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2012年3月 1日 (木)

一番良い人生の最期は、ガンで一切の治療を受けずさっさと死ぬことだ。 12年3月1日

朝日の震災遺族を取り上げた記事 "鎮魂を行く" は欠かさず読んでいる。
今朝の記事は陸前高田・佐藤さん42歳(男性)だった。震災前の家族構成は分からないが、75歳の父親、76歳の母親は津波で亡くなり、千葉在住だった兄は去年10月に急死している。だから家族で残ったのは彼だけで、仮設住宅で一人暮らしだ。

佐藤さんは記者の前では弱音は吐かない。しかし、寂しくない訳がない。
去年秋に一度だけ、台所から彼の名を呼ぶ母親の声が聞こえた、と彼は話していた。それは幻聴だが、その言葉に哀しみの深さを感じた。
"溺死した時、最期は苦しかったか、聞きたい・・・守ってやれなくて申し訳ない、と言いたい・・・"
彼は今もそう思っている。だから恐山に行って、母親の声を聞いてみたいと話していた。

私も同じように、母に最期の気持ちを聞いてみたいと思っている。しかし、物語のように、ある日ひょっこり死んだ母が戻って来て、「元気だったの。ご飯はちゃんと食べている。仕事はあるの・・・」などと優しく聞かれたら、言葉に窮しただ泣いてしまうかもしれない。

母が死んでから、夜中に母の呼ぶ声で飛び起きたことが幾度もあった。私の別離は佐藤さんと比べると、十分に介護した末の自然で穏やかな死別だが、それでも癒えぬ傷跡のように心に残っている。それを思うと、彼の辛さが痛い程分かる。

母との死別後の生き方は十分過ぎるほどに想定していた。しかし、実際そうなってみると想定外ばかりだった。その一番は生き甲斐の喪失だ。生前を思い返すと、一日も早く貧乏絵描きを脱して、母に楽させてやりたいと頑張っていた。そして、作品の一番の理解者である母に作品を見せるのが楽しみで制作に励んでいた。今、最も意外だったのは、大変な介護ですら、生きる目標の一つであったことだ。
今は夜中に母に呼ばれることはない。炊事洗濯、母の世話に追いまくられて疲労困憊することもない。時間は自分のためだけに使えるのに、何故か満足感がない。
幸せは簡単に手に入らず、充足した静かな一生など、とても得難いものだと痛感している

私と比べると母の生涯の後半は満ち足りていた。部屋に94歳の元気頃の母の写真が飾ってあるが、羨ましいほどに幸せ一杯の笑顔だ。死ぬ前1週間は辛かったかもしれないが、それは誰もが辿らなければならない道だ。むしろ、1週間で苦しみが終わるなら幸せと言いきれる。
母と比べて、前の昭和天皇は危篤状態になってから、最高の治療と介護を受け半年ほど命を保った。しかし、国家によって自然死を選べない立場はとても辛く苦しいことだったと思っている。

私は、できるならガンで一切の治療をせずに死にたい。そう思い始めたのは、何千という命を看取った内科医がガン死が一番幸せな死に方だと言っていたからだ。その真意は、末期がんでは残された時間がほぼ正確に掴め、自分の死を冷静に見つめられるからだ。
脳梗塞などで、不自由な体でなまじ生き残るのは嫌だ。筋萎縮性側索硬化症(ALS)は更に辛い。最期は呼吸器から眼筋まで総ての筋力を失い、コミュニケーションができないまま緩慢な死を受け入れる辛さは想像を絶する。

とは言え、人の一生は神様にしか分からないことだ。なるがまま、運命に身を任せる他ない。

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今日は昨日の雪がうそのように、朝から晴れ渡り、暖かい。

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緑道公園にて。新雪に足跡をつけるのは楽しい。新雪を踏む、キュッ、キュッ、って音が大好きだ。

東京北社会保険病院下の公園では、中学生の男女が楽しそうに雪遊びしていた。寒いのに女の子は生足で、とても元気だった。

A2A3A4A6東京北社会保険病院の裏道。この一角は日当りが良く、梅の開花が早い。紅梅の香りはとても新鮮だった。

病院庭の雪の原の遠くにいた柴犬のはなちゃんに見つかってしまった。
せっかく雪が積もったのに、飼い主のおばあさんが遊んでくれないので退屈していたようだ。ものすごい勢いで駆け寄って来て、飛びつかれ、ズボンがビショビショに濡れてしまった。

我を忘れて遊んで、別れた後もいつまでも笑顔が残った。

雪の前日、月一度の歯のメンテナンスへ行く前に赤羽自然観察公園に寄った。
公園の枯れた梢に、鳥の巣をあちこちで見かけた。鳥の巣を見上げると、子供の頃、木の上に隠れ家を作って遊んだことを思い出す。

古民家にはおひな様が飾ってあった。おひな様を見ると、日本の四季の行事はいいな、と思ってしまう。

 ヒヨドリが 優しく見送る散歩道

ヒヨドリは大好きな鳥だ。頭の毛が立っていて可愛いく、目をクルクルさせている表情は、まるで森の妖精みたいだ。

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