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2013年12月21日 (土)

中国観光の日本人客激減と、クリスマスはバニラの香り。13年12月21日

午後から冷たい雨。散歩へ出ると白いものが交ざっていた。今日は初雪と雹が観測されたようだ。落ち葉や草モミジが雨に濡れて色鮮やかだ。

冷たい雨は子供の頃を想い出させる。60年以上昔、今日のような寒い雨の日に、母に連れられて宮崎市内で開催されていた移動動物園へ行った。宮崎神宮境内の森に囲まれた空き地に、動物のオリが円形に並んでいた。客は私たちだけで、カバはぬるま湯にすっぽり浸かって目と鼻だけを出していた。私は寒い雨は気にせず、ライオンやトラのオリ間を夢中で駆け回っていた。森の中の夢のような不思議な空間は今も度々作品に描いている。

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寒い雨の中、住まい傍の新河岸川を曳き舟が遡上して行った。散歩へ出ると、公園の木々の枝を大きく揺らして、冷たい北西風がゴーゴーと吹き抜けた。まるで、風の又三郎が飛んで行ったように思えた。

クリスマスが中止になったとのニュースを目にした。理由は特定秘密保護法に抵触するので明らかにされれていない、とあった。もちろん、エープリル・フール並みの冗談だ。民主政権の頃はクリスマスが事業仕分けで中止になった、とのニュースが行き交った。日本の独身男性の7割はその日を独りで過ごす。クリスマス中止のニュースの発信源はその辺りかもしれない。

子供の頃のクリスマスでは、母がビーフシチューやロールキャベツを作ってくれた。大人になってからは女性とクリスマスを過ごしたが、何となく嘘っぽくて楽しめなかった。それでいつの間にか独りで映画館で過ごすようになった。

両親と祖母の扶養を始めてからは、母は必ずクリスマスにケーキを買って来た。
先日のEテレ「Rの法則」のゲストの女性芸人が、クリスマスに見栄を張ってショートケーキを二つ買ったら、店員に見透かされて入っていたホークは一つだけだった、と話していた。私も一人暮らしの頃に同じような経験がある。


昭和20年代のクリスマス前、母は突然デコレーションケーキを自分で作ると言って、食材を買い集めはじめた。南九州の小さな漁師町では卵、牛乳、小麦粉以外の材料は揃わなかった。砂糖、クリーム、チョコレート、ココア、レーズンなどの干果物、サクランボやパイナップルの缶詰、香料などは時間をかけて米軍横流しを母は闇で手に入れて来た。当時の南九州の漁師の中には、沖縄の米軍横流しの密貿易で稼いでいる者が多くいて、母は彼らから安く手に入れたようだ。

オーブンはなかったので、代用パン作りのドーナツ型のアルミ製の鍋を使ってケーキを焼いた。その鍋は真ん中に煙突状に穴が開いていて熱の通りを良くしてある。終戦直後の大ヒット鍋で、ほとんどの家庭に備えてあった。

その日は朝からいい香りが立ちこめ、夕暮れにやっとケーキが完成した。母は大量にケーキを焼いて、大家族の私たちが、食べたいだけ食べさせてくれた。私は腹が痛くなるほど沢山食べて、ケーキを見るのも嫌になり、翌日はそっぽを向いていた。しかし、数日して食べるとすばらしく美味しくて、それから1週間くらいは楽しめた。

ケーキに使った香料は米国製のバニラオイルだった。バニラオイルの角張ったガラス瓶は、その頃、描いていた油絵の溶き油のガラス瓶にとても似ていて、はっきりと覚えている。今も、あのケーキの香りを想い出すが、同じ程に芳醇な香りに再会したことはない。子供の嗅覚は鋭敏なので、今より豊かな香りを感じていたのかもしれない。

バニラの香りについてのニュースで、国立国際医療センターの研究員山本麻由氏が牛糞からバニラの香りを抽出することに成功して、2007年・第17回イグノーベル化学賞を受賞している。それは餌の植物の葉に含まれる未消化のリグニンを実験室でバニラの香り成分に変化させたものだ。飼料中のリグニンが未消化で出ることの証明を実験で示した真面目な研究だった。

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寒い雨の新河岸川に鴨が来ていた。

日本から中国への観光客が激減している。大手旅行代理店からは中国のパンフレットが消え、新聞広告でも、中国旅行の広告がなくなった。理由は単純に中国観光が楽しくなくなったからだ。

以前からその傾向はあったが、尖閣問題で反日運動が先鋭化したのがそれを決定的にした。中国在住の日本人は、反日はごく一部だと言う。現地での生活が長いほど、いつの間にか反日的な中国人を避けて、選別されたリベラルな中国人とのつき合いばかりになるので、そのような考えに陥るのだろう。

しかし、旅行者は違う。選別する間もなく、いきなり質の悪い反日の中国人と接することになる。中国の地方観光地では日本人と分かると、施設への入場禁止とか、不当に高い料金を要求するとかの嫌がらせが増えている。以前の中国の観光地は旅行者自体が少なく、外貨を落とす日本人観光客は大切にされた。だから、地元民と和気あいあいと旅行を楽しめた。

