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2016年7月21日 (木)

にぎやかな鳥越・小池論争。大橋巨泉と永六輔の死で昭和は遠くなり精霊トンボの季節となった。16年7月21日

朝から雨で気温も低い。
朝食を作っていると、コンロの熱気やぬるい水道水が心地よく感じた。
東京は例年並みの雨量だが、水源地には相変わらず雨が少ない。
台風頼みで、もし来なかったら断水騒ぎが起きるかもしれない。

茨城で地震が連日起きている。
いよいよ関東直下型地震か、とマスコミで騒いでいるが、起きそうで起きないのが地震だ。
反対に、熊本のように殆ど起きそうにない場所で起きるのも地震だ。
大自然は常に人知を超えて進行する。


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早朝、荒川土手を行く人。


炭水化物ダイエットが話題だ。
この考えは新しいものではない。
医師の間では昔から糖質を減らす効果は注目されていた。

40年前に糖尿病研究家の話しを聞いたことがある。
その医師は、糖質を減らしカロリーをたんぱく質と脂質で補えば、二型糖尿病のほとんどは正常値になると話していた。

医師は経験的に減らす糖質量は1日100グラムが限界だとしていた。
ちなみに今、米国の糖尿病学会は1日130グラムを限界にしている。それ以下に減らすと動脈硬化などの合併症を引き起こし、結局は短命になる。


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荒川土手に100匹近くの精霊トンボが群れ飛んでいた。
私の育った南九州では訛ってショウロトンボと呼んでいた。
精霊トンボ=正式にはウスバキトンボ-薄羽黄蜻蛉。

子供の頃、精霊トンボは7月の新盆から8月の旧盆にかけて大発生していたが、死者の魂が宿っていると信じられていて、子供たちは決して捕まえたりしなかった。

子供の頃の情景を思い出しながら歩いていると、1匹が私のすぐ横を歩調に合わせるようにゆっくりと飛んでいた。
母の魂が精霊トンボに乗って飛んできたように思えて、懐かしさで胸が一杯になった。


母が元気な頃、車椅子散歩の帰り、精霊トンボが母の帽子にとまったことがあった。
精霊トンボはそのまま逃げず、エレベーターに一緒に乗り込み、13階の住まいまで一緒に来た。

玄関を開けていると、精霊トンボは母の帽子から眼下の新河岸川上空へ飛び去って行った。
「甚兵衛さんが、どんなところに住んでいるのか見に来たのでしょう」
母は目を細めてトンボを見送っていた。

甚兵衛は母の養母の父親で母を溺愛して育ててくれた人だ。
「幽霊になってでも会いに来てくれればいいのに」と、母はよく話していた。

それから2年後に母は死んだ。
今頃、母は甚兵衛さんとあの世で楽しく暮らしていることだろう。


永六輔と大橋巨泉が相次いで死んだ。
永六輔は二度見かけたことがある。
最初は40年ほど前のことだ。
中学教師だった長兄が学校で急死し、大阪城公園で集団慰霊祭が行われた。
その帰りのことだ。一緒に参列した母と次兄と富山の立山へ特急で向かっていると、彼は私たちの脇を急ぎ足で隣の車両へ去って行った。しゃくれた独特の顔は目立っていて、乗客の間に小さなざわめきが起きた。

次は20年ほど前、新宿の画材店世界堂の帰りだ。
彼は人混みを真っ赤なジャンバーでゆっくりと歩いていたが、誰も注目しなかった。
その頃はかっての勢いはなく、背中に孤独感が滲み出ていた。

大橋巨泉の実物は見たことはない。
イレブンPMで毎晩のように目にしていたが、永六輔同様にさほど好きではなかった。
しかし、死んでしまうと、昭和がまた遠くなったようで寂しい。
どんなに栄耀栄華を極めても死は全てを虚しくしてしまうようだ。


「今、店頭に並んでいる健康雑誌「壮快」に寄稿したから読んでくれ」と、姪からメールが来た。
昔の赤羽には至る所に書店があったが、今は大型店一つだけになっている。
それで、いつもの散歩コースを変えて書店に寄った。

書店入り口で若い男女が重い雰囲気で対峙していた。
女は恨めしそうに無言で男を見ていた。
男はいわゆるチャラ男タイプで、面倒臭そうにそっぽを向いていた。
多分、男から別れ話があったのだろう。男は壁を後ろにして進退窮まった様子だった。それからどうなるのか見ていたい気持ちを振り切って書店に入った。

姪は杉並でKISAKIの名でフイットネス教室をしている。
脇腹ツボをマッサージするように掴むだけで健康になって痩せられる、と言った内容が4ページに渡って記載されていた。
記事には姪の写真もあった。彼女とは長く会っていないが、いつの間にか随分スマートになっていて、ジーンズ姿でモデル立ちをしていた。私の記憶の彼女はそれと対比して掲載されていたふっくらしている写真に近い。

「壮快」を立ち読みしてから、文庫コーナーへ行き、荘子と老子と菜根譚を買って書店を出た。
入り口では先ほどの男女が寸分違わない姿勢で睨み合いをしていた。
まるで猫の喧嘩みたいで、可笑しかった。


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浮間池公園の芙蓉


今回の都知事選は話題豊富だ。
民放のワイドショーで小池百合子と鳥越が激しく言い合ったようだ。と言っても論争のレベルではない。小池氏が、ガンから回復した身で知事の激務が務められるのかと、どこかで喋ったようだ。それを鳥越氏はとがめ「ガン患者への差別だ」と激高した。小池氏はその場で謝ったが鳥越氏は許さなかったようだ。

彼女は謝る必要はないと思っている。
一般人がガンから生還して様々な仕事に挑戦するのは立派なことで、そのような人をいつも応援している。
しかし、立場が公人ならまったく事情が違う。
東京都知事は4年後の東京オリンピックへ向かって激務が加速する。オリンピック時には鳥越氏は80歳だ。本人は生涯で今が一番元気だと言っているが、1日に1回しか立会演説ができないくらい体力は低下している。下馬評通りに鳥越都知事が実現したとすれば、オリンピク前に倒れて再度都知事選となりかねない。

鳥越氏の話す内容はリベラル都民受けしそうな甘い話ばかりで内容は支離滅裂だ。
がん検診率100%実現も医学界からは反論が続出している。もし実行されたら、今の診断技術では大量の偽陽性者が生まれ、その精密検査で健康保険財源は破綻してしまう。

彼の突然の登場で立候補を強引に降ろされた宇都宮健児氏の方がエネルギッシュで一本筋が通っていた。野党連合は国政選挙の負けを過去の人気者に頼って知事選で晴らそうとしているが、彼らの私怨に協力したい気分にはどうしてもなれない。
ちなみに、マスコミ人はこぞって鳥越氏支援でテレビも意図的に取り上げている。


鳥越氏が知事になれば北京やソウルでの首長外交は歓迎されるだろう。
しかし、それ以外では埋没しそうだ。
その点、語学堪能な小池氏ならアラブを含む全方位で存在感を示せる。

小池氏の性格の悪さを嫌う人が多い。
しかし、女性の身で政界の泥水を飲むにはそれくらいの激しさが必要だ。
そろそろ女性の首都知事がうまれても良い頃だ。
もし今回を外したら、女性首長は当分生まれそうにない。


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