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2015年4月 2日 (木)

アジアインフラ投資銀行AIIB・設立メンバーが50を超えたが日本は中国を信頼できなかった。15年4月2日

かって、日本は欧米からエコノミックアニマルと言われた。信念なくなりふり構わず経済的利益のみを追求している、と思われていたからだ。今、中国主導のアジアインフラ投資銀行AIIBに雪崩を打って参入したヨーロッパ諸国を見ると、彼らこそ真のエコノミックアニマルのようだ。

AIIBに参加しなかったことに対して、国内一部にはビジネスチャンスを失ったとの怨嗟の声が出ている。設立メンバーに入らないと、後から参加しても関連事業で不利な立場になる。日中を行き来している経済ジャーナリスト莫邦富モー・バンフは、日本は冷静さを失ったために負け馬の米国に賭けて金儲けのチャンスを失ったと揶揄していた。私は逆に日本は冷静に投資に合う利益は得られないと判断したからAIIBに参加しなかった、と思っている。


ヨーロッパや韓国は米国に追従して参加を見送った日本を愚かだと思っている。しかし、日本は盲目的に米国に追従したのではない。彼らより中国のやり口を熟知していたから、そうしただけのことだ。本当のところ、中国は日米離反を狙って目の前に人参を下げたが、食いつかなかった日本に苛立ちを覚えている。もし、日本が誘いに乗れば中国の思う壺で、貧乏くじを引かされた上に、米国に離反されることになっていた。

それにしても、オバマ政権の無能さが目立つ。
願うのは、政権が信頼できる日本を裏切らないことだ。しかし、米国には日本の頭越しに中国に接近した前科がある。日本はこれから何が起きても右往左往しない覚悟が必要かもしれない。なぜなら中国は反日であっても反米ではないからかだ。実際、中国は米国が遅れて、いつ参加することになっても、特別に優遇すると言っている。

仮に米国抜きで拙速に日本がA I I B参加を決めたとしても、日本は中国に次ぐ大金を出資させられた上に中国に押さえ込まれ、力を発揮することは難しかった。これからは万事、米国と歩調を合わせるのが安全な道だ。特別待遇を密約されている米国に従えば、日本の利益は確実に確保出来る。だから、A I I Bが成功すると分かってから参加しても何の不都合もない。

今回、米国を唯一裏切らなかった日本への信頼は想定外の収穫だった。これで慰安婦問題など、米国議会での安部総理の演説はやりやすくなった。韓国政府は安部総理の演説をやめさせるか、内容を都合良く変えさせようと画策して来た。しかし、米国を裏切った韓国の要求は米国議会には受け入れられないだろう。


このところずーっとA I I Bに対する内外の識者の論評を読んできた。それで分かったのは、反日メディアなど中国の暗部や汚いやり口を知っていながら無視している者、あるいは単に無知な者ほど節操なくA I I Bを賛美し、日本参加を勧めていることだ。

英国が参加したのは数年前から厳しい経済制裁を突きつけられ、中国に従う他なかった。今回の英国の動きを関ヶ原における小早川秀秋の裏切りに例えた評論家がいた。小早川は徳川方戦勝の大きな立役者として多大な論功行賞を受けた。同様に米国を裏切った英国は中国の恩恵を受けるだろう。しかし、小早川は戦後、裏切り者の汚名に苦しんで心を病み二年後に早世した。

中国に脅され参加した英国も大きな屈辱感を残した。国際関係であっても感情的なしこりはその後に大きく響く。英国は伝統的に中国より米国と親しい。裏切った詫びとして、A I I B内で米国寄りの動きをする公算は大きい。

ヨーロッパの参画で中国はA I I Bを思いのままに操れなくなったが、それでも国内には対米勝利したと大々的に報道して国民を歓喜させた。経済ジャーナリスト莫邦富の大はしゃぎも、母国民と同じ気持ちだったのだろう。外交や政治の真実は少し年月を経なくては見えないものだ。


大国になった中国が「きわめて反日的である」という事実をヨーロッパは理解していない。恫喝し小突き回し、世界中で反日プロパガンダを推し進めている中国に米国の信頼を失ってまでなびくべきではない、が日本政府の大意だ。

ヨーロッパは自国の利害以外には冷徹なまでに無関心だ。ことに日本に対しては、常にライバル関係にあり、日本の失墜は望むところだ。そのようなヨーロッパに比べて米国は太平洋における共同運命体にあり、限定的だが信頼出来る。

中国の基本政策は日本の孤立弱体化で、共存共栄ではない。
日本は歴史的に中国文化は受け入れたが、支配されたことは一度もない。中国にとって日本は言いなりにならない、太平洋への出口に立ちはだかる障壁だった。そんな日本を叩き潰そうと、韓国を使って画策しているがほとんど成功していない。


中国がA I I B を設立した理由は、深刻なデフレを起こすほどの国内産業の生産過剰を一気に解決するのが目的だ。例えば、粗鋼1トンの値段が30円ほどに暴落している。

