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2011年12月14日 (水)

戦艦大和探照灯で太陽光を集束し、再生可能エネルギー用のマグネシウム精錬。11年12月14日

太陽光反射鏡のニュースが大変面白かった。
内容は宮崎県日向市に完成した東北大の太陽光エネルギー研究施設についてだ。施設では凹面鏡で1200度以上に集束された太陽光で酸化マグネシウムを還元する実証実験がされる。

その凹面鏡は旧日本海軍戦艦大和の96式150センチ探照灯用に製造された反射鏡を転用した。と言っても、海底の戦艦大和の探照灯を引き上げた訳ではない。予備に作られて倉庫に保管してあったものの転用だ。反射鏡の製造は昔の東京計器株式会社-今のニコン-と富士電機の合作だった。

もし、同じ大きさの凹面鏡を新しく作るとなると、熟練技術者が昼夜3交替で数ヶ月もかかり費用は莫大になる。それで、70年以上昔の凹面鏡が役立った訳だ。それにしても、そんな古いものを良く大切に取って置いたものだ。これは究極の旧軍事遺物の平和利用だ。

帝国海軍の遺物再利用は他にもある。戦時中の昭和18年に岩国の柱島で謎の爆発事故で沈没した戦艦陸奥が1970年に引き揚げられた。その時、陸奥の船体の鉄材が放射線測定機器の部材として利用された。理由は船体の鉄が原爆実験以前に精錬されていて放射線に汚染されていなかったからだ。精密測定には微量の放射線も影響する。今回の原発事故でも、陸奥の鉄材はどこかで役立っているのかもしれない。

凹面鏡実験の目的は、天候に左右されない太陽光再生可能エネルギー生産のシステム作りのためだ。再生エネルギーは天候に左右されやすい。その欠点を補うために、安価で大容量の電池が必要になる。

しかし、リチウム電池は高価過ぎる上、資源が偏在しているのが欠点だ。それに代わる有力候補が安価で高密度のマグネシウム電池だ。マグネシウム電池はリチウム電池より重量比で7,5倍のエネルギー密度があり、マグネシウムは海水に無尽蔵に含まれていて、海洋国家の日本にとって理想的な資源だ。

マグネシウムは電池だけでなく、石炭や天然ガスの代わりに直接燃焼させて火力発電所の燃料にできる。燃焼の過程で炭酸ガスは一切発生せず、燃えカスの酸化マグネシウムは100%回収できる。

昔はマグネシウムを細片にして発火させ写真撮影のフラッシュにしていた。登山ではマグネシウム片を削って焚き火の着火に使った。そのくらい燃えやすいが、インゴットのままでは発火しない。リチウム、石油、ガソリン、水素、天然ガスと比べても扱いはコンビニでインゴットを売ることができるくらいに簡単だ。

最大の問題点は精錬コストだった。従来技術ではマグネシウム1トンを精錬するのに、石炭10トンに相当するエネルギーが必要だ。そのため、CO2削減制約がない中国が世界一のマグネシウム生産国になっている。

しかし、東北大が太陽光を集束させた強力なレザー光での効率的なマグネシウム精錬方法を確立した。今回の施設はその実証実験のものだ。その方法で、オーストラリア、サウジ半島、アフリカの砂漠地帯などで太陽光精錬をすればコストは安く、再生可能エネルギーは一気に普及する。

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二度目の夕暮れの散歩は環八沿いに歩いた。少し先の左手に小豆沢ショッピングセンターがあり、そこで一休みする。左手丘の上の自然林は古代の海岸線の名残だ。海岸線は日暮里、上野辺りまでまっすぐ続いている。私が歩くコースは大昔は砂浜だった。

Xd2Xd3Xd4環八沿いに駅へ急ぐ少女を撮った。デートなのか、小さい子供のように、顎を引いて前のめりに、コチョコチョ北赤羽駅へ走って行く姿が可愛いかった。

 駅急ぐ ブーツの少女初々し

東京北社会保険病院下の公園。

 冬日射し 枯れ葉になって眠りたし

近所の救急病院前のイチョウ。
先日の深夜、イチョウの下で微動もせず、じっと腰かけている人がいた。ただならぬ雰囲気で強く印象に残っている。このイチョウは様々な人生を眺めて来たのだろう。

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