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2012年9月24日 (月)

ETV・"チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告" の問題点。12年9月24日

昨夜、Eテレでこの番組を見た。良い番組だが未消化に終わった。その問題点は、ウクライナでの調査が放射線と健康の因果関係に特化していたことだ。原発事故により住民の生活そのものが変化していることを前提にしないと正しい疫学調査にはならない。

調査地点は年間被爆5ミリシーベルト以下の地域で、そこで健康被害が続出していた。しかし、世界には自然放射線が10ミリシーベルトの地方があるが健康被害はでていない。

番組では放射性セシウムが蓄積して、と言っていたが、セシウムは体内に蓄積されにくく腎臓から尿と共に排出されるはずだが・・・そのあたりをはっきりさせて欲しかった。

翻って福島の実態はどうだろうか。
福島の子供たちは被爆を恐れて外での運動が制限されている。学校給食は地元産を敬遠しているため新鮮ではなく問題がある。その環境を長年続ければ、放射線被爆がなくても確実に健康被害がでるはずだ。

ウクライナの疫学調査においては、事故前と事故後の、そのような生活変化の影響が無視されているように感じた。

このままでは番組を見た人たちから、東京圏でもガンが多発すると思い込む人が沢山出そうだ。

放射性ヨウ素の短期被爆で起こる甲状腺ガンは因果関係は明快だ。
しかし、他の心臓疾患などの放射線との因果関係の特定はとても難しそうだ。

その後、"美の壷" で九谷焼を見た。
雪国の暗く長い冬、朱漆を多用した美しい和室で、九谷焼の食器での食事は荒れ野に咲く花のような温かさがあった。そのシーンで、なぜあのような派手な色使いがなされたか氷解した。

昔、プロ向けの食味会に属していた。銀座の竹葉亭が当番の食事会で、器は総て魯山人で統一してあった。魯山人の器は明るい部屋で見ると派手で落ち着かない。しかし、竹葉亭の和室の仄かな光の中では実に繊細で美しかった。

谷崎の随筆・陰翳礼賛でもそのようなシーンが描かれている。北欧のインテリアデザインでは陰翳礼賛が教科書にされていると言う。日本の美は仄かな陰翳にあるようだ。

画像・秋の光。
世相が殺伐としているので、未掲載の静かな絵を探して見つけた。

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