快感物質ドーパミンは3年限度で終わるが、愛情ホルモン・オキシトシンは長期の幸せをもたらす。13年8月25日
愛し合う快感は神経伝達物質ドーパミンの過剰分泌によるものだ。過剰分泌をもたらす簡単な方法として恐怖体験の共有がある。たとえば、吊り橋・ジェットコースター・お化け屋敷などをデート場所に選ぶとドーパミンが過剰分泌されて互いの恋愛感情が深まる。サスペンスドラマにおいて、男女が共に危機を切り抜けた後、必ず恋に落ちるのはその生理現象によるものだ。しかし、ドーパミン分泌は体力を消耗するので、半年から三年を過ぎると過剰分泌は終息し、恋愛感情も急速に冷める。経済的に互いに自立している芸能人カップルが二・三年で破綻するのは、そのような生理的理由がある。
しかし、現実には十年も二十年も続く愛情関係がある。それをEテレ「名作ホスピタル」で説明していた。それはドーパミンに代わるもう一つの愛情ホルモン・オキシトシンの働きによるものだ。オキシトシンが分泌されると、幸福感や心地よい睡眠をもたらすセロトニン神経が活性化し、ストレスを洗い流してしまう。オキシトシンは出産時の陣痛促進剤として使われているが、近年、愛情や安らぎを支える重要な働きがあることが分かって来た。
オキシトシンはドーパミンと違い、誰でもできる方法で十年も二十年も長期間持続して分泌される。オキシトシンが十分にあると、脳の疲れが取れて熟睡できて、人に対する信頼感が増し、心地よい幸福感をもたらす。更に、血圧の上昇を抑え心機能をよくする。
オキシトシンを分泌させる方法。
◎力を抜いたスキンシップ。ただし、性的イメージが伴うと逆効果になるので軽いタッチから始めること。
◎夕食後はパソコンを止めて、電話で長話をせずに夜12時までに眠ること。
◎朝日を浴び、朝夕に30分程度歩くこと。日に数回5分ほど腹式呼吸をすること。
◎家族団らん・夫婦や恋人との睦まじい会話。感情を素直に表して親切を心がけること。
◎高級レストランではなく、赤提灯・居酒屋などで肩寄せ合い、仲間と飲んで楽しむこと。
◎メールより電話で話すか、直接会って話すこと。書き文字の手紙を貰うのも効果がある。
◎今と比較せず純粋に、過去の幸せな頃を想い出すこと。
◎心の平安のために座禅や瞑想をすること。
以上を実行して幸せな気分になれた時、オキシトシンは分泌されている。それを生涯繰り返すことで、オキシトシン分泌は持続し、幸せな一生を送ることができる。
反対に孤独やストレスはオキシトシ分泌を減衰させる。
孤独は努力で解消できるが、ストレスを排除するのは難しい。思い切って過大な欲望を捨て、高望みをせず、身の丈に合った生き方をすればれストレスから解放され、豊かな愛情と健康に恵まれるはずだ。産後の授乳中のスキンシップは分泌を減衰させる。それは母親を子育てに集中させる為に、新たな妊娠を避けるためだ。
先日の夏らしい空。今年の夏はとても少なかった。
藤圭子が死んだ。私たち世代と時代を共有した歌手で、彼女の死以来、「圭子の夢は夜開く」のフレーズをよく口ずさんでいる。もっとも、50歳を加算した「66・67・68と、私の人生暗かった・・」の替え歌だが。
10年ほど前のTVインタビューで、彼女は食べては日に何度も吐いていると話していた。その時彼女は音楽への強い思いを繰り返し語っていた。若くして引退したのも、音楽業界への不信感が原因のようだ。最後の場所での目撃情報では、最近の彼女は極度に痩せていたようだ。自殺のきっかけは拒食症を伴う心の病だった。
故林家三平夫人海老名香葉子氏は、極貧の頃の藤母子に出会い、若い彼女のたぐいまれな才能を知って惚れ込んだ。そして、夫三平と共に尽力してデビューさせた。
故川端康成も彼女の熱烈なフアンで、海老名香葉子氏に頼んで会う場所も決めていた。しかし、川端康成は約束の2日前に突然自殺してしまった。共に時代を象徴する人物だっただけに、もし会っていたら川端は自死を思いとどまり、藤圭子のその後も変わったかもしれない。
生活が困窮した訳でも死の病でもないのに、死を選ぶほどの心の苦痛はいかばかりだろうか。心が痛む死だった。
夏の終わりの夕日。
散歩コースの明治から続く古い米屋が廃業して、貸店舗の張り紙がしてあった。
戦後の配給時代は、米屋はとても景気が良かった。私が上京した頃までは米は割当制で、買うのに米穀通帳が必要だった。だから、一般家庭では闇米を買っていた。米屋以外のスーパーなどで自由に米を買えるようになったのは近年のことだ。米販売の特権が消えてからは、米屋の多くは小型スーパーなどに転進したが、どこも経営はきびしい。
流通の大変動は続いている。それで生活は豊かになったが、最近はシャッター通りなどのマイナス面が目立つ。個人商店が消えれば人と人とのふれあいは消え、社会のストレスは増える。それはオキシトシン分泌の減少を招き、成人病などへの医療支出は増える。問題なのは、社会から幸せ感が減って行っていることだ。今は買い物だけでなく、仕事もネット経由で最後まで発注主と顔を会わせることなく仕事は終了する。
解決策は社会の主人公は人であることを再認識することだ。多品種少量生産と地産地消が普及すれば、社会の幸せ感は増すかもしれない。
土日は近所の御諏訪神社の夏祭り。
昼間は暑くて来客はない。以前は浴衣がけの子供が露天にたかっていたのに、時代の変化だろう。夜になれば神楽殿でカラオケ大会が催され、遅くまでにぎわう。
今、韓国はバブル崩壊前夜だ。高値で買った不動産が転売できず、所有者の破産が続出している。サムソンや現代などの財閥系は好調だが、それらの安定した企業に属している韓国国民はごく一部だけだ。この現状を見ると、一般国民の不満を反らすための韓国政府の反日政策はまだ続きそうだ。
米国での従軍慰安婦像設置に日本政府が抗議したことに、米国民の一部が猛反発している。日本人はそうは思っていないが、欧米人は大国日本が傲慢に弱小国の韓国をいじめていると思っているようだ。
ソウルを訪れている潘国連事務総長が「正しい歴史認識を日本に求める」と発言した。中立であるべき国連事務総長の日本に対する一方的な発言は「やっぱりそうか」の感がある。
この状況では、日本は冷静に傍観するのが最善かもしれない。今、日本政府がすべきことは、歴史学者が検証した客観的な日中・日韓の歴史的事実を読みやすい文章にして、ネット上で公開することだ。海外の冷静な人たちは真実を知りたいと思っている。いつでも正しい資料が閲覧できれば、ゆがんだ中韓の反日政策は次第に意味をなくして行くはずだ。
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