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2013年11月25日 (月)

最近ぼんやりしている時が幸せ。日本人サムソン社員の覆面座談会。13年11月25日

ぼんやりとしている時に生きている幸せを実感する。普通なら、好きなことをしている時に実感することなのに不思議だ。多分、「あの時は楽しかった」と、ぼんやりしている時に振り返るからだろう。

繰り返し思い出すそのような一瞬が幾つかある。10年前、自然公園のイヌコリヤナギが芽吹き始めた頃、陽射しに温められた枯れ草の香りを心地よく感じた時がそれだ。その前年、母の肝臓ガンの大手術が成功し、日に日に回復して行く安堵感があった。
その時、10年過ぎたある日、この一瞬を思い出すだろうとぼんやりと考えていた。

最近、二人の詩人が心に残っている。一人は100分de名著 「おくのほそ道」の松尾芭蕉。もう一人は土曜夜・ETV特集「寺山修司という宇宙 園子温×穂村弘」の寺山修司だった。

テレビを点けると寺山修司映画「書を捨てよ、町へ出よう」冒頭で、主演・佐々木英明の強い東北訛りのプロローグに強烈なボディブローを喰らってしまった。

寺山の「天井桟敷」と唐十郎の「紅テント」にはドロドロと熱い新宿が蘇る。今の新宿はただの衛生的な副都心だが、あの時代は強烈に熱かった。あの頃の私は挫折ばかりしていて、振り返るほどの青春はなかったと思っていたのに、寺山の心象風景を見るにつれ「あの時代は間違いなく青春だった」と確信した。

「田園に死す」には恐山が出ていた。あの頃は恐山がテレビによく登場していた。あの世とこの世の境界の白々とした地獄で、赤い風車がキュルキュルと回る画面を見ながら、母が恐山へ行きたいと言っていたのを思い出した。

その意味は深く考えなかったが、今思うと、43歳で死んだ長兄への深い思いだったようだ。母はイタコの口寄せで兄の言葉を聞きたかったのだろう。

寺山が生々しく熱かったのに対し、芭蕉は日本の心への静かな思いだ。

 塚も動け 我泣声は 秋の風

金沢に着いた芭蕉は、まだ会っていない俳句仲間の若い一笑に会うのを楽しみにしていた。しかし、彼は前年に亡くなっていた。この句はその哀しみを詠んだものだ。

 今日よりや 書付消さん 笠の露

同行した曾良が体を壊し、伊勢の親戚のところへ養生に向かう時の別れの句。当時の別れは今と違い今生の別れだった。しかし、曾良は回復し、芭蕉と再会した後、芭蕉に16年遅れて死んだ。書き付けとは笠に書いた二人の名で、「書付消さん」に、人生への決別の強い意志を感じる。


Mago最近、ど忘れが増えた。
今日は冷蔵庫から出したはずの寒天を何処に置いたのか分からなくなった。
取り出した時に電話がかかり、寒天の鉢をどこかへひょいと置いて受話器を取った。
電話は投資の話で、すぐに切って台所へ戻ったが見つからない。
多分、洋服箪笥とか洗濯機の上とか、とんでもない場所へ置いたのだろう。

毎日、寒天を食べている。寒天を砂糖を加えずに固め、小さく賽の目に切って、オリゴ糖、バニラエッセンスを加えたヨーグルトに混ぜて食べる。
これがとても美味しい。
乳酸菌はオリゴ糖が大好きで、寒天は腸に良い。
見つからない寒天はヨーグルトをかける前で、そのうちとんでもない場所で、水分が抜けたのが見つかるだろう。

良く知っている人の名前も思い出せなくなった。
先日は散歩道で数年ぶりに会った知人としばらく雑談して、別れた後、名前が思い出せなかった。
その人は山口百恵の夫と同じ姓だった。
山口百恵を検索すればすぐに分かることだが、意地になって延々と考え続け、数日後、思い出した時はすっきりした。

◎最近、面白かった記事二つ。

ディズニーランド好きはディズニーランドを「陸」ディズニーシーを「海」と呼ぶ。
年間パスポートは、陸海共通パスポートが割安だが、ディズニーランド好きは割高でも別々に買う。理由は、共通パスポートは特別な日に使えなくなることがあるから。
舞浜の近くにはディズニーランド好きが集まって住んでいる町がある。

