« 荒川河川敷のネムノキ 10年9月10日 | トップページ | 米国に喧嘩を売ってでも円安誘導は必要だ。10年9月15日 »

2010年9月14日 (火)

猛暑は生き甲斐を麻痺させたが、冷涼な秋が復活させてくれるだろう。10年9月13日

テレビ画面で、就職が決まらない若者たちがその悩みを語っていた。
苦しみは人それぞれに多様だ。もし、就職が決まれば、愛や恋に悩む。それを手に入れれば仕事上の人間関係に悩む。家庭を持てば、子供の将来や浮気や病気に悩む。老いれば孤独や死期を悩む。生きている喜びがあるのに人は苦しみのみを拡大視する。しかし、苦悩は人間を思慮深く変える。豊かさが続けば人は堕落し生きる力を弱める。豊かさの中で育った若者より、苦悩を味わった若者たちは世の中を明るく変える力になると信じている。

今見ているテレビ画面下に「地デジ対応を早めにお願いします。」のテロップが常にある。デジタルに変えた人はその煩わしさを知らないだろう。買い替えさせようとの魂胆だが、私はその気にならない。リーマンショック辺りから、見たい番組が極端に少なくなったからだ。殊に民放はお笑い芸人のバラエティばかりで、殆ど見なくなった。

Raiu_2

8時過ぎから猛烈な雷雨がやって来た。直ちにパソコンを止め、玄関を開いて稲妻見学をした。川向こうの高層マンションに落雷するのを期待しながら眺めていたが、雷の本体は遠い。母も雷好きで、雷雨がやって来るとベットから眺めていた。雨が過ぎた後、気温は一気に下がった。その爽快さも好きだ。

母が死んでから2ヶ月半。猛スピードで時間が過ぎて行く。この様子では、気がついたら死を待つだけの老人に変わっているかもしれない。
生き甲斐も薄れた。介護をしている頃は、母の健康と生活を安定させようと必死で、ある意味で生き甲斐があった。それを喪失した今、旺盛な創作意欲すら生き甲斐に繋がらない。一刻も早く、生き甲斐の再構築をしなければ、と必死である。季節が変わり、空が透明になり冷涼な風が吹くようになれば、気分も変わるだろう。その訪れをひたすら待っている。

Cosumo_2桐ヶ丘生協へ買い物へ行った帰り、桐ヶ丘団地を抜けた。空き地にキバナコスモスが咲いていた。気候が良ければ立ち止まって気持ちよく眺めたのに、あいにく湿度が高く蒸し風呂のような熱気で、立ち止まる気になれない。

帰宅途中、旧知の小母さんに会った。彼女は母の死の寂しさを語った。哀悼の意はありがたいが、忘れていたものを思い出し辛くなる。それで、逃げるように辞した。もしかすると、素っ気なく思われたかもしれない。この気持ちは辛い死別を経験しないと理解しにくい。

仏前にアロマセットがある。アロマオイルはイランイランとミントを使っている。共に不安を鎮める作用がある。

Aromaゾウの背中の凹みに水を満たしてアロマオイルを浮かべる。

ロウソクで温めると離れた仕事部屋まで香りが流れて来て心地良い。
最近、気持ちがリラックスして来たのはその効果かもしれない。

イランイランは東南アジアでは貧者のジャスミンと言われている。安くて一般的なアロマだが好き嫌いが大きい。私はその東洋的な香りは好きだ。柑橘系の爽やかな香りを加えると更に良い。鎮静作用だけでなく催淫作用もあり密かな人気がある。だから、この香りを焚いて人を迎えると誤解される。

昨夜は何もせずに、レンタルDVDを見た。
見たのは、2006年・メキシコ・スペイン・アメリカ合作映画「パンズ・ラビリンス」。
英語の原題は"Pan's Labyrinth"で、訳すると「牧神の迷宮」と言ったところか。

今流行のダーク・ファンタジーだが、先日見た「アリス・イン・ワンダーランド」より良いできだった。時代は1944年のフランコ政権下のスペイン内戦下。場所はフランコ政権の冷酷な大尉指揮のもとゲリラを掃討中の山中の屋敷。その大尉の元に、再婚した母親と少女オフェリアがやって来たところから物語は始まる。

オフェリアはその山中で不思議な迷宮の遺跡を見つけた。義父である大尉は冷酷でオフェリアに冷たくあたる。オフェリアは現実から逃れるように、迷宮のファンタジーの世界に迷い込んで行った。残酷な戦闘シーンとファンタジーの対比が見事。平和、家族、戦争とテーマ性も高く、アカデミー賞3部門受賞をはじめ数々の映画賞を得たのは納得できる。その評価の割に日本では話題にならなかった。

一見ナチスぽいフランコ政権側の軍装は初めて見た。ピカソ、ダリ、と巨匠を排出した土地柄だけに機能性より前世紀の優雅さを残している。軍装好きには必見の映画だ。


Ma_3

Ma_4

Ma_5

|

« 荒川河川敷のネムノキ 10年9月10日 | トップページ | 米国に喧嘩を売ってでも円安誘導は必要だ。10年9月15日 »