが、私は深夜の母の訴えを無視して眠り続けるのは不可能だ。色々試した末、今は穏やかに母の訴えを聞き、落ち着いた所で、素早く二度寝している。

昼間の母は頭がしっかりしている。だから、今日も深夜に起こされることを説明した。
「ごめんね。二度とそんな酷いことはしないから。」
母はすまなそうに謝っていた。今夜も私を起こすだろうが、少しは緩和されるはずだ。老人介護に近道はなく、地道に少しずつ積み重ねて行く他ない。

先日、テレビ東京のニュース番組NEWS FINEで、ジム・ロジャーズへのインタビュー特集があった。彼は60代後半の世界的投資家で冒険家。今はアメリカからシンガポールに移住して、老いて作った子供の子育てを楽しんでいる。中国語を流暢に話す幼い子供たちはよくマスコミで取り上げられている。彼の中国接近は投資戦略の一つだ。

彼の投資戦略では、特定の業種が突出し始めた時は、危険な兆候で見放す時期だと言う。例えば、リーマンショック前の米国市場がそうで、金融株が突出し始めたので、彼は暴落を予測して先物で大儲けした。その意味で、今、危険領域に入っているのはアメリカ国債だと言う。彼はアメリカ国債は下げと見て、大儲けを企んでいた。

彼の意見では、日本国債は5〜10年は大丈夫だが、その先は大混乱に陥ると言う。それを避けるには、人口増か移民受け入れしかないようだ。
私はそれが適切な方法だとは思わない。右肩上がりに人口を増やせば、必ず行き詰まる。少子化でも、日本の若年層の失業率は高く、有能な人材を生かしていない。まず若年層への行き届いた職業訓練と定年後の人材活用で、納税人口を増やせば日本国債の大混乱は回避できるはずだ。

彼の発想は天才的なひらめきによるものではなく、堅実で常識的な発想に基づいている。
しかし、常人にはとても難しい。私の株価予想はよく当たるが、実際に投資したら大損をする。何故なら欲があると堅実な発想が難しくなるからだ。

聞き終えて、ジム・ロジャーズの成功体験は、安全登山に酷似していると思った。
昔、山登りをしている頃、何度か道に迷った。例えば、道が二股に分かれていると、何故か踏み跡が薄い方を選んでしまう。私はそのような心理的な弱さを承知しているが、初心者は引き返さずにそのまま迷ってしまう。

迷った時、頂上へ続く尾根筋を登って遭難してしまうケースも多い。昔、私も南アルプスの鳳凰三山でそのような間違いを犯した。道に迷い道のない尾根筋を上っていたら、いつの間にか土砂で覆われた凍った残雪上を歩いていて、危うく谷底まで滑落しそうになった。

山道で迷ったら、引き返すの原則だ。ジム・ロジャーズの投資も堅実に時間をかけ、もし失敗なら冒険はせずに損失が少ないうちに売り抜けている。老人介護も投資も登山も簡単な近道はないようだ。

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