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2011年5月26日 (木)

絶対安全な原子炉とは。11年5月26日

原発圧力容器への海水注入の中断はなかったと判明。管総理が原発圧力容器に海水注入を中断させたと、東電本社を挟んで神聖な国会の場で子供のけんかを延々と続けていた与野党に対し、原発現場は大人の判断をしていた、と言うことか。ガセネタを掴まされて追求した谷垣総裁は怒り心頭だろう。読売新聞は管政権が海水注入を中止させて被害を拡大させたとキャンペーンを張っていたが、どう繕うのか興味がある。

原発事故の真実は、海水注入前の水素爆発の時点で既に殆どの放射性物質がまき散らされて、事故被害はピークを過ぎていた。ここでも、日本伝統のトップ無能で現場優秀の図式は変わらなかった。大津波で破壊され原発事故でとどめを刺された経緯は、広島長崎への原爆投下で日本が敗戦を受け入れた経緯と何となく似ている。加えて太平洋戦争への重要な序曲になった満州とモンゴルの国境線をめぐる日ソ国境紛争事のノモンハン事件の検証を思い出させる。

これは日本軍が始めて遭遇した近代戦で、その敗戦への検証と対処を誤ったために、太平洋戦争の大敗と犠牲を招くことになった。この紛争でも現場の下士官以下は大変有能で果敢に戦ったが、後方の作戦司令部はまったく無能で、前線兵士に大犠牲を強いて敗退した。当初、日本軍は調査部を設け、近代戦への対処を誤っていたと謙虚に検証した。しかし、いつの間にか精神論にすり替えられ、敗戦は精神がたるんでいたからと、前線の多くの将官を自決させて事件を終結させた。

今回の原発事故の最大の原因、安全神話にノモンハン事件での日本不敗の精神論を感じる。今回の原発事故に対して、政府は失敗学の畑村洋太郎東大名誉教授(70)を起用して、法曹界や学識者らで構成する事故検証委員会を設けることになった。今の日本では旧軍のような精神論はあり得ないとしても、一部勢力による検証のねじ曲げは大いにあり得る。この検証で戦犯の槍玉に挙がるのは、民主党の小沢氏に近いグループと、自民党の長老議員が予想されるからだ。

福島第一原発事故でフランスの原発産業が勢いづいている。去年、アラブ首長国連邦(UAE)原発受注競争で韓国の低コスト原発に、フランスや日本の高コスト原発は破れた。しかし、これからは安全性が重視され、フランス原発には有利に進みそうだ。フランス原発はメルトダウンを起こしても冷温終息するシステムに改善されている。韓国はこれから60年間原発の安全を保障する契約を結んだ。もし、UAEで原発事故が起きたら一瞬で国家が破綻する程の大出費を被ることになる。海外での原発受注は慎重にならなければならない時代に入ったようだ。

原発は現行方式以外に「4S炉」「キャンドル炉」「TWR」がある。何れも日本の学者やメーカーが大きく研究に関わっている。
「4S炉」とは、「スーパー・セーフ・スモール・シンプル」の略である。最大の特色は、円筒形をした炉心部が高さ1.8m、直径1m以下と細く小さいことだ。炉心が細いために漏れ出る中性子を反射板で炉内に戻して臨界状態を作り出す。普通の原子炉では、放置すれば臨界になる燃料を用い、中性子を吸収する制御棒を燃料内に挿入することで核反応を制御している。

「4S炉」は、「もんじゅ」と同様の高速炉で、ナトリウムを冷却剤に使う。出力1万kWの場合、一度燃料を充填すれば30年間燃え続ける。欠点はコストが高いことと、水と爆発的に反応するナトリウムを冷却剤に使うことだ。

「キャンドル炉」は燃えないウラン238に中性子をぶつけて“核反応の火”を着け、燃えるプルトニウム239へ順次変化させながら燃焼を続けさせる。その様がロウソクのように見えるのでそう名付けられた。1950年代にソ連のサブリ・モイセービッチ・ファインベルグが、このアイデアを提案した。米国の物理学者であるエドワード・テラーも、類似のアイデアを提案している。日本では東京工業大学の関本博教授がコンピューターシミュレーションで炉の成立性を検討した。

関本教授によれば、燃焼は制御棒や反射体なしで制御できるという。また、天然ウランや劣化ウランを燃やすことができ、再処理でプルトニウム抽出することなくウラン資源を有効活用できる利点がある。「キャンドル炉」の概念は理論的な研究に留まっており、炉設計には至っていない。

「TWR」は、ビル・ゲイツ氏と東芝が提携して開発するという噂の原子炉である。原理的には、「キャンドル炉」に近い。資料によると、出力100万kW、燃料はウラン合金、ナトリウム冷却となっている。出力100万kWで100年間も燃料交換をしないで済む。しかし、100年間原子炉の過酷な環境に耐える素材の開発は困難だろう。いずれも、膨大な開発費が必要で、更に安全性の検証はもっと先のことになる。

基本システムが全く違うものにトリウム熔融塩炉がある。高温のフッ化塩に燃料のトリウムを溶かして核反応を起こさせ、配管中をグルグル回して熱エネルギーを取り出して発電する。

安全性は高く核廃棄物の生成も少ないと言われているがコストは高い。トリウムの主産地が政情不安な中国とインドなのも先進国から敬遠される原因だ。福島第一以来、世界でウラン価格が高騰する見込みはなく、代わっての登場は難しい。配管の中を燃料が循環する方式も保守管理が難しそうだ。もし、本当に優れた方式なら、すでに中国で実用化されているはずだが、その様子はない。

上記いずれも高温高圧で発電する方式で事故の危険は伴う。私は素人だが、核燃料を小分けにして分散し、200度以下の熱で発電する低温発電法を使えば安全な原子炉が可能だと思っている。200度以下は使用済み核燃料を保管する容器「キャスク」からの廃熱と同程度で、臨界も水素爆発も起こさず、そのまま放置すれば自然に廃炉へ至る。問題は効率の悪さだが、技術革新で実用化は可能だ。

もう一つは始めから核燃料がメルトダウンしている原子炉だ。それならメルトダウンを心配する必要がない。そのような非常識が先端技術に繋がると思っている。

現行の原発は高温高圧で効率良く発電しているが、高温高圧のため今回のような事故を招いた。フランスの新式炉でも高温高圧を利用する限り事故の危険は残る。

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上野歯科でのメンテナンスの後、赤羽自然観察公園へ行った。

C_6D_1D_2D_3D_4D_5エゴノキの花

桑の実。赤紫に熟したのが甘い。

キリンソウの花。乾いた礫地を好む。
やがて草刈りボランティアに刈り取られる。

緑道公園のジューンベリー。
もっと赤紫に熟してから食べるが、この程度の赤味でも十分に甘かった。

路傍に弱ったクマバチがいた。
ミツバチの仲間で、大きな体に似ずとても温厚な性質だ。

出会ったゴールデンの女の子。
リボンが可愛い。

緑道公園の草地。
すぐに刈り取られるので、貴重な光景だ。

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