一人暮らしに少しだけ慣れたが、誰とも話さない日が増えた。10年8月1日
湿度が高い。気温が高くても湿度が低ければ過ごしやすいが、このベタつく暑さは苦手だ。買い物へ出ると、シャツが汗で重くなった。
午後の母の部屋は33度だった。この暑さでは元気なころの母でも耐えられない。慌ててクーラーを入れても、夏のあいだ部屋に閉じこもることになり、寝たっきりは避けられない。寝たっきりになれば生きる意欲をなくし、秋を迎えるのは厳しかった。それを思うと、まだ涼しかった7月1日に逝ってくれて良かったのかもしれない。
そのように、少しずつ母の死を受け入れているが、孤独感は常にある。その締め付けられるような重苦しさから、なかなか解放されない。
近所の写真。
奥の高層は公団団地。その裏、環八を挟んで私が住んでいる公団がある。
私が赤羽に引っ越して来た37年前は、その場所に高い煙突のある工場があった。写真の通りは三交代で行き来する工場勤めで昼夜なく賑わっていた、と地元の人に聞いた。
工場は引っ越して来たころは操業を止めていていた。通りには工場勤め目当ての寿司屋と飲み屋が多かったが、すでに寂れていた。
夕食に茄子を焼いた。焦げ目をつけてから皮を剥き、冷やして、おろしショウガと花カツオと醤油で食べる。母も私も好物で、夏は頻繁に作った。
のどごしの良い焼き茄子は、一度に5本は食べられる。最期の頃の母も少しなら食べてくれた。抵抗なく焼き茄子を食べられるようになったのも、心の回復期に入ったからだろう。
最近よく食べるのはアボガドだ。野菜ジュースと一緒に食べると美味い。野菜ジュースのカロテンは脂溶性なので吸収も良くなる。
本通販のアマゾンで食品も売っていることを最近知った。
それについて面白い記事を読んだ。米サイト上でキューピーマヨネーズが大人気だと言う。姉の友達のドイツ人も好物で、来日すると大量に買って帰る。マヨネーズは欧米が本場だが、本物は日本人の口には合わない。それは欧米人も同じで、これからは日本の味覚が世界標準に変化するのかもしれない。
他にも七味唐辛子、SBの粉カラシ、ブルドック・とんかつソースも人気があった。お菓子では「キノコの山」と「たけのこの里」が人気だ。欧米の菓子は甘味とボリュームばかりで、日本のような繊細さや多彩さがない。これからは日本の菓子も人気が出そうだ。野菜でも、生でも美味しい日本のキャベツは世界に広まっている。
最近気になったのは米国の経済ニュース。好調に回復と報じられていたのに、このところ失速気味で日本同様デフレスパイラルに陥る気配が濃厚だ。
日本のバブル崩壊後の失われた20年に匹敵する長期低迷の始まりと分析しているアナリストは多い。今は経済システムの大転換期に入っている。大量消費が好況を牽引する経済は通用しなくなりそうだ。中国を代表するアジア各国もこれから遅れてバブル崩壊に晒される。日本食品同様に、経済も日本の苦しみが世界標準になりつつあるようだ。
数社の大企業が大量投資と大量生産で物価を下げ、他社を駆逐して大量失業を生み出す構造は人類の幸せにはつながらない。先進国はそれにやっと気づき始めたようだ。
仕事は山積している。どれも企画を提示された段階だが、今の私には忙しいことが救いだ。
もし、仕事が順調に推移してゆとりができたら、ふらりと旅に出たい。介護が終わった今は留守を気にする必要はない。気に入った港町や山里を見つけたら好きなだけ滞在する。秋の奈良を散策するのも良さそうだ。これからは、自由を満喫したいと思っている。
洗濯物は激減した。介護をしているころは、毎日タオルを20枚以上洗った。朝から夜まで3,4回洗濯することもあった。
料理も食器の後片付けも簡単になった。しかし、食費が減らないのは何故だか分からない。
誰かと喋るのは激減した。今日は、エレベータで後の人に「どうぞ。」と声をかけた一言だけだ。この分では、一言も発しない日が増えそうだ。心の健康のために、気楽に電話ができる相手を増やそうと思っている。
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