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2019年4月 5日 (金)

EVのリチウム電池にタイタニックの惨事を連想する。「令和」は次世代に覚悟を迫る良いネーミング。19年4月5日

「令和」に入れば、日本のキャッシュレス化は否応なく加速する。しかし、日本では普及率85パーセントあたりで頭打ちすると思っている。なぜなら、日本は世界一の災害大国だからだ。

去年の北海道の地震後の大停電では、スマホもレジスターも使えなくなり、現金なしでは暮らせない期間が長く続いた。災害に備えて、ほとんどの家庭はロウソクを常備している。同じように、停電しても使える現金はキャッシュレス化した時代にも必需品だ。さらに、キャッシュレス時代の子供達が現金の使い方を身につけるために、最低限のお金は流通させ、実際に使い方を学ばさせる必要がある。


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新河岸川の桜。
昔の絵葉書みたいだった。

自然には想定外の大災害がある。
例えば1859年に起きた数百年に一度の大規模な電磁パルス・太陽スーパーフレアがそれだ。その時は、電気が普及する以前だったので実害はなかったが、現代に同じ規模のスーパーフレアが起きたら大災害になっていたはずだ。

現代の電気・電子系統は電磁パルスに脆弱性がある。巨大スーパーフレアが起きれば変圧器は溶融し、電力網・スマホからスーパーのレジまで総ての電子機器は破壊される。コンピューター管理された生産は止まり、電子化が進んだ車も船も飛行機も、インフラも医療施設も機能停止に陥る。そうなれば現代文明は一気に19世紀へ後退する。すべてが回復するまでに3年4年とかかり、その間、生活を維持できるだけのアナログな技術と、肉体労働ができる最低限の体力を平時から保持しておく必要がある。


高空での核爆発でも強烈なガンマ線発生し、高層大気と地磁気との相互作用で強力な電磁パルスが発生する。軍事施設はその事態に備え、防護措置がなされているが、一般の電子機器に保護カバーを施すのは高コストで現実的ではない。

北海道の輓曳競馬もそのような非常時に備え、優秀な農耕馬を残す目的がある。
現代医療の殆どは電子機器に頼っているが、聴診器や触診に寄るアナログな診断技術は保持されるべきだ。
世界でも北欧のキャッシュレス化が進んでいるのは、自然災害が少ないからだ。


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荒川河川敷の山桜。

「令和」には車のEV化も進む。
しかし、今使っているリチュウム電池は基本的に発火爆発しやすい。それを防いでるのは、日本が開発した高度なハイテク技術によるものだ。
それでも交通事故を起こせば、最悪大爆発することがある。その危険性はガソリンより大きい。なぜなら可燃物が同時に発火源を抱えているシステムだからだ。近年のEV化への急速な傾斜は、環境問題が主因ではなくエンジン車で勝てない中国の戦略によるものだ。

リチウム電池の危険性は、タイタニックが石炭庫の火災を消火できないままに疾走し、氷山にぶつかって沈没したのに似ている。
タイタニックは初航海前から石炭庫で火災が起きていた。
それを知っていた火夫たちは恐れて、英国を離れる前に下船してしまった。だから運行中の火夫たちは新しく補充された者ばかりだった。
彼らは必死になって真っ赤に燃え盛る石炭を炉に放りこみ鎮火に勤めた。しかし、タイタニックは氷山に衝突し、石炭庫の真っ赤に焼けた隔壁は冷たい海水を浴びて大きく変形して破壊し、不沈構造であったのにも関わらず沈んでしまった。

固形の石炭は大量の空気層を含むために酸化発熱して、しばしば自然発火する。当時の消火方法は、燃えている石炭を人力で炉に放り込み早く燃焼させてしまうことだけだ。そのため、タイタニックは予定より早く燃料の石炭を燃焼させてしまい、アメリカ到着は危うくなっていた。それで船長は北回りの氷山の浮く危険水域を迂回できず、その中を全力疾走させて大惨事を招いてしまった。


今、個体リチウム電池の開発が日本を中心に世界で進んでいる。個体なら電気の容量も安全性も格段に優れている。現在のEVは最高級のテスラでも長時間充電して1000キロしか運行できない。冷静に考えたら、マツダなどが開発した最高効率の従来型エンジンなどの方が環境的にも現実的なのだが、激しい環境運動のために世界で再考されることはない。

個体電池の完成を待ってからEV化を進める方が安全で効率が良い。
しかし、そうはならない。
この種の環境運動の裏には必ず投機家たちの利己的な暗躍があるからだ。


新元号について。
平成最後の今月に離婚が激増するとの予測がある。嫌なことは平成に終わらせて、新元号を迎えたい気分があるからだ。
同じ理由で「令和元年」には結婚が増える。

少子高齢化の弊害が現実化する「令和」は安易な時代ではない。
新元号に対して中国韓国は皮肉な視線を向けているが、日本は戦後の長い好景気時代に世界トップの膨大な資産を形成して、その遺産で何とか生き残れるはずだ。しかし、中韓は豊かな期間が日本よりも短いままに少子高齢化時代に突入する。だから、日本以上に苦難にさらされるだろう。

安倍政権がゴリ押しして「令和」を決めたと日本の左翼や韓国は言っている。しかし、政権や官僚は安全志向が強く、世間からクレームを受けそうな発想は徹底的に排除してつまらない発想をする。だから「令和」は、どう見ても学者の発想だ。

学者に常識的な発想はない。どうしてと疑問に思う非常識な発想をよく目にする。
先日発表された他の新元号案を見ると「令和」は突出して普通ではなく学者の発想だと思った。
正直、よくこのような発想ができたと思うほどだ。
インタビューで安倍総理は「事前に見ますかと打診があったが、間際まで遠慮する、と答えた」と言っていた。ツッコミどころ満載の原案を見せられたら、総理や側近たちは頭をかかえていたはずだ。

新元号に対して国民は、できるだけ穏やかな美辞麗句をちりばめて欲しいと期待していた。
しかし、前述したように「令和」は甘い時代ではない。
もし「令和」に副題をつけるとしたら、
「老人と若者、移民と日本人、資産家と貧乏人、多発する自然災害と日本人。それらの対立は止めて和せよ」となる。
そう思うと「令和」は次世代に覚悟を迫る実に良いネーミングだ。
とは言え、発案者がそう考えていたとは思っていない。


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見えない先のことは考えてはならない。


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Goof

Mas

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