投資銀行はすでに日本主導のアジア開発銀行ADBなどがあるが、環境問題などへの配慮もあり、無秩序な乱開発には融資しない、などと融資条件が厳しい。A I I Bなら中国の腹一つで問題がある案件でもどんどん融資してインフラ建設を推し進める。そのことによって、中国国内の鉄鋼、セメント、建設企業、大量の失業者が現地に進出して国内問題の解決を図ることができる。

中国の建設受注は相手国首脳を買収して、作業員を含めてのまるこど輸出だ。中国人作業員は建設が終わっても現地にとどまり、新華僑として安価な中国製品の商売を始め、中国の経済支配を草の根から支援する。中国の目標は世界の経済支配だ。中国が民主的で良識ある国なら、米国の代わりに覇権を取っても容認できるが、残念ながら今の中国にその器量はない。


アジア諸国はインフラ建設で一時的に利益を得るが、長期的には中国の経済圏に取り込まれ、軍事的にも支配されて行く。ヨーロッパはインフラ特需で一時的に潤う。通信、鉄道、発電設備でドイツやフランスは強みがある。優先的に建設参入ができれば、長期にわたって利益を独占できる、との思惑がある。

しかし、ヨーロッパの思惑がうまくいくとは思えない。いずれの分野でも中国は安値攻勢をかけて来るはずだ。技術的に劣る分野では先進国との共同参加を提案するだろう。その場合、日本の新幹線技術が前例として参考になる。日本の場合、提供した新幹線技術はまるごと中国に勝手に権利化され、今は類似品を安値で世界中に売り込んでいる。同じ被害をヨーロッパも受けることになるだろう。

中国がA I I Bを使って勝手気ままに暴走しないための秩序が必要だが透明性を欠いている。A I I B が秩序ある動きをするのなら、日本主導のアジア開発銀行ADBとは補完関係を保て、日本の被害は小さい。しかし、そうなる可能性はほとんどない。
債務国に問題が起きた時、中国の画策でADBへの債務支払いよりA I I Bへの支払いを優先させることすらあり得る。そのような暴走への対抗策はADBの充実と合理化しかない。
中国主導が強まれば、中国を抑えるために、他の参加国から米日の参加を求める声が高まる。そのような形での米日の参加はあり得るかもしれない。


本当に強い国家とは、他国との取引をしなくても、自国だけでやっていける国だ。その基準に照らすと中国は一瞬で破綻する。食料・エネルギー生産においても米国は圧倒的に中国より優れている。経済的に中国が世界一になったとしても、頼りにならない理由がそこにある。

かって、世界一の経済力に肉薄したことがある日本人だからこそ、そのことを肌で分かっている。あのころの日本人はうぬぼれてはいたが、他国に依存している体質を熟知していて、日本が本当に強い国だとは思っていなかった。

中国が事実誤認しているのは、中華思想による錯覚だろう。中国が経済数値でどんなに米国を凌駕しても、米国を超えることはできない。食料自給だけではなく、民主政治、言論の自由、周辺国への侵略と植民地支配、いずれも米国の足元にも及ばないからだ。

欧米政権も日本の反日メディアもほとんど問題にしていないが、チベットも内モンゴルもウイグルも、過酷な植民地支配を受けている。そして日本は毎日のように中国の侵略にさらされている。反日メディアも莫邦富モー・バンフも日本は米国に盲従していると言うが、彼らは中国の言論自由と侵略体質には目をつぶっている。


中国には切実な国内事情がある。2014年経済伸び率は8.6%とピーク時の約3分の1。今年1,2月の伸び率はさらに落ちる予測で、高成長を維持しなければ破綻する中国政府には危機的な状況だ。だから、何としてもA I I Bを成功させて、国内産業と国民の儲け口を作る必要があった。

もし失敗したら内乱が暴発する状況だ。地方政府は不動産バブル崩壊で慢性的な財政難にある。一説では日本円にして七百兆円の地方債務が焦げ付くと言われている。


最新の日本国民の意識調査ではA I I Bは問題が多いので不参加が良いが73%を占めている。

明治以降、外交下手は日本の伝統だ。評論家たちは勝ち馬に乗れとかしましいが、今更じたばたせずに「毒を食わば皿まで」と、とことん米国に付き合えば良い。


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荒川河川敷の山桜。

仕事が重なって忙しい。どれも、ギャラは安いが忙しいのはありがたい。

体力は確実に落ちている。少し体調を壊すと以前のように回復しない。若い頃は1日で回復したのに3日4日とかかる。それでも老いに対するショックはなく、そうやって少しづつ死を受け入れて行くのだろう。


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今年初めての土筆。
母が好きだった卵とじにして仏壇にあげた。

傍のテレビで沖縄ひめゆり隊の生き残りの女性が「日本の防衛力強化は戦争準備だ」と反対意見を語っていた。それは活動家を通じた中国の巧妙なプロパガンダが沖縄で成功している証だろう。防衛を軍国主義と同一視するのはやめてほしい。

彼女たちが体験されたことは戦争の悲惨な現実だが、防衛と戦争準備はまったく違う。それは、警察を廃止し防犯を止めたら、殺人も窃盗も起きなくなる、と言っているのに等しい。このような聞く耳を持たない思考停止している人たちは、却って日本を危険な状況へ追い込んで行く。


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