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2014年2月20日 (木)

人民日報に見る日本潜在戦力を恐れる中国軍部。オリンピック報道は疲れる。14年2月20日

先日、ケネディ駐日大使が、NHKのインタビュー取材を拒否した。朝鮮日報はNHKの経営委員・百田尚樹氏の「南京大虐殺はなかった発言」が拒否の理由だと報じていた。

私は南京虐殺はあったと思っている。いや、一般市民が虐殺されない戦争はないと思っている。軍人が直接に手を下して一般市民を殺せば問題になるが、爆弾、ミサイル、重砲弾などの大量殺戮兵器で一瞬で殺せば問題にならない。革命とか解放の名目で大量に一般市民を殺しても問題にされない。これは戦勝国が自分に好都合に使って来た論理だ。

中国は科学的裏付けなしに南京虐殺の死者数を年々増やして今は30万に達した。当時、在留した欧米報道機関によると、南京市人口は20万〜25万ほどと推計されている。人口さえ定かでなかった南京では、当時の国民党政府や中共政府のプロパガンダのために、人口より多い市民が虐殺されたと、極めていい加減な数字が一人歩きしてしまった。それは広島の被爆死が名十何人と被爆者の名前を含めて明確なのと対照的だ。

昔、南京で戦った日本の元将校の談話だが、この戦いは大激戦で、弾薬は殆ど尽きて疲労困憊して南京入城を果たした。その時、苦戦に対する復讐心から虐殺をした者がいたのは事実だが、戦闘に巻きこまれての民間人死者と合わせて1万数千人と推計されている。多くの将兵は激戦に疲れ果てていて、大虐殺ができるほどの弾薬はなく、中国が主張するほどの大虐殺は現実的に無理だった。このように、年々被害者を肥大させて行く構図は慰安婦問題と酷似する。

海外が注目する重責であるNHK経営委員は余計なことは喋るべきではない。しかし、ケネディのインタビュー拒否は大人げない。NHKに文句があるなら堂々とインタビューを受けて反論すれば良いことだ。

最近、ケネディは何しに日本へ来たのだろうと疑問に思うことが多い。彼女が日本でやったことは、イルカ漁への苦情と、インタビュー拒否に靖国参拝への苦情と、どれも非友好的だ。外交は話し合って理解し合うものだが、彼女は始めに結論有りきで、それから外れたことは総て拒否する姿勢だ。

イルカ漁は日本の伝統的な食生活、靖国は日本人の宗教観に関したことだ。始めから何も理解しようとしない外国人が安易に批判できる問題ではない。日韓関係の悪化については、靖国参拝がなくても、従軍慰安婦と竹島問題で修復困難な域に達していた。

最近、中国軍中枢は本来中国領の尖閣と沖縄を占領すべきと妄想している。そして日本本土へ1000発を越える核ミサイルが照準を定めているから、文句を言うならボタン一つで日本人を殲滅させると公言している。中国の若者の多くがそのような軍部の姿勢を熱烈に支持していることに不気味さを感じる。

そのようなな危険な脅しを常に受けながら、平和を死守している日本をオバマ政権はまったく理解していない。日本は中国・韓国に戦後一貫して謝り経済復興に協力し軍国化を避けて来た。もう、これ以上打つ手はない状態だ。それでも米国は日本を非難したしなめるばかりだ。上記のようなケネディ駐日大使は発言を生むオバマ政権の外交姿勢には無能ささえ感じる。

先日の人民日報は、日本の潜在的な核攻撃能力を取り上げていた。日本が保有するプルトニウムとウランは膨大で、もしそれを使って核兵器を作ったら、中国に対抗できると言うものだ。しかも、日本は核兵器の製造能力と中国全土に打ち込むミサイル技術も備えている。中国軍部の過激な言動の深層に、そのような日本への恐怖があるのかもしれない。

最近の日本の指導者の言動は日本人の立場で理解しているが、正直言って虚しさが残る。日本政府が中国・韓国政府に調子を合わせて頭に血を上らせるのは愚策に思える。今、国民に広がっている負のエネルギーを未来志向へ転換すれば素晴らしい発展ができるのだが、無駄に浪費されるばかりで残念だ。


中国のバブル崩壊は危うい段階にさしかかっている。バブル崩壊を起こせば世界経済に大打撃を与えるので、世界も中国政府も必死で防ぐだろうが、大幅な世界経済の失速は避けられない。

その前兆として、中国の政府要人や富裕層の多くが海外に資産を移し、グアムなどで出産させて子供に米国籍を取らせている。そのため、グアムでは、出産目的の中国人入国を制限し始めたほどだ。

