70代の老いのスピードは60代の3倍は早い。だから、価値ある60代を楽しむべきだ。10年11月4日
前回の2日に記入した、70歳まであと1500日のチャンスについて、同世代から共感が寄せられた。
65歳は老いの重要ポイントで、それ以降の過ごし方で老後の楽しさは大きく違って来る。70過ぎても、公私ともに元気に活躍している人は多い。しかし、生身で若々しく活躍している人は希だ。決してバカにしている訳ではないが、昨日の文化勲章の受賞者から肩書きを取れば、どうひいき目に見てもただの老人たちだった。
その意味で、肩書きのない普通の人が生身で挑戦できるのは70歳までと感じている。私はその日まで1500日。すでに今日1日を費やしてしまった。人生を砂時計でたとえれば、上の砂は殆ど落ちてしまい、残ったわずかな砂が猛烈なスピードで減っているところだ。
散歩中、夏の始めに母の死を聞いて嘆いてくれたおばあさんに会った。彼女は猛暑をはさんだ120日たらずの間に足取り重く表情から快活さが消えていた。更に厳冬を過ごす100日が過ぎれば、老いは更に進んでいるだろう。70代の老いのスピードは60代と比べると3倍は早い。80代になると更に5倍早くなる。母の散歩をさせている頃、多くの老人に会って、そのように痛感した。
65歳と70歳ではお金の価値も大きく違う。たとえば、65歳で美味しかった食事が、味覚が落ちた70歳では違う食べ物に思えるほどだ。歯も体力も弱って同じことに大きなコストを要する。たとえば歩いて行けた場所に、バスやタクシーを利用するようになる。60代では風邪は売薬で治ったのに、入院して抗生剤の点滴が必要になったりする。更に、脳梗塞、心筋梗塞、ガンなどで命を失う危険も大きい。それらの危険から免れても、終末は猛スピードで迫って来る。
だから、65歳を過ぎたら1日1日を大切に必死になってしっかり楽しんで過ごすべきだ、と書いた。人生は一回こっきり。65歳はそれを再認識し、思い残すことなく生きる決意の歳だと思っている・・・と書いたが、多分、70歳になったら70歳は重要ポイントだと、同じようなことを記入すると思っている。要は、人生の、その時その時の一瞬を大切に生きることだ。
11月3日文化の日の午後。新河岸川の静かな水面に空がまばゆく写っていた。
11月4日、日が落ちるのが早いので、昼食後早めに散歩へ出た。
桐ヶ丘生協で買い物をして、桐ヶ丘団地を抜けて帰った。
団地の公園で、座る人のいなくなったベンチを撮った。
「何を撮っているのですか。」
ファインダーを覗いていると通りかかったおばあさんが聞いた。
「今は腰かける人はいないけど、昔は大勢いたのだろうな、と思って・・・」
答えると、おばあさんは子供たちで賑わってい40年前の団地を懐かしそうに話した。
その頃、彼女は30代で元気一杯だったのだろう。
写真1、東京北社会保険病院下のクサギの実。
写真2、桐ヶ丘団地のザクロ。
今年の猛暑を過ごしたザクロは、先祖帰りして大変甘くて美味しい。
写真3、桐ヶ丘団地の仲良しニャンコ。
イヌよりネコの方が被写体になりやすい。
自由気ままに暮らしているからかもしれない。
写真4、近く、鼠径ヘルニアの手術を受ける東京北社会保険病院。
いつの間にか並木が色づいていた。
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