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2016年10月11日 (火)

鎌倉から横浜を散策。70歳を過ぎてから心地よい孤独を知った。そして、新タイプの詐欺メールについて。16年10月11日

5時には日が暮れるようになった。
散歩帰り、黄昏の荒川土手に腰を下ろして対岸を眺める。
川口の高層マンション群に明かりが灯るとニューヨークの夜景のようだ。

ジョギングの足音が背後を通り過ぎる。
その中に、足音もなく誰かが過ぎる気配を感じることがある。
振り返っても誰もいない。
もしかすると、死者たちの魂かもしれない。
古来、死者の魂は河原や町外れの山裾に集まり、冥土へ旅立つと考えられて来た。

荒川土手から見渡せる範囲に100万近い人が生活している。
その中で人は絶えず生まれ、絶えず死んでいる。
休んでいる間に幾人もの魂が通り過ぎたとしても、自然なことだ。


最近、よくアメ横へ出かける。
買い物は一度に済ませることはできるが、出かけるのが楽しいので幾度かに分けている。アメ横の雑踏で耳に入る言葉は外国語ばかりで、濃密にアジア的カオスを感じる。

街歩きにiPodは欠かさない。
最近、雑踏で聴くのはSecret Gardenの曲だ。
その中でHeartstringsが殊にいい。
家で聴くより雑踏の中での曲は深く心に響く。
心地よい孤独感が心のひだに染み入る。

街の雑踏に魅了されている所為か、最近、ディズニーランドへ行かなくなった。
入園料値上げが一因だが、それだけではない。
夢はいつか醒めるものだ。


いつもの、高架沿いの散歩道もいい。
時折、頭上を列車が過ぎる。
轟音を聞きながら、列車に乗って好きなところへ行くことを想像する。
その時、大空へ飛び立つような自由を感じる。

使っている喫茶店はドトールばかりだ。
客のほとんどは一人で来て、本を読んだり、何かを書いている。
私も本を読み、思いついたことをノートする。

最近、本を読む楽しさが蘇った。
読み込むにつれ、紙がよれて古びて行くのがいい。
適当にパッと開いて、思いがけない言葉が目に入って来るのもいい。
パソコンにはそのような楽しさがない。

ノートは白無地の中性紙を使っている。
時折、ブログにアップするスケッチも、そのノートに描いたものだ。
筆記具は三菱鉛筆のHI uni 2B。
気分に従い、濃くなったり薄くなったり変化するのがいい。


親しくしていた人の訃報が毎月のように届く。
みんな遠方なので弔問には行かない。
それでせめてもと、九月末、秋霖の晴れ間に鎌倉円覚寺を訪れた。
境内には金木犀が香り、静かだった。
お寺は無常観を癒すように作られていると、今更ながら思った。

一人かあるいは誰かと、生き方は二通りある。
私は前者を選んだので、一人でどう生きるかを考えながら生きて来た。
それで到達した一つが、心地よい孤独かもしれない。

故人たちの冥福を祈り終えると、すぐに帰路に着いた。
大船で根岸線に乗り換え横浜へ向かった。
新杉田を過ぎると、首都高速の橋脚の間から石油コンビナートが見えた。
黄昏の空に燃える石油排ガスは目が醒めるほどに美しかった。


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石川町駅で下車し元町を歩いた。
通りの右手の坂上は山手町で、左手の運河の対岸は中華街。
まっすぐ行くと海がある。
港町特有のこの透明感は、海が近く、埃が少ないからだろう。

母は若いころ、久留米から上京すると元町の手芸店で英国あたりからの輸入毛糸を買っていた。
その毛糸で編んだ母のショールなどはやがて解かれ、兄、姉、私のセーターに編み変えられ、最後は手編み絨毯の一部になった。


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ヴォーグ社・編み物雑誌の目次。

私が好きだったのは、黒い毛が所々に入ったレンガ色の毛糸だ。
編み上げるとレンガ積みのようなシックな色合いになった。

子供の頃、母は元町や、完成したばかりのグランドホテルや、中国領事館での豪華な中華料理や、根岸競馬場などの思い出を話してくれた。
だからいつの間にか、横浜は懐かしい街になってしまった。

通り抜けた中華街は、活気に満ちたアメ横と比べると、どこか気怠い感じがした。
どこにも立ち止まらず、まっすぐに山下公園へ出た。


Yx_1


氷川丸。
岸壁を打つ優しい波音に、
海の香りがした。


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汽車道は初めて通る。
線路跡に造られた遊歩道で両側は水面だ。
この道を行くとすぐに桜木町駅に着く。

昨夜はあまり寝ていなかった。
横浜駅で乗り換えた高崎行きの列車は空いていて、着席するとすぐに爆睡し目覚めると赤羽だった。

これを書き終えて、今は午前2時。
書きながら見ていた映画「利休にたずねよ」が丁度終わった。
ベランダからの風が肌寒い。

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話は変わるが、
「株式会社 穴」なる通信販売会社から詐欺メールが来た。
お届け方法は運送会社ネコボスと実在しそうで紛らわしい。
通販で注文など一切していないのに、もっともらしく伝票番号とお問い合わせ番号が記入されている。
うっかり問い合わせると騙されてしまう詐欺メールだ。

正常メールなら、必ず注文商品名と注文主名と、会社住所と電話番号がある。
仮に発信元の住所氏名などが書かれていても現実に存在しないデタラメなものだ。

詐欺メールは中国あたりから、自動配信システムを使ってランダム・広範囲に大量発信される。もし、うっかり返信したり、添付ファイルを開くとウイルスに感染させられパソコンは乗っ取らる。そして、パソコン内の重要な情報が発信元へ通知され、理不尽な代金や違約金が請求される。
だから、ファイルは絶対に開かず、コビーも何もせずに完全無視して即ゴミ箱へ捨てることだ。

ファイル添付とされているのに、ファイルが見当たらないケースは殊に注意が必要だ。何も書かれていないように見えても、文面中に肉眼で見えないファイルが埋め込まれているからだ。そのようなメールをコピーしたり、なぞったりするとファイルが開き、ウイルスに感染させられ乗っ取られたりする。

最近の詐欺メールは手が込んでいて、上記のようなメールに引き続き「請求」あるいは「請求書」の題名で脅しめいたメールが届くことがある。これも完全無視してゴミ箱へ捨てることだ。それで何も起きず安全が保てる。


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Goof

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