一人死にテロに強引過ぎる反日運動と、トマ・ピケティ著「21世紀の資本」を必要とする貧乏人が買えない皮肉と、当たったジプシー占い。15年2月1日
一人死の終活ノートが話題になっている。
私は自分が死んだ後のことは全く気にしていない。生ゴミとして焼却され埋立地の灰になっても構わない。ただ願うのは、死に至る苦しみの期間はできる限り短くしたい。
死に場所は、できることなら5月の爽やかな自然の中で青空を見上げながら死にたい。
遺された作品はどう処分されても構わないが、身内たちに幾ばくかの利益をもたらせたら有難いと思っている。
散歩途中、旧居の13階に寄って雪煙を上げる純白の富士を撮った。
去年の5月20日にディズニーランドへ行った。
その閉園間際、ワールドバザールのジプシーの占い機・30円で占ってみた。
出てきた占いカードには次のようなことが書かれていた。
・・・水晶に素晴らしいものが見えます。あなたが待っていた人が長旅から帰ると、あなたの人生すべてが変わります。あなたはとても我慢強い人です。その我慢強さはあなたに良い事をもたらします。憂鬱な日々は間もなく終わります。あなたには多くの友人がいて、皆、協力的であなたを喜んで助けるでしょう・・・
その頃、仕事は低迷し生活維持は絶望的で、13万の公団家賃の支払いに窮していた。だから藁にもすがる思いで占いが当たることを願った。
公団住宅を退去しようと、初めて区営住宅に申し込んだのもその頃だった。
そして7月のお盆過ぎ、高倍率だった今の住まいが当たり、奇跡的に窮状を切り抜けた。
・・・あなたが待っていた人が長旅から帰ると、あなたの人生すべてが変わります・・
今この意味を読み解くと、私が待っていた人とは死んだ母だった。7月のお盆に母の精霊が十万億土の遠方から帰ってきて、人生が変わったからだ。占い通りに友人知人の手助けも多くあった。だからジプシー占いは当たっていた。
降雪した雲取山遠望。
早朝から後藤健二さんがイスラム国によって処刑されたニュースを繰り返し伝えていた。今回の殺害でイスラム国の意味がはっきりしてきた。イスラム国--テロ集団--が目指すのは平和やイスラム復興ではない。人類への敵対と混乱だ。だから、アラブに人道的な支援やボランティア活動をして支持を集めても、彼らは拉致し殺害することを絶対に止めない。
彼らが望むのは、日本が欧米に加わってイスラムと敵対することだ。だから、イスラム国を理解して仲良くしよう、と言った考えは平和ボケのナンセンスの極みだ。
テロの撲滅には人と物の供給を断つしかない。
人の供給源は社会の不公平に対する不満と憎悪がある。更に、思想的背景がなくても、世界にはイスラム国に加わって公然と殺人をやってみたいと思っているサディストは山ほどいる。
イスラム国支配地域では毎日のように多くの一般市民が処刑されている。それはささやかな男女交際だったり、支配者へのふとした侮蔑の言葉が理由だ。アジアカップのサッカー試合をテレビ観戦した若者15人も西側文化に染まっていると処刑された。タバコを吸えば片腕を切り落としたり鞭打ちの刑を受ける。それは手心を加えたものではなく、鞭打ちで亡くなる老人もいる。
奴隷制も復活して、捕虜にしたクルド人などの女性や子供は戦闘員の奴隷としてあてがわれる。そのような加虐行為や処刑人に憧れ、自分も参加したいと願っている若者は日本のネットにもあふれている。
イスラム国などのテロ組織への資金供与はヤクザに納めるみかじめ料たいなものだ。表向きはテロを非難していても、裏で資金を納めて安全を図るアラブの金持ちは多くいる。そのような環境をなくさなければ、テロ集団はなくならない。
犯罪者は歪んだ社会が生み出す。
アラブでのテロと戦争の元凶は、植民地支配から石油利権、ユダヤ人問題解決のために強引に建国されたイスラエルと、全責任は欧米にある。だからと言って、テロ集団を容認とは絶対にならない。
欧米のアラブに対する責任から距離を置いていた日本は、今回、強引に敵国に入れられてしまった。そうなった以上、日本は覚悟を決めて、アラブ社会の不公正を和らげるために民生支援をコツコツと続ける他ない。歪んだ社会構造に合わせて、あちこちに配慮した対策は難しく、清濁併せ呑んで行動しないとテロは終息しない。
昨夜のEテレ「日本人は何をめざしてきたのか・知の巨人」で手塚治虫について話していた。
彼は昭和20年7月に阪大医学部に進学した。
敗戦直後、医学生ながら漫画の売れっ子になっていた彼は講義中にこっそり漫画を描いていることがあった。
「手塚くん、必要なこと以外はノートとらないでよろしい!」
教授は彼を見とがめ、自室へ呼びつけた。
「お前は医者なのか、絵描きなのかどっちだ」
問われた手塚は「医者」でございます」と答えた。
その後に教授が言った言葉がいい。
「お前が医者になったら社会に害毒を及ぼすから、頼むから医者になるな。お前は好きな絵描きになれ。その代わり絵で子供の心を治せ」
手塚治虫はその言葉を聞いて、漫画を一生の仕事にしようと決意した。
番組中で、彼はその逸話を楽しそうに話していた。
昔の先生には、そのような奥行きの深い人がいたが、戦後の自由な時代には器の小さい教師が多かった。
高校時代の左翼かぶれの社会科教師がそうだった。
「もしソ連や中国が侵攻してきたら、戦わずに手を上げて降伏しなさい」
そのような彼の話しを真に受ける生徒は少数だがいた。
