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2012年9月15日 (土)

未来予測、この国はどこへ行こうとしているのだろうか。12年9月15日

先日のことだが、散歩に出たら知人に会った。
「あら、どうして眼鏡を二つもかけているの。」
彼女は笑いながら言った。怪訝な顔をすると「帽子よ」と言う。はっと思って手で触れると、帽子にも眼鏡をかけていた。恥ずかしくて、二人でしばらく笑った。

同じ眼鏡が10個ほど家のあちこちに置いてある。ベランダに出る時、トイレを塩素剤で洗う時、何かにつけて重宝している。
眼鏡は紫外線防護で定評があるドイツUVEX社の透明サングラス。
問題を起こす脇からの紫外線も完全にブロックする。私はダストアレルギーがあるので、脇もしっかりしている構造が気に入り愛用している。

最近、時折、近所の公園に初老のホームレスが休んでいる。ホームレスと思ったのは、いつも傍らに空き缶を満載したキャリーがあるからだ。

彼は段ボールに修行僧のように軽くあぐらをかき、背筋を伸ばして静かに何か考えている。白髪まじりの頭は短く刈り込み、洗濯された衣服は清潔感がある。その姿は妙に宗教的で心を捉える。

先日、生活保護世帯が220万を越えたとの記事があった。彼はそれには含まれないだろう。日本のホームレスは勤労意欲が高く、職さえ与えればすぐに社会に復帰できる。ある意味で、彼らより生活保護受給者の方に自堕落な人が多くいる。

昨夜は爆笑問題が取材するNHK番組、探検バクモン「ミラクル町工場へ潜入!」を見た。この手の番組を見ると、日本政府や大企業経営者の無能ぶりに怒りを覚える。

東京都大田区には約4000の町工場がひしめく。それらは技術立国日本を支えてきた重要拠点だが、今は優れた技術の後継者もなく衰退の道をたどっている。失業している若者が多いのに後継者がいないのは、将来に不安があるからだ。

しかし、政府は無能な小役人の生活保障にはふんだんに無駄金をつぎ込むのに、この分野には冷淡だ。中小企業の技術者にこそ、無駄になっても大金をつぎ込むべきだ。

世界の最新技術を支えて来たものは三つある。
アメリカの月ロケット・ITなどのハイテク。
ドイツの手堅い機械工業。
そして日本の中小企業だ。

日本人の多くは気づいていないが、新幹線、工作機械、自動車、薄型テレビ、いずれも分厚く優秀な日本の中小企業があったので実現できた。


昨日は、駅前広場の木陰で、おばあさんが立ち止まって携帯メールをしていた。
スーパー入口ではおばさんが買い物かごのワゴンを引っ掛けた。ワゴンはそのまま通路の真ん中へ転がって行ったが、おばさんは知らん顔で行った。ワゴンは私が元の位置に戻した。

老人の若者化と女性の男性化が進んでいるようだ。
均一化は良いことだが、後者は良い方に均一化して欲しい。

最近、未来予測を毎日のように目にする。それは万国共通で日本だけのことではない。他国と違うのは、日本のそれは悲観的なことだ。

その中で興味深かったのは原発使用済み燃料の保管だ。地層処分が不可能なことははっきりし、今、検討されているのは、いつでも取り出せる地下保管だ。しかし、1000年くらして放射線レベルが低下すると厄介な問題が起きると言う。

使用済み燃料一本当たりに数千万円相当の白金族やレアアースを含んでいる。それを狙って盗掘が横行すると言う。これはエジプトのファラオの墓が暴かれるのにとても似ている。

身につまされる予測は東京の猛スピードで進む超高齢化社会だ。25年後の東京は住まいをなくした高齢者ホームレスが溢れるらしい。

東京に対して今高齢化が進んでいる地方はそのまま安定推移するので、東京から地方へ高齢者の大移動が始まるようだ。
幸か不幸か、私はその頃生きていない。しかし、50代以下は切実な問題で可哀想になる。

そうやって見ると母の世代の老後は豊かで実に安定していた。
戦争、戦後の混乱期を生き残った体力と運の強さがその根底にあるが・・・

母が80歳少し前に東京都の老人医療費は無料になった。それで80過ぎに両足の膝関節を人工関節に取り替えた。これは300万ほどかかる手術だが殆ど無料だった。
そして、終末期は介護保険の恩恵を受け、何不自由なく在宅で私に看取られ死んだ。

私を始め、これから老後を迎える人たちは相当の覚悟で健康を維持し、心を強靭にする必要がある。
国には頼れず、自分のことは自分で守る時代がすぐそばまでやって来ているのをひしひしと感じる。

画像はこんな老後を送れたらと、描いた絵だ。
地方の海辺で海産物をふんだんに食べ、野菜などは自分で育てる理想の老後だ。


Win1

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