マスコミが触れない原発反対運動の問題点。好かれようとしなければ自由に生きられる。17年3月16日
先日、NHKで原発事故を検証していた。
事故原因はどれも合理的な理由が説明されていて納得できた。
しかし、不十分な説明も多かったので自分なりに整理してみた。
最大の事故理由は、津波被害の多い土地なのに、海岸まで高台を深く掘り下げて原発を建設したことだ。その理由は冷却用海水の汲み上げコストを下げたい東電の意向によるものだ。コストの増大より安全性を考えるなら、高台に建設すべきだった。
それについてNHKは、強固な地盤にするには掘り下げる必要があった、と最近理由を変えている。しかし、地盤は土木技術で解決できたことで、この説明は納得できない。さらに不明なのは非常用電源の発電機を2台とも地下に置いたことだ。バックアップの確実性を考慮するなら、一台は高台におくべきだった。
無電源でも炉心の蒸気圧を利用して炉心冷却ができるイソコン操作の訓練を経験した所員がいなかったことも事故を拡大させた。このケースでは、即刻イソコン操作を経験した退職者に問い合わせるべきだった。非常事態で連絡するのは困難だったかもしれないが、試す価値はあった。
番組で話していた経験者は「イソコン作動時の排気された蒸気の量は大変に多く、建物が見えなくなるほどだった」と証言していた。その言葉一つを聞いても、イソコン操作と稼動確認を見誤っていたと分かる。いずれにせよ、原発は絶対に事故を起こさないとの安全神話が東電にあったことが事故の最大の原因だった。
しかし、マスコミが触れないもう一つの原因がある。
それは政治的過ぎた原発反対運動だ。
原発を建設させない。建設されたものは廃炉にする。建設された原発の安全を確保する。その三つが反対運動の骨格だが、最後の安全確保が歪められていたことが事故を拡大させた。そもそも反原発運動は日本に原爆を作らせたくないソヴィエト・中国に指導された左翼運動家が主流になっていた。だから、少量の放射線漏れでも左翼系マスコミは激しく書き立て、原発建設が廃止されるように世論操作をした。それに神経質になった東電や政府は、誤った安全神話を作り上げて対抗するようになった。
その非科学的な安全神話を示す事例は多くある。
例えば非常時の格納容器から排気する安全弁、ベントを取り付ける時だ。
信じられないが、初期の原子炉格納容器にベントは設置してなかった。後年、ベントを取り付ける計画が出た時「そんなものをつけたら危険だからつけるのだろうと反対派に上げ足を取られる」との慎重論が東電側にあったほどだ。それでも取り付けられたが、高濃度に汚染された排気を浄化するフイルタ建設は見送られた。その結果、福島県を始めとする広範囲が汚染して、住民避難の悲劇を招いた。
見送られた理由は、フイルタは建物ほどに大きな装置で、そんなものをつけたら反対派に何を言われるかわからない、と東電首脳たちが恐れたせいだ。ちなみに、今は全国の原子炉にフイルタ付ベントが設置されている。
反対運動自体は正しものだった。
しかし、実際の反対運動はあまりにも政治的すぎていて、すでに建設された原発の安全を確保するための運動はほとんどなされなかった。
反対運動には多くの原発専門家や内部事情を知っている関係者が関わっていた。にも関わらず、津波対策やイソコン操作や非常用電源について指摘し改善させるための運動は起きなかった。なぜなら、安全を要求することは原発を容認することと同じと活動家たちが考えていたからだ。
事故後の反対運動にも歪さを感じる。
世界各地の自然放射線量と比較して高くないのに、大量の被爆被害が出ると言い立てている学者や活動家が多いことだ。そのことによって避難者たちへの差別が今のように根付いてしまった。
活動家たちの言動を見ていると、死者や放射線被害が多発することを願っていると思えるほどだ。今起きている被爆被害者差別は彼らのプロパガンダが招いたことだ。そのように考えたくないが、反対運動の活動家たちは自分たちの正当性が証明されたと、原発事故を喜んでいるように思える。
好天の荒川土手。
例年なら土筆がたくさん出ているのだが、今年は寒く遅れている。
春浅い赤羽台3丁目。
左手奥に住んでいた。
その家で父と祖母を看取ったので、この陸橋上に来ると、母はいつも「アッ、ムニュムニュ」とつぶやきながら手を合わせていた。
偶然に「ホンマでっかTV」を初めて見た。
「嫌われる人嫌われない人はどこが違う?メール返信早いと嫌われる?悪口言ってもマツコが好かれる訳とは?」がテーマだ。サンマにマツコなどの芸人さんたちに、ワイドショー常連の心理学者たちがコメンテイターだった。
専門家の解析は科学的で、病気オタクの私には楽しい。
しかし、現実に応用したり実行する気はない。
最近売れた本に「嫌われる勇気」がある。この手の啓発本は題名だけ知れば十分だ。中身は言い古されたことばかりで目新しさはない。老子荘子は2500年前にもっと掘り下げた嫌われる勇気を語っていた。
「常を知らざれば、みだりになして凶なり」老子
人は自然の力で生かされているのだから自然に任せればいい。
あれはまずい、これはダメと頭で対応していたら凶を招く。
「聖人君子も行き過ぎたら嫌味になる」
「知識や知恵は必要ない。そんなものを身につけてもろくなことは起きない」
彼らの言葉は実に過激だ。
「人に好かれようと努力することは愚かなことだ」
とも言っていた。
若い頃、どうやったらモテるか、のハウツウものを一心不乱に読んでモテようとした。しかし、ほとんど効果はなかった。無知なまま、がむしゃらにアタックして行った友人たちは家庭を持ち幸せになった。
「ホンマでっかTV」などは娯楽として楽しむ番組で、真面目に拝聴する類ではない。
緑道公園のヒュウガミズキ。
この公園では、蝋梅、沈丁花の後に咲く花だ。
10代の頃に描いたパステル画。
宮崎県立大宮高校横にあった蓮池を描いた。
高校三年間、毎日、12時間は絵を描いていた。
授業中も帰宅してからも、教科書は全く開かず、夢中で描いていた。
だから、芸大受験は学科で落ちてしまった。
それから20数年は、全く絵を描かず、他の仕事に熱中した。
43歳で絵描きに転向した。
絵はすぐには売れないので、バッケージ用のイラストを受注して生活した。
高校三年間で技術を身につけていたので、この程度の絵なら一晩で描け、大変に安楽な生活ができた。
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