もう一つは最強生物のクマムシ。
マイナス273度、水深1万メートルの75倍の圧力に耐え、宇宙空間に10日間さらされても平気。まるでSF映画の大スター「エリアン」みたいだ。 
体長0.1〜1ミリの彼らは、市街地の路上のコケにも潜んでいる。しかし、飼育はとても難しく、ヨコヅナクマムシの場合、ミネラル水の銘柄「ボルヴィック」に浸した「生クロレラV12」しか食べないグルメだ。

◎最近いつも自分に言い聞かせている言葉。

Eテレ「大科学実験」での「やってみなくちゃ分からない」
たしかに、考えてばかりでは前へ進めない。無理と思っても、やってみれば意外に簡単だったりする。


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荒川向こうの川口方面。

週刊ダイヤモンド、「バレたらクビ!現役サムスン社員・覆面座談会」は面白かった。出席は引き抜かれた日本人技術者 。それは反日や嫌韓とは無関係の冷静で真面目なものだ。

サムソンは韓国の若者の殆どが目指す企業だが、今、その厳しさが嫌われ始めている。
決断が早いのは徹底した軍隊組織だからだ。トップが決めれば全社員が一斉に従う。それが躍進の原動力になっていたが、弊害も見え始めた。そのような社風を嫌った韓国の優秀な学生の中には他企業や海外企業を目指す者が増えた。

サムスングループ全体の資産総額は約30兆円で韓国GDPの24・1%を占める。韓国では断トツの存在で、創業者一族は大統領ですら顔色をうかがう韓国のロイヤルファミリーと言える存在だ。

韓国人社員への責任の重圧は凄まじく、成功したら高い地位と莫大な報酬を得るが、失敗したら辞職に追い込まれる。だから、責任を取らされ40歳前に辞めさせられる者は多い。それが40歳定年と言われる原因で自殺率も高い。

日本人技術者の地位は意外に安定している。サムソンが警戒しているのは中国企業などに日本人技術者が流れることだ。だから、日本人技術者は持っている技術総てを吐き出して不要になっても、重要部署から外して飼い殺しにされる。技術流失の損害と比べたら日本人技術者への報酬は微々たるものだからだ。しかし、その技術が漏洩しても構わないほどに陳腐化したら容赦なく放り出される。

英語が公用語とされているが、30代以上の韓国人の殆どは英語はできない。だから、通訳がつくトップ技術者は力を発揮できるが、韓国語ができない日本人技術者は取り残される。

潤沢な研究資金を使って世界中から人材を集め、最近は独自技術も蓄積され始めた。しかし、短期間で結果を求める成果主義が災いして、製造現場がリスクをとれず、外から完成技術を手に入れるコピーメーカーと言われている。だから、自社で解決できる技術力が育たない。それを埋めているのが村田製作所、京セラ、キヤノンなどの日本企業だ。今でも、新工場が立ち上がる時は近隣のホテルは日本人技術者で満室になる。

巷間言われているほどに日本人技術者の待遇は良くない。高級住宅に専用車に高額年俸はごく一部の、日本メーカーの幹部クラス経験者だけだ。しかし、厳しくなった日本メーカーと比べれば、黒字企業なだけに日本よりずっとゆとりがある。

セキュリティは異常なほど完璧だ。社屋も工場も出入り口は“地獄の門”と呼ばれていて、携帯などのカメラレンズは特殊シールが貼られ、剥がしたらすぐに分かるようになっている。内部のコピー用紙には総てチップが埋め込まれ、密かに持ち出せない。それは、かってサムソンが日本メーカーからやりたい放題に重要機密を持ち出した経験に寄るものだ。

防犯が完璧な家は、窃盗犯が設計したものと言われている。身を隠す植木のない砂利敷きの敷地に、低い植木の塀。窓が極端に少ないシンプルな箱形の家だ。砂利敷きにしておくと、足音が響くので防犯になる。窓が少なければ侵入のチャンスは少ない。丈の低い植木の塀は乗り越えにくい。サムソンのセキュリティはそれと同じように、かっての経験によるものだ。

全体を読んでの印象は、口外してはならない重要事項には触れていなかった。今のサムソンは投資も技術開発部門も日本を中心とした海外勢が占めていて、韓国に拠点を置く多国籍企業と捉えるのが妥当なようだ。

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