« 家で親を看取る。老母の希望に従い私は一人で在宅で看取った。13年4月21日 | トップページ | 無為徒食に生きられる豊かさは人生を蝕む。13年4月29日 »

2013年4月25日 (木)

12年後にGDP世界一の中国は、貿易相手として魅力を残しているだろうか? 13年4月25日

米国の大手市場調査会社の中国の近未来予測を読んだ。2025年までに中国は世界最多の労働人口を有する。その時、中国の7500ドルから6万ドルの中所得者層は9億4900万人となる。その時、GDPは米国を追い抜き、38兆ドルに到達する。調査会社は、中国抜きで、世界の国々は経済発展を望めないと予測していた。

しかし、この予測には大きな穴がある。現実には中間所得層が9億4900万人に増えるのは難しい。なぜなら、2025年には生産現場が今より大幅に自動化され、大量の余剰労働者が生まれるからだ。労働者軽視の中国では人件費は常にロボット経費と同等か、より安価でなくてはならない。

そのロボットは年々進化して安くなって行く。すでに、中国では生産現場の自動化により、2000万の失業者が生まれている。今は他業に吸収されて問題化していないが、2025年には深刻化しているはずだ。

ロボットに何でもできるはずがない、と考えるのは希望的観測に過ぎない。それは日本を見ればすぐに分かることだ。人手でしか出来ないと考えられていた、にぎり寿司・あんぱん・中華まんじゅう・餃子・串刺しの焼き鳥・魚の解体、どれも日本では自動化が実現している。この予測の2025年なら、もっと広範囲の業種の複雑な作業を、24時間労働を厭わずにやってくれる安価なロボットが大量供給されているはずだ。

2025年に中国で起きることは、今以上の大量の低所得層とごく少数のメガ富裕層と二極に別れた厳しい格差社会だ。更に深刻なのは今の日本が直面している少子高齢化が、日本より深刻な形で起きることだ。

環境汚染も巨額な社会投資をしなかったら、更に悪化しているはずだ。世界銀行の調査では、汚染された空気と水が原因の健康問題に対するコストは、すでに中国GDPの5.8%を占めている。

このような誤った予測が大手調査会社でなされたのは、経済専門家たちが生産現場の表面しか知らず、統計に出ない庶民生活に疎いからだ。2025年に中国のGDPが米国を追い抜き世界一になるのは予測通りだろう。しかし、それと中国人民の豊かさはまったく別物のはずだ。

中国のウイグル族地域では暴動が頻発している。チベット族、モンゴル族も漢族支配に強い反感を抱いている。この不安定要素は12年くらいでは解決しない。漢族の富裕層もまったく母国を信頼していない。稼いだ巨額な資金を欧米に還流させる構造は、12年後も今と変わらないだろう。

2025年、中国の巨大な貧困層が魅力ある貿易相手だろうか。彼らが求めるのは日本製ではなく、今よりも品質が向上した安い中国産品が占めるはずだ。
日本が得意な環境技術関連については輸出チャンスが一時的に生まれるが、すぐに中国産に切り替えられ、予測のような豊かな貿易相手にはなりそうにない。加えて、日本などから技術移転された中国企業との競争は、更に熾烈になっている。むしろ、自由貿易により日本国内でも日本企業は苦境に立たされているだろう。

これから、国民全体の生活が破綻しない国は、エネルギー・食料・原料、そして安全な水を自前で賄える国だ。その一番が米国であることは2025年になっても変わらない。対して中国はどれ一つも賄えない。中国もそれが分かっているので、尖閣・南沙諸島の侵略を止めず、世界各地に強引で利己的な経済侵略を繰り返している訳だ。

日本は自前で生き残れる国だと思っている。その第一は、排他的経済水域に埋蔵された豊富なエネルギーと原材料が、2025年には採掘され始めているからだ。食料はエネルギーさああれば、農業工場で安全な農産物を大量生産できる。今日本は、その技術で世界最先端にいる。

国力が人口で評価されているのは、今だけの過渡的なことだ。人口増は諸刃の刃で、食料、エネルギーの枯渇を招き、最後には仕事まで枯渇させて中間所得層を壊滅させてしまう。

中国が世界の工場になり、安い中国産品を世界各国が消費するのは、生活者を無視した構造だ。これからの世界の社会福祉は物やお金の援助ではなく、大量生産品を規制して、人主体の経済構造に変えて仕事を増やすことにある。微かな希望ではあるが、伝統的な手仕事を中心にした、人主体の社会に戻ることを期待している。

M_1

雨上がりの上越国境方面。

いよいよ韓国は中国頼りに方向変換したようだ。中国と韓国の首脳がホットラインで結ばれ、北朝鮮と、もしかすると日本とも距離を置き始めた。

北朝鮮が一番欲しいのは外貨で、そのためなら、何でもやりかねない国家だ。今、世界で一番に資金を提供する能力があるのは、中国でも韓国でも米国でもなく日本だ。

韓国が日本からの賠償で大飛躍できたのと同じことを北も考えている。北朝鮮は以前から一貫して戦後賠償を期待していた。

今回の核ミサイル問題は、日本から戦後賠償を引き出すための序曲だと思っている。北朝鮮と日本は朝鮮総連を通じての太いパイプがある。これからの予測だが、北は突然に拉致家族を帰国させるかもしれない。

北にしてみれば、中国や韓国からの出資より、日本資金は使いやすい。
もしかすると、北は在日系を手始めに、企業進出を期待しているかもしれない。韓国との経済協力の象徴、開城工業地区の閉鎖は、その先に日本を見ているからかもしれない。

中韓蜜月の始まりを見ながら、突如として北朝鮮は日本へ接近を試みるのでは、とふと思った。

Ma_3

Ma_4

Ma_5

|

« 家で親を看取る。老母の希望に従い私は一人で在宅で看取った。13年4月21日 | トップページ | 無為徒食に生きられる豊かさは人生を蝕む。13年4月29日 »