しかし経済発展した今は、高度成長期の日本の観光地のように、どこへ行っても中国人観光客が溢れ、相対的に日本人の重要さはなくなった。本来、反日感情の少ない辺境の少数民族地域でも、その傾向が広がっているのは、流入した反日の漢族が観光関連業種を占めているせいだろう。

問題なのは考えが反日なのではなく、反日を外へ押し付けるか否かだ。リベラルな国民なら、考えが違う外国人を認め、非礼に排斥することはしない。これは国の民度の問題だ。中国は老子孔子の生まれた地なのに、民度のばらつきが大きい。魯迅の「阿Q正伝」でもそのような民衆の無知を描いていた。

その点、日本は伝統的に、知識階級と庶民の間の知性の格差が少ない国だ。そのことは、明治初期に来日した欧米人が揃って記している。大きな声の民意は食紅みたいなもので、少量加えただけでも全体が染まって見える。反日意識の強い一部の者たちの非礼に日本人観光客が晒されれば、日本人はそのような国だと感じてしまう。

中国は少数民族の地域に大量の漢族を送り込み支配する方法をとっている。それはアメリカ大陸のネイティブアメリカンが圧倒的多数のヨーロッパ人によって支配された歴史に酷似している。

内モンゴル出身の知人は以前に日本国籍を取った。その頃、なぜ広大ですばらしいモンゴルの草原を捨てるのだろうかと不思議に思った。しかし、今は違う。日本の左翼知識人や左翼マスコミは口を閉ざしているが、近年の内モンゴルでの漢族支配に伴う陰惨な拷問や虐殺は数知れない。その結果、内モンゴルの経済と権益は漢族に支配され、漢族の人口比率も9割に達している。

新疆ウイグル族やチベット族も同様に侵略され、早晩、内モンゴルのように圧倒的多数の漢族によって中国化されてしまうだろう。そのような国家が日本を軍国主義と非難し、歴史を正視せよと説教するのは矛盾している。


日本人観光客が減った理由は、それだけではない。旅の最大の楽しみの食と大気汚染への不安が大きい。最近、日本で食品偽装が問題になったが、中国でのそれは 驚天動地のレベルだ。

テレビ東京の番組では、直接食べる葉物野菜に規定の10倍以上の農薬をかけているシーンがあった。だから、中国人家庭では野菜の水洗いに長時間かけている。オゾンで農薬を無害化する器具とか、農薬洗浄の洗剤とか、得体の知れないものがヒットしているのも、藁にもすがりたい思いによるものだ。

食品製造業者のモラルのなさは目を覆うばかりだ。古過ぎて廃棄処分された冷凍豚肉を有毒な薬品で色合いや食品を蘇らせたとか、変色して異臭を発し、廃棄処分される春雨を薬品で白くしたり、湯葉の色合いや食感を良くさせるために有毒薬品を使ったり、食品改装はやりたい放題だ。

中国政府は取り締まっているが、はびこっている拝金主義を払底させるのは至難のことだ。取材を受けた食品製造業者にはまったく悪いことをしている意識はなく、堂々と不潔で薬品の袋が散乱する製造現場をカメラに公開していた。

現代中国は有害食品や大気汚染に耐えられるように人体改造を行っているのでは、と思ってしまうほどだ。それは、抗生物質への耐性菌とか、農薬に生き残る耐性害虫が生まれる過程と似ている。中国人は世界一、薬物や公害に強い民族かもしれない。番組で、湯葉や豚肉を美味い美味いと食べている若い女性の屈託のなさを見ながらそう思った。

ただし、日本に入って来る薬物汚染の中国食品は日本政府の厳しい検閲のおかげで汚染率0.2%と米国食品の汚染率0.6%より低く押さえられている。中国でもその成果は注目されていて、日本の島津製作所製の食品の薬物検出器の販売量は年々増加しているようだ。

食品偽装に関連して、東京ディズニーランド経営のオリエンタルランドが北海道に農地を取得して、農業を始める計画がある。きっかけは食品偽装問題で、外部の食品納入業者に頼るのを止めて、将来の園内の食品は全て自前で賄うことにしたようだ。世俗を園内に持ち込まないことをコンセプトにしているディズニーランドらしい巧い戦略だ。

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夕暮れ近く雨は止んだが、風は寒い。

生活は相変わらず大変だが、元々、野たれ死にを覚悟して絵描きに転向した訳で気にはしていない。殊に介護していた母と死別してからは気楽になった。むしろ、今まで絵描きだけでよく生活できたと不思議に思っているくらいだ。

それでも、請求書が届く郵便受けを開くのは嫌な気分だ。生活が崩壊すれば更に嫌なことに晒される。それで、日夜、猛然と絵を描いている。

たっぷり摂取しているオメガ3のおかげで脳の機能は良く、発想がさえて能率が上がっている。良い作品を生み出せれば前途は開けると信じている。

明日は冬至だ。冬至にカボチャを食べると運がつくと言われている。今日はカボチャと茹で小豆の缶詰を買ってカボチャ粥を作るつもりだ。

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