新国立競技場・ザハ案決定の闇。競技場はオリンピック後、直ちに撤去すれば国民負担は小さい。影ある男になってモテる方法。15年7月10日
7月に入って日照時間は23分。
洗濯物が乾かなくてうんざりしていたが、今日は朝から、やっと日差しが戻った。
次期東京オリンピックの新国立競技場は2本アーチに拘ったために屋根なしでも2520億円の建設費。更に、完成後50年間に大規模改修費が1000億円以上必要となる。その費用はギリシャ破綻のきっかけになった債務返済額2000億をはるかに超えるオリンピック史上最大の巨費だ。それは、シドニー、アテネ、北京、ロンドン五輪のすべてのメイン競技場の建設費を全部足して倍にした額だ。付け加えると、建設から50年間における改修、維持、撤去費用は1兆円を遥かに超えるとの試算がある。
こんなにバカバカしいほどの巨費でも後世に残る名建設なら許せる。
例えばフランスのベルサイユ宮殿。ルイ14世が300年前に国民の疲弊を無視して建てた贅沢だが、今となるとフランスを代表する観光施設で大きな外貨収入につながっている。同様にドイツのノイスバンシュタイン城も、ルートヴィヒ2世の大浪費だったが、130年後の今もドイツの観光収入に役立っている。
同じ例は、今も建設途中のスペインのサグラダファミリア、ローマ、ギリシャ、中東の古代建築群と世界には無数にある。それらは無理な巨費を投じ建設されたが、後世長く観光資源として莫大な利益をもたらしてくれた。
対して、新国立競技場の自転車ヘルメット風から出来損ないのカイガラムシに劣化した建築が観光資源になるだろうか。一度は見に行く人はいるだろうが、リピーターが生まれるほどの魅力はまったくない。
ザハ原案は問題が多い。
美しく斬新な建築を描くだけなら、彫刻家、アニメーター、SF映画の美術製作者でもできる。建築家の職業が成り立っているのは、設計・工費の専門知識があり・その土地特有の事情まで配慮し、それを基に造形するところにある。しかし、ザハにはその建築家としての資質が希薄だった。
ザハデザインは造形的には美しく斬新だが、現実を無視した設計が多く、すんなり実現した例はほとんどない。殊に世界一の災害大国日本では、工費が青天井に上昇することは安藤忠雄審査委員長は瞬時に予測できていたはずだ。その証拠にコンペで3位になった日本のSANAA+日建設計案は強度が保てないからと落としている。今回の設計変更はザハ原案では大雪に耐える強度がなかったからだ。
ザハ案が採用されるまでの経緯が日経新聞にあったので以下にまとめた。
初めにオリンピック招致と運営のために文部科学省からの出向官僚でJSCが設立された。そして2012年3月、安藤忠雄氏を含む各界14人のメンバーからなる国立競技場将来構想有識者会議が設立された。
そこで決まったコンペの応募期間は2ヶ月と、これほどの国家プロジェクトとしては異常なほどの短期間。応募資格は収容人数15000人以上のスタジアム設計経験者と、国際的な建築賞を受賞したことのある人物に限定と、これもまた異例。
そして国際コンペに応募したのは海外から34点、国内から12点の計46点。これを一次審査にかけ、二次審査には海外7・国内4の11点が残った。二次審査は日本人8・海外2の審査委員が良いものから順に3点を選ぶ方式が取り入れられていた。
その結果、ザハ案と豪州と日本の設計事務所の案が最終審査に残ったが、安藤忠雄氏の意向で日本案は落とされ、ザハ案と豪州案の決選投票となった。
審査委員には外国人建築家2人がいたが、彼らは一度も来日せず一次審査には参加しなかった。二次に残った作品はJSC職員が現地まで持参し、順位とコメントを聞き取って審査に反映させたと言うが、彼らは最終決選には関わらなかった。
有識者会議のメンバーであった安藤忠雄氏は他の委員が知らない“上の意向”に通じていた。
「日本は今、大変困難な状況にある。
停滞したムードを払拭し、未来の日本の希望になるような建物にしたい」
と安藤氏はザハ案を強く推した。
"上の意向"とは森喜朗元総理のようだ。
彼は2019年日本開催ラグビーW杯招致を決めた立役者で、ラグビーW杯の準決勝と決勝は集客数8万人以上の立派な競技場を、と強く主張していた。そのような上の意向を受けて安藤氏はザハ案に決めた。
建築家としての安藤忠雄氏の資質は、乗り換えに5分も10分も歩かされる東急東横みなとみらい線の渋谷駅を設計した現実感覚がない人だ。それでも今の地位があるのは、政界などとの太いパイプのおかげだろう。
まともな建築家ならザハ案が予算範囲内でつくれないのは瞬時に分かる。ザハ案の検討過程で、予算超過を指摘した関係委員がいたようだが黙殺された。更に不可解なのは、建物の長く伸びた触覚部分が敷地外に飛び出してJR線をまたぎ、施設の高さも制限をオーバーした失格作品のザハ案を安藤氏が最優秀賞に選んでしまったことだ。
今になっては遅いが、招致が決まった時にザハ案が違反であることを公表し、応募期間など十分な条件でコンペをやりなおすべきだった。十分な年月があったにもかかわらず、安藤忠雄氏はザハ案を押し切ってしまった。その辺りの経緯については彼は口をつぐんだままだ。ちなみに、ザハ・ハディド氏にはデザイン料として13億円の巨額が支払われる。
新競技場の屋根を担当するのは竹中工務店だが、同社は開閉式屋根工事が先送りになったことをJSCから知らされていなかった。同社が初めて知ったのはテレビニュースだ。この経緯もまたずさんで異常だ。
