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2010年9月18日 (土)

失うのを潔く受け入れるのが良い老い方だ。10年9月17日

生Gパンを買った。最近は使い古し加工されたものが主流で、生Gパンは少なくない。私は生Gパンを履き古して、色落ちして行くのを楽しんでいる。昔は40本ほどGパンを持っていたが、殆どは母が分解して繋ぎ、半天や座布団を作って知り合いに配ってしまった。今残っているのはどれも20年物で、はき心地がとても良い。

新しいGパンは30年は保つ。だから間違いなく、はきつぶす前に私は逝くはずだ。
母も数多くの衣服を残して逝った。昔なら無駄にせずに、誰かが使い回してくれたのに、今はそうはいかない。ほとんどはゴミになってしまう。
持ち物を最小限に減らす生き方が注目されている。私も同じ考えで、できるだけ減らそうとしている。ものが減ると、死に対しても潔くなれる。この考えは総ての宗教の基本になっている。

母違いの姉に母の死を手紙で知らせた。
姉は脳梗塞の再発で入院していると、ご主人から丁重な手紙が届いた。もう一人の姉も脳梗塞に苦しんでいる。父方には脳梗塞の体質があるようだ。私も気を付けなければ。

先日、近所のおばあさんが弔問に来た。母より一回り下の87歳。「良い人は若死にしますね。」と泣かれ、ちょっと変と思いながら相づちを打ってしまった。

姉の入院やおばあさんの弔問について誰かに話したいが、回りには誰もいない。以前は、一番の聞き手は母だった。兄姉は話す相手にならない。死別の喪失感は様々な形で長引きそうだ。

老いると話し相手が減って行く。だから若い友達を作るようにしている。それでも、話し相手は減って行く。身の回りのものが減るのは快適だが、話し相手が減るのは寂しい。失う事を潔く受け入れるのが良い老い方のようだ。

兄から葉書が届いた。宛先は母の名前になっている。兄もそれに気づいていて、条件反射で母の名を書いてしまうとある。内容は「母が死んだ7月1日に自転車を買った。だから、自転車に乗ると母を思い出す。」といったことだ。同じ内容の葉書が3通目。生前母が、「弘はまた同じ事を書いてる。私より先に惚けたら困るね。」と話していたのを思い出した。

Kazoku_2歯のメンテナンスに上野歯科医院へ行った。
歯の調子は良く、今日のクリーニングで終わった。
次は来年1月に行く。

帰りは赤羽自然観察公園へ回った。あれほど熱心に毎日母を連れて行っていたのに懐かしさがない。母の魂はここにはいないようだ。早々に通り抜けて緑道公園へ出た。

夕日の道を親子4人連れが歩いていた。家族は素晴らしい。眺めているうちに熱いものがこみ上げて来た。

桐ヶ丘生協で牛乳と野菜ジュースを買った。
まとめ買いしたので買い物バックは8キロ程になった。車椅子を押している頃は取手に下げるので重くても気にならなかった。

出かけは暑かったが、日が落ちるに従って涼しくなった。
見上げると、いつの間にか秋の青空に変わっていた。

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住まい近くの環八の交差点。

上野歯科医院の待合室に週刊朝日が置いてあった。バラバラめくると発酵学学者小泉武夫にインタビューした「絶倫食」の記事があった。この歯科医院は予約時間を守ってくれるので、ゆっくり読んでいられない。それで、終わってから急いで読んだ。

記事中に、中国明朝時代の医薬書「本草綱目-ほんぞうこうもく」にある凄い薬が紹介されていた。
12歳以下の子供のオシッコから作った「秋石」と言う秘薬だ。秋の満月の夜、まだ女を知らない子供千人を集め、女体を見せながら放尿させる。そのオシッコを壷に集め、石膏を加えて桑の枝でかき混ぜながら上澄みを捨てる。それを二、三回くりかえし、秋露水を加えてまた上澄みを捨てる。この工程を2ヶ月ほど繰り返すと、底の沈殿物は精製され塩辛さが抜ける。

精製された沈殿物に紙を置いて熱灰で乾かし、更に天日に晒すと紙裏に白い結晶ができる。それが「秋石」と呼ばれる。この秋石を漢方薬に加えた処方が大変に効くようで、皇帝が愛用したと言われている。調べてみると、男性は女の子の尿を、女性は男の子の尿を使うとあった。

話しとしては面白いが真偽のほどは分からない。
昔、製薬会社が自衛隊で若者たちの尿を集め、ホルモン剤の一種を抽出していると聞いたことがある。こちらは真面目な本当の話しだ。遺伝子操作が進んでいる今も同じことをしているかどうかは分からない。


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