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2013年3月25日 (月)

もどりたや 五月の空の山桜 13年3月25日

今年の桜は、猛スピードで咲き、早くも散り始めた。
昨夜は夜桜を見に行った。赤羽は旧陸軍の街なので、至る所に桜がある。毎年にぎわう公園では、今年も多くのグループが花見をしていた。公園には誰も眺めていない桜がある。私はギターや歌声のにぎやかさから離れ、持参した熱いコーヒーを飲みながら静かな花見をした。

 もどりたや 五月の空の山桜

30年前の五月の連休明け、母と清里高原へ日帰りで旅した。父は入院中で、その間を利用して、介護疲れの母を慰労しようと連れて行った小旅行だった。遅い春の牧場周辺の、青空に咲く山桜が爽やかだった。

句に矛盾しているが、その時代に戻りたいとは思っていない。どんなに輝かしい過去があっても、体調が悪く生活も厳しい今を否定する気持ちはまったくない。現状は総て覚悟の上だからだ。

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我が家下の新河岸川遊歩道の桜。遊歩道は17年前引っ越して来た頃に完成した。その時、植えられた桜の幼木は花見を楽しめる程に大きくなった。人に例えれば17,8歳の瑞々しい盛りだ。

散歩道で知人に会った。二人でベンチに腰掛け、桜を見上げながらしばらく雑談した。彼のご両親と母は親しかった。彼は元内科医で今年50歳になったが、心を病んで10年以上休職中だ。
同居しているご両親が最近弱り、介護施設へ入れようか悩んでいると彼は話した。彼の弟も医師で生活の不安はない。しかし、彼の病歴を思うと一人暮らしは難しい。それで、遠方で暮らす弟の家に世話になろうと思っている、と彼は打ち明けた。

彼とは妙にうまが合った。それは私にも彼と同じ心の病の傾向があるからかもしれない。私はそれに早くから気づいて、10代から精神医学の専門書を読みふけった。そのおかげで、心の動きを客観視しコントロールできるようになり、なんとか正常域にいられる。

「長年親しんだ赤羽から離れるのが辛いです。この桜を見るのも今年が最後かもしれません」
彼は満開の桜を見上げながらしみじみと話した。その気持ちはとてもよくわかる。赤羽ほど、自然と都会が調和よく混在している場所は他にない。私にとっても離れがたいかけがえのない場所だ。

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時折雨が落ちた。
「また知り合いが一人減るな」
そう思いながら満開の桜の下を歩いた。歳とともに死別、別れ、病と喪失感は次々とやって来る。しかし、のんびり静かに喪失感を噛み締められる状況にはいない。片時も休まず何かをしていなければ、たちどころにどん底まで落ちてしまう。

絵を描いたからと言って売れるあてはない。ゴーギャンが代表作「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」を遺書代わりに描いたように、一枚一枚に精魂を込めて描いている。この生き方は自ら選んだ道なので後悔はない。

M_7M_1散歩道のツワブキ。
産毛に覆われた若い茎を食用にする。
皮を剥き、甘辛くさっと煮上げると芳醇な香りが口中に広がり春の訪れを実感する。

最近、散歩道に土筆の群生地を見つけた。
急斜面の高い場所で主婦や老人たちは見つけられなかったようだ。

無尽蔵に生えていて、ほんの2,3分でこれだけ摘んだ。
茎の袴取りが面倒なので、私一人にはこれくらいで十分だ。
母は土筆の卵とじが大好きだった。調理して仏壇に上げ、その後美味しく食べた。

最近、米国のベンチャーから発売されているライト・フィールド・カメラの記事を読んだ。これは撮影した後、ピンぼけ箇所を自在に修正できる機能がある。メーカーのサイトを開くとデモ写真があった。任意のボケた箇所をクリックすると魔法のように明瞭にピントが合った。

とても先進的なカメラなのでこれから世界で普及する予感がある。日本のメーカーも様々な方法で開発しているが、芸術志向の強いカメラ文化のある日本では普及しにくい気がする。最大の問題点はデータ量が大き過ぎ、通常のパソコンで多くの写真を処理するのが難しいことだ。

私はそのカメラより、遠近同時に常にピントが合うカメラが合理的だと思っている。例えば昔ながらの針穴写真機は理論的には遠くも近くも幅広くピントが合う。その全面がピントのあった写真をわざとピンぼけさせて、任意の箇所を画像アプリを使って鮮明に戻す方がパソコンの負担は小さい。

関連して、キヤノンが高感度CMOSセンサーを開発した記事があった。この技術では、肉眼では見えない三日月の明かり程度の低照度でも昼間のような鮮明な撮影ができる。そのCMOSセンサーを使ったカメラで、絞りを針穴程に絞れば、遠近共にピントの合った被写界深度が深い撮影が実現できる。

ストリートビュー紀行を掲載しているが、この写真も遠近共にピントが合っている。この撮影も被写界深度が深い機材を使っているようだ。

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今日のストリートビューは「台湾 彰化県 鹿港鎮」
昔は中国本土との流通の重要な港町だったが、日本統治時代に主要鉄道路線から外れたために衰退した。

取り残されたおかげでレンガ造りの建物が並ぶ小道や古い伝統文化が残り、今、観光地として注目されている。

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日本と比べるとまだ小さな商店に活気がある。
古い建物は統治時代のものかもしれない。今は博物館になっているが、寂れた雰囲気に旅情を感じる。
屋台は片付けてあるが、夜にはにぎやかに開店するのだろう。掲載写真でははっきりしないが、中央の空にトンボが写っている。何トンボだろうかと気になった。

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