今も前頭葉の小さい、いつもオドオドした教師の顔を鮮明に記憶している。
彼は、ソ連や中国は立派な正しい国家だから降伏しても非道なことは絶対にしない、と話していた。今なら、共産国が行なった侵略や人権侵害や虐殺の歴史が一般に知られている。それでも日米の左派系学者やマスコミ人は、日本が自ら国を守る普通の国になろうとすると軍国主義に右傾化したと非難する。
日本国憲法には「いづれの国家も、自国のことにのみ専念して他国を無視してはならない」とある。それは日本が存続を願うなら、国際的な義務も生じる、と言った意味だ。
現政権が集団的自衛権をめぐる日本国憲法第9条の解釈変更を目指していることに対しても「子供たちを戦場に駆り立てるつもりですか」と、初老の女性がヒステリックに抗議していた。彼女は前記のような左翼教師に洗脳された生徒の生き残りだろう。
彼女の誤りは、自衛隊イコール一方的な他国への侵略と思い込んでいることだ。日本人なら誰でも知っていることだが、我が国の自衛隊は設立以来一度も海外でも国内でも、人に対して発砲したことがない平和的な軍隊だ。対して中国も韓国も欧米諸国も、他国に出かけ多くの他国人を殺している。現代日本が軍国主義を目指していると思い込ませているのは、中国に操られた左系の運動家やマスコミ人たちだ。
今回のイスラム国の拉致殺人のように、日本だけが国際紛争に背を向けて平和を謳歌てできる時代は終わっている。特定秘密保護法が戦前の悪法治安維持法の再来であるかのように批判し喧伝するのも、中国に操られた左翼プロパガンダの流れだろう。
日本の左派系のマスコミや運動家は、かって支配した中韓に謝れと言い続けた。歴代政権は一貫して謝り続け、莫大な賠償金を支払い、復興資金や産業技術を供与してきた。しかし、中韓は何度謝っても更にハードルを上げるだけで、もっと謝れと言い続けて来た。
この不毛なやりとりが続いた結果、日本国民は謝ることに疲労を覚え始めた。
反中・反韓のヘイトスピーチや批判本はその澱みの中から生まれたものだ。とは言っても排外主義的な運動は容認できない。抗議したいなら、成熟した日本国民らしく理性的にやってほしい。
しかし、日米の大手マスコミが反中・反韓本やヘイトスピーチが日本中に充満していると報道すると無性に反感を覚える。あれは中・韓で定期的に湧き上がる凄まじい反日運動や、国をあげて世界で繰り広げる日本賤しめに対する、ささやかな抵抗にすぎない。中国・韓国の過激な反日行動と比べたら、日本人の反中・反韓行動はささやかで優し過ぎるくらいだ。
中韓が求める謝罪は道義に基づいているのではない。日米同盟に亀裂を入れるために韓国を操ったプロパガンダで、日米の左派系マスコミ人たちも中国に操られいる。
「テロに屈しない」と宣言した安倍政権の対応を「評価する」と答えた日本人が6割以上に達し、今回の後藤さん殺害でさらに上がっただろう。
中国の対日関係者たちは政権支持者が増えたことに衝撃を受けていた。
「安倍は国粋主義者で戦争好きだ」
と国際世論を使って対日圧力をかけ続けたのに、中国の思惑通りにならない日本人を恐れ始めているようだ。
赤羽台夕景。
経済評論家が無借金国家を目指して、国民に耐えることを求めているドイツの堅実な政策を絶賛していた。
しかし、世界中がドイツに見習って、質素倹約に努めたらどうなるだろうか。おそらく世界経済は息苦しいほどに低迷し、真っ先にドイツの主力輸出品の高級車は売れなくなってドイツは破綻するだろう。現代の世界経済は浪費によって成り立っているからだ。
所得格差問題も似ている。
もし、世界中の人が金持ちになったら・・・
金持ちの楽しさは貧乏人を雇用して、自分に奉仕させることにある。しかし、全員が金持ちになったら、奉仕してくれる召使いはいなくなり、贅沢の楽しみはなくなる。それは年俸5千万でも召使のなり手がなく、金持ちの農家が小松菜を1束1万でも売ろうとしない状況だ。その状況では、今までの経済学では考えられなかった貨幣価値の暴落が起きる。
破綻なく全ての人が金持ちになるには新たな奴隷階級を作る他ない。その奴隷は人工知能を備えたアンドロイドだ。それが実現する未来社会なら全ての人が豊かな社会が可能だ。そのような社会では貨幣経済は消滅しているだろう。
現在のドイツ経済を支えているのは野放図に浪費する他国だ。そして、金持ちを支え楽しませ、貨幣価値を高めているのは大勢の貧乏人たちだ。
以上は極端に偏った社会だが、今話題の「21世紀の資本」トマ・ピケティ著に根本部分で共通する。本は定価5940円、600ページ以上の経済書にもかかわらず、世界で150万部以上、日本で13万部以上売れた。これは異色のベストセラーだ。
内容は、働いても豊かになれない人、格差が広がっていると感じている人への回答だ。資本主義が発展したら富が多くの人に行き渡って所得分配は平等化する。それが従来の経済学だった。
現実は違う。彼は親からの相続した財産を持つ人ほど収入が増え、そうでない人は不利になる。それを解決するには世界規模で富裕層に対する資産課税を強化することだ。もしできなかったら、最終的に金持ちも貧乏人も破綻することになる・・・とピケティは言っている。
金持ちも貧乏も世襲され格差が開く一方の社会へ問題提起したこの本を買うのは金持ち層で、最も必要とする貧乏人たちが買えないのは皮肉だ。
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