今、中国進出の海外企業の多くが内心撤退を考えている。しかし、当面の利益確保と、撤退時の懲罰的な課税を恐れて半ば諦めている。大気汚染と食品汚染が深刻な上、尖閣問題による軋轢も増大し、中国で働いている日本人の妻子の帰国が激増している。


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緑道公園にて。
梢のスズメたちに夢中になっていた。
この位置からは絶対に捕れないのに、真剣に狙っている姿が可愛い。

フィギュアスケート・シングルは荒川静香が金メタルを取ったのを最後に見なくなった。あのあたりから、競技がアクロバティックなものに重点が移されたからだ。どの分野でも厳格な減点主義は楽しくない。まして、これはスポーツだ。少々荒っぽくても強い者が評価される競技が断然面白い。

アルペンスキーでは転んでも良い記録さえ出せば優勝できる。野球では2回空振りしても、次にホームランを打てば賞賛される。殆どのスポーツではミスがあってもどこかで取り戻せるから面白い。しかし、フィギュアスケートやモーグルなどの採点競技は1回のミスが命取りになる。それも極めて軽業師的な技術で、見ていてハラハラさせられてばかりで楽しめない。

それでも、先日の男子フィギュアスケートは見ていた。なぜなら、始めから4回転ジャンプを放棄して、楽しませようとした選手を散見したからだ。その一人、米国の19歳の若者の演技は楽しくて、観客だけでなく審査員までつられてリズムを取っていたほどだ。しかし、フリーの羽生が金を取った決勝は、2位のカナダ選手の失敗を期待している自分がいて、羽生が勝っても心から嬉しくなかった。

だから、昨夜はフィギュアスケートではなくアルペンの大回転を見ていた。この種目は技術に劣る熱帯の国の選手でも制限無く参加できる珍しいアルペンスキーだ。ベネズエラの選手は元銀行員で、出発点近くで転んで、ストックで雪面を叩いて悔しがっていた。ペルーの選手は、一般スキーヤー並の技術でそろそろと滑り降りていた。その辺りに「参加することに意味がある」オリンピック精神を感じて楽しかった。

フィギュアは朝のニュースで結果を知った。心配していたように真央ちゃんは転んでメタルは遠ざかった。その後の放送は、これでもかと繰り返し失敗の画像が流しているのでテレビを止めた。勝利の場面を繰り返し見せっけられるのも嫌だが、失敗を繰り返し見せられるのはそれ以上に不快だ。

だから、オリンピックの間はテレビを止めていることが多い。せめて、先日のアイスダンスの熱戦でも再放送してくれたら良いのだが、それはない。高度な技術を競う点ではアイスダンスも同じだが、それはアクロバティックではなく、とても流麗で美しく心地よい。

アイスダンス金、米国選手のメリル・デイヴィス27歳は戦前のフランス映画に出て来そうな個性的な風貌だった。銀、カナダのベテラン、テッサ・ヴァーチ24歳の憂いのある美しさも良い。銅、ロシアのエレーナ・イリイヌィフ19歳には健康的な初々しさがあった。等外にもフランス、イタリーと、いずれも女優クラスの美女ぞろいで、本当に素晴らしいアイスショーを見せてもらった。比べて見ると、フィギュア・シングルは何となく楽しめない。もしかすると、本当に嫌だったのは傍らの解説の煩わしさかもしれない。

---翌日のフリーで、真央ちゃんは最高の完璧な仕事をした。彼女の出場順は早く、不利に採点されたが、全出場者中、最高難易度の演技をしたと思っている。彼女の6位入賞は金メタル以上に心に深く残った。これこそ日本人が期待していた感動だった。

対してキムヨナの銀メタルは、韓国ではロシアを優勝させる為の不正な採点だと不信感が暴発寸前だ。今回、彼女は完璧な演技をしたが、長年ライバル視していた真央の脱落で闘志が弱まったから、との説もある。日本も韓国も、国威発揚の期待は選手を萎縮させる。オリンピックは素朴に楽しむものだ。その意味で、真央ちゃんがどん底から、捨て身で這い上がったフリーの演技は最高のドラマだった。

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 目覚めれば 車窓に遠く 斑雪

先日からの残雪。句は、昔、早春の東北旅行で詠んだ。

室温は12度。今年はストーブを一度もつけていない。階下から伝わる暖気とベランダの陽射しでその室温を保っている。食事は炬燵に入ってとっている。布団はベランダ側の部屋に敷いておけば陽射しでふっくらする。曇りの日は布団をヘアドライアーで温める。温かい布団に包まると至福の時を感じる。

食事中はテレビを点けて、時折、連続ドラマ「ごちそうさん」を見る。
前々回は無口な"ふ久"が、弟の親友"諸岡"の子供を産みたいと、彼の部屋へ押し掛けて大胆に実行しようとして驚いた。

