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2011年5月 1日 (日)

朝まで生テレビを聞きながらパソコンの修復をしていた。11年5月1日

金曜夜の朝まで生テレビの議題は福島第一原発事故と大津波。原発開発をしていた東大OBの老学者が今の水棺方式では解決しないと嬉々として話していた。安全な橋頭堡を作って、そこから冷却システムを作れ、と言っている辺りはよく分かるが、むやみに「冷えない冷えない」を強調する理由と現在の解決法との違いは見えて来なかった。結局、水棺方式では解決しない理由は最期まで明示されなかった。

大事故が起きると、決まってそのような部外者が出てきて、無責任なことを言う。傍目八目で欠点が良く見えるのはよく分かる。しかし、思いつきの意見は解決に忙殺されている当事者には迷惑なことだろう。安全に素早く解決したいと一番願っているのは危険に晒されている現場の人たちだ。老学者の解決法は既に検討済みで、それを真っ先にしていないのは現場なりの理由があったからだろう。

討論の中で自民党議員が反原発の発言をしていたのが可笑しかった。かって自民党は原発推進に熱心だったはずだが、政治家は機を見るに敏なようだ。大津波で破壊された町はいずれ復活するが、原発事故は簡単ではない。逃げ場所のない多くの日本人にとって「解決は無理。」と気楽なことは言っていられない。更に、微弱な放射線まで危険視する一部マスコミや活動家たちの姿勢は腹立たしい。1年積算の被爆量がCTスキャン1回より小さいにもかかわらず、一部の福島県民は差別を受け始めている。もし、それが正しい差別なら、レントゲン撮影を受けた人も同様に差別されるべきだ。もちろん、誰でもそれが非科学的なことは知っている。発がん性や奇形に関しては、微弱な放射線よりタバコの煙の害がずっと大きい。

放射線はあって当然のものだ。太古の地球では磁場が形成されるまでは強力な放射線である宇宙線が地上に降り注いでいた。最初の生命は放射線が微弱に弱められた深海で生まれた。やがて宇宙線は磁場によって弱められ、浅い海に進出した原始生命体は藻類に進化し、大気中の大量の炭酸ガスを酸素に変換した。酸素はオゾン層を形成し有害な紫外線を防いだ。

その後の生命の進化に磁場をすり抜けた微弱な放射線は重要な役割を果たして来た。突然変異は放射線を含む様々な要因で遺伝子が少し傷つけられることで起きる。もし、有害に傷付けられれば命は維持されない。もし、修復可能なら修復される。そして、有益な変化なら容認され、希に親より優秀な子供が生まれたりする。もし、微弱な放射線がなかったら今の人類は存在しなかったことになる。生物はその発生時から微弱な放射線を巧妙に利用し共存して来た。その有害無害の境は確定していないが、暫定基準値内なら病的変異は起きないと経験的に分かっている。

微量な放射性物質は石炭からも排出される。例えば香港では、石炭火力が主流の中国本土から飛来した放射性物質により東京の2倍の数値を示す。その国民が日本渡航を怖がるのは不思議な現象だ。

最近、遠隔操作ができる重機が次々と開発され事故現場に投入される。これで高レベル汚染を受けた瓦礫が片づけられ環境が整うだろう。放射線防護がなされた橋頭堡作りはそれからで、それを拠点に次の作業が進められる。昔の未踏峰登山はベースキャンプ方式だった。進路に次々とキャンプを作り、そこを拠点に登頂を目指す。今回の解決への道筋もそれと同じだ。焦らず慎重に進めていけば必ず炉心冷却に到達できる。高レベル汚染水も、早い段階で汚染水処理施設が完成して解決に至る。

1日の今日は少しでも被災地の役に立つように福島の酒を買って神棚に上げた。旅行会社は被災地見学ツアーを立ち上げたら良いと思っている。あの惨状を目にすれば防災・救援意識が高まり、現地へ経済効果も波及する。今も時折、津波の映像を見ているが、あの日は現地では雪が舞う底冷えのする日だった。寒気の中で全身ずぶぬれになっては、筋力を失いすぐに凍死してしまう。今回の死者は水死が殆どだが、その中にかなりの凍死が含まれているだろう。

仕事が忙しいのにMacの調子が悪い。画像処理ソフトPhotoshopが立ち上がらなくなったのが最初で、次はホームページ制作ソフトのDreamweaverに異常が起きて、スピーカーの回路が壊れた。Macに問い合わせると部品の保管期間が過ぎたから修理はできないと言う。クライアントとの仕事のやり取りにPhotoshopは必須で、三日がかりで修復した。こんな時、予備があると助かる。急遽、同じ型番の中古を買った。中古は問題を抱えていることが多く、セットアップに苦労した。金曜夜は朝まで生テレビを見ながら試行錯誤を繰り返して新旧2台を繋ぎ、プリンター、スキャナーを共用できるようにした。操作をしているうちにスピーカーのシステムの問題は単純ミスだと気づいてすぐに回復した。Macは極めて頑丈な機種で滅多なことでは壊れず、トラブルの99%はそのような単純ミスだ。今月は仕事も忙しく徹夜続きだが、仕事があるだけ幸せだと思っている。

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一昨日の夕日。震災以来、きれいな夕日が増えたような気がする。幸せな気分で眺める夕日は美しいが、被災民には悲しみ深く見えるだろう。母の日なので仏壇にピンクのカーネーションを上げた。白菊会会員だった母は死ぬとすぐに献体した。昨日、日医大から法要の案内がきた。早いもので10ヶ月が過ぎた。私は少しも母のことを忘れていないが、世間からは日に日に忘れられて行く。

G_1古い携帯。薄く平べったいスマートホンと比べ、丸くてボリュームがあり可愛いと人に言われる。
月に1度くらいしか電話はかかってこないので、今もつやつやと新品同様だ。

絵柄は牛ではなくトナカイ。

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