このまま計画が実現しても、オリンピック後の貸出し収入は年間3800万と焼け石に水。命名権も、こんなに劣化した競技場にメリットを覚える企業は少ない。あるとすれば自転車ヘルメットメーカーくらいのものだろう。ましてスポーツくじでの利益を独占して建設費に加えるなど、くじの本来の受益者スポーツ関係者には迷惑至極だ。
この事態を招いた戦犯は、森喜朗元総理と安藤忠雄氏と文科省の官僚たちだ。この面々では「経緯を精査して真相を明らかにせよ」との下村文部科学大臣の指示は国民向けのポーズで、真相は永遠に闇の中だろう。
今となると、最終選考に残ったツヨシ・タネ=田根剛(フランス)作品が落ちたのはとても残念だ。外観は植樹された人口の山で、緑に覆われた古墳の感じだった。もしこれが採用されていたら、神宮外苑の雰囲気が素晴らしく変化していただろう。
暴論だが、新国立競技場はオリンピックが終わったらすぐに破壊する方が国民の負担は小さい。壊すつもりなら、内装に金をかける必要がない。備品は中古で販売できるように設置すれば良い。
壊し方も、観客席をうまく温存し、アーチだけ残して廃墟の雰囲気を出せば、景観は面白く変化するはずだ。
そうすれば、建設費を削減できる上に、50年間で必要な1000億の維持費を大きく削減できる。バブルの頃ならともかく、日本の未来を支える教育・科学技術研究費削減と万事予算不足の今、2520億+1000億もの無駄遣いをする余裕は日本政府にも東京都にもない。
東京都に500億を拠出させるくらいなら、始めから競技場建設は都に任せるべきだった。そうすれば、こんなずさんでバカバカしいコンペではなく、真っ当な方法で、もっと良いデザインが決まっていたはずだ。国民の80〜95パーセントは国費を使った森元総理を始めとする関係者の自己満足のための壮大な浪費に反対している。
今年初めての蝉しぐれを聞いた。
この地点から500mの範囲にある二つの住まいで、祖母、父、母を看取った。
お盆が近い所為か、この公園に立つとしきりに故人たちのことを思い出す。
EテレのRの法則は好きな番組だ。
10代の可愛い女の子たちが短いスカートでひな壇に並んでいる画面にはいつもゾクゾク見入っている。
昨日のテーマは「カゲある男子」
10代女子の9割が影ある男子にとても魅力を感じている。
番組アンケートでの影の魅力の順位は以下の通り。
1位、自分を多く語らず無口だが、心に強さと優しさを秘めている。
2位、もてそうなのに彼女がいない。現実にもてているのに特定の彼女はいないも可。
3位、滅多に笑わない。
どこか冷たくて壁を感じるのに、困っている時、サラリと優しさを示してくれる・・ギャップ萌え。
4位、知的な雰囲気がある。例えば、誰もいない教室でドストエフスキーを一人で読んでいるような・・
5位、人に言えない運命や過去を背負っている。そのように見えても可。
そのような彼の真実を自分だけ知った時のスペシャル感。彼の過去を全て背負ってあげたい母性愛。
番外で、
汗をかかず、クールで小声で謎がある。
ぶっきらぼうなのに、路傍のネコを可愛がっていた。
メールで絵文字を使わない男子。
番組中の妄想コント。
黒板拭きで顔にチョークの粉を付けてしまった女子。
いつも笑わない無口な彼が、笑顔でハンカチを差し出してくれて、女子ときめく。
自転車で転んで歩けなくなった女子。
その時、彼が通りかかるが、冷たく無視して過ぎる。
しかし、少しして引っ返して来て背中を向け、
「おい、乗れよ」
とおんぶ。
そんな彼にときめく。
雨に濡れて歩いている女子。
追いついてきた彼が無言で傘を渡す。
彼は駆け去りながら「風邪引くなよ」の一言。
女子ときめく。
若者には必見の番組だった。
ちなみに若い頃の私は、
よく笑うし、声は大きいし、運命についても過去についても多く語るし、冷たくないし、影あり男子と真逆だった。
表情の専門家によると、
目が一重ぽくて、やや目尻が上がっていて、顔の左右が対称的。その点でも私は当てはまらない。
ゲストのyouの思う影ある男子。
彼が人参だけが嫌いと言った秘密を知っている。
色黒ではないのに、走ったら早い。
いつも屋上や運動場の隅で一人で弁当を食べている。
おまけは、道で弱っているおじいさん。
「それはレントゲンの影だろう」のつっこみあり。
以上は大人の男子にも十分通じそうだった。
今日は布団屋がセールスに来た。
金がないと断ると、あっけないほどあっさりと引き上げた。
公営住宅は収入規制があるので、押し売りやセールスマンには人気がない。だから、セールスマンがほとんど来ない。
以前の公団の頃は、セールスマンはひっきりなしに訪れた。
「余分な金なんかない。
男が平日にゴロゴロしていれば、失業中に決まっているだろ」
そう言って断っても「ご冗談を」としつこく言われて閉口した。
そう言えば、この住まいに引っ越してから営業の電話も皆無だ。
出回っている住所録に、営業をかけても無駄と記されているのだろう。
公営住宅は共同での掃除の日があるので、ほとんどの人と顔見知りになる。
だから、住民と合えば挨拶は必ず交わす。
それが煩わしい人には向かないかもしれない。
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