現代人が不安に苛まれるのは「性欲を子孫を残す為ではなく快楽の為に使っているのが一因」とフロイトは言っている。それは正論で、このドラマの筋立てこそ正常なセックスの姿なのだと思った。

若い娘の言動に悩みながら受け入れた父"悠太郎"と母"め以子"の二人は事前に連絡もせずに"ふ久"を諸岡の家に連れて行って置いて帰った。その行動の迅速さと、いきなりやって来た若い嫁を受け入れ、泣いて喜ぶ諸岡の母。それら一連の行動に、明日のない戦争の時代を切々と感じた。

そう言えば、「ALWAYS 三丁目の夕日」の鈴木オートの社長夫妻は結婚式も上げず、家具はミカン箱一つの焼け跡のバラックで新婚を迎えた。悲惨な時代だが、虚飾が取り払われ、二人だけの結びつきが純粋に大切にされた時代でもあった。


昼食を食べ終えてからテレビを消して仰向けになった。台所のじゃ口から落ちる水滴の音が静かな部屋に響いている。川向こうの公園から1時を知らせるチャイムが聞こえる。母と死別してから数年は、そんな静かな午後に、死んだ父母や兄姉がにぎやかに戻って来る姿を幻想していた。

今、その幻想は消え、ただ静けさのみに包まれている。
死別した者たちのことは1日も忘れたことはない。
肉親たちは自分と同化して、いつも空気のようにそこにいる。
今では、かって肉親たちが生きていて、喋ったり食べたり、にぎやかに生活していたことが不思議でならないほどだ。


終末医療に携わった人たちから、臨終前の患者の様子を耳にする。それによると、死んで逝く多くの人は静かに死を受け入れるが、中には「死にたくない」とすがって哀願する者もいるようだ。

生に拘る人たちは社会的地位が高く、成功した人に多いと聞く。元気な頃は、自分に降りかかる問題と戦い、次々と退けて来た。彼らは勝ち続ける生活の中で、死をも意のままに扱えると錯覚し始めたのかもしれない。その点、失敗だらけで生活に翻弄され続けて来た私には、死へ抗う気持ちはまったくない。


2月14日に絶食6年目のダイオウグソクムシが亡くなった。死因は不明だが胃は空っぽだった。生きるとは何か、彼に接した多くの人たちに考えさせた。彼は殆どの時間を眠って過ごし、自分が死んだことさえ気づかずに旅立って行ったのだろう。


ソフトパンクCMの白犬くんは相変わらず面白い。今のハチ公篇でランドセルの堺くんに「おだまり」とたしなめられて目を細くした顔が殊に可愛い。他ではソニーCM・4K対応ブラビア"歌のある風景"の画面と歌がとても素晴らしい。


バリ島のダイバーの遭難では救難用の通信機器は持っていなかった。登山では雪崩用の位置発信装置や携帯持参は常識だが、毎年、ダイバーたちは似たような事故を繰り返しているのに、安全対策には無関心なようだ。もしインストラクターが防水された救難装置を持っていたら、この事故は速やかに解決していたはずだ。


先日の小さなニュースで、62歳の男性が60人の画家から寸借詐欺したとあった。彼は絵を買うと画家を訪ねて、電車でカバンを忘れた、金を貸してくれと6000円ほどの寸借詐欺を60回ほど重ねていた。これは貧乏絵描きの心情を利用した、実に侘しい犯罪だった。彼はもしかすると絵を買った経験があって、その犯罪を思いついたのかもしれない。

昔、寸借詐欺には会ったことがある。関西の広告代理店の大きな仕事をした時、上京して来た担当者が財布を落として困っているので3万円貸して欲しいと言ってきた。私は条件付き返却不要で3万を渡した。

その時のギャラは高額だったが、内部情報で支払いが数ヶ月遅れる会社だと聞いていた。そこで、3万は返さなくていいから、確実に早く入金されるように取り計らってくれるように頼んだ。破産寸前だった担当者は快諾して、そのように動いて、10日ほどでギャラ全額が支払われ、3万は有効な捨て金になった。

事件ではないが、昔、絵を買いたいと知人の友だちの若い女性が訪ねて来た。彼女は気前良く作品を沢山予約して帰った。喜んでいると直ぐに知人から電話があった。
「今、彼女は今躁状態で買い物をしまくり、家族は困り果てているから、断って欲しい」
知人の話では、彼女は躁鬱症の躁状態にあり、重度の買い物依存症で高額ローンを抱えて破産手続きの最中だった。当時は生活に余裕があったので、そんなこともあるのかと勉強になった。


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