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2019年7月11日 (木)

ドイツ映画「帰ってきたヒットラー」に感じたユダヤ人観と、先進国における弱者による逆差別。令和元年7月11日

今年の7月は記録的な涼しさだ。
今の室温は20度。7月に入ってから、まだ蝉の声を聞いていない。
7月の日照時間を合計しても3時間ほど。
夏用掛け布団だけでは風邪をひきそうだ。
夏野菜が低温と日照不足で高騰しているのは懐が痛い。
この涼しさは周期的な太陽活動低下によるもので、来年まで続きそうだ。

以前の住まいは、連日、セールスがやって来て、とても煩わしかった。
今の公営住宅では、チャイムを鳴らす者は皆無で、たまに来るのは新興宗教の勧誘くらいだ。
それが、令和に入ってから週に2,3人が来るようになった。
近年、消費者が無駄な出費を抑えるようになったこと。
集合住宅玄関のセキュリティが厳しくなって、セールスがしにくくなったこと、などの要因がある。
もしかすると、公営住宅でも裕福な人がいるので、試しに訪れているのかもしれない。

今日は網戸屋が「張り替えはないか」とやって来た。白髪混じりの実直そうな老人だ。彼は、集合住宅の3階以上には蚊がいないことを知らないようだ。「網戸は不要だからから必要ない」と答えると、すぐに諦めて帰った。押しが弱いところを見ると新人のようだ。後ろ姿が寂しそうで、死ぬまで働かなければならない年金問題が脳裏をよぎった。


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緑道公園の陸橋。ちょっと西欧的で、写真撮影などに使われている。
左手山上の自然林の中に昔住んでいて、その家で祖母と父を看取った。
それから、30年以上過ぎてしまった。


録画でドイツ映画「帰ってきたヒットラー」を見た。
ソ連軍が迫ったベルリンの地下壕で自殺する寸前のヒットラーが現代に蘇った、との設定。主人公はヒットラーを真似たコメディアンと誤解され、一躍、テレビスターになった。従来のヒットラーは、邪悪さを強調するように描かれていたが、本作は大胆な設定がなされていた。ヒットラー役は作り鼻などを使い、極めて精巧にメークアップし、現実の街頭で本物の一般人や極右の党員たちと論争したりした。ヒットラー役の役者は極めて精緻に彼の言動を研究し、即興のやり取りでも、破綻なく明快に受け答えしていた。作者は、ありがちな悪者としてではなく、頭脳明晰で臨機応変な扇動者・政治家として彼を描きたかったようだ。なぜなら、実際のヒットラーは開戦前の賠償金に苦しむドイツ民衆の圧倒的な支持によって生まれたからだ。

現代に現れたヒットラーは、難民流入に嫌悪感を抱いているドイツ国民の心を巧みに掴んでいた。顔にぼかしがかけてあったが、ヒットラー役に片手を上げるナチ式敬礼をする一般人が多くいたのには驚いた。この敬礼はドイツ憲法で禁止されているはずだが、有名無実化しているようだ。
そんな姿に、ドイツ人の本音と建前が垣間見えた。

テレビ番組で「難民たちを追い出し、偉大なドイツを取り戻せ」と彼が演説をすると、ひな壇に並ぶ観客たちはブラックジョークとして捉え、大受けしていた。彼は、テレビ受けした意味を正確に理解していた。彼はインターネットを駆使して、迅速に現代の状況を学び、新たな野望の実現へ緻密な計画を建て始めた。ユダヤ人差別については慎重に公言を避け、身近な者にしか本音を漏らさなかった。
これは大衆とは何かを鋭く描いた実験映画で、現代でもヒットラーは出現し得ることを示唆していた。


日本人がキリスト処刑から2千年も続くユダヤ人差別を理解するのはとても難しい。
欧米人は、極めて微妙な、名前、風貌、考え方などの違いで、ユダヤ人を判別している。表面上はリベラルな知識階級でも、心の底では彼らを差別している。この心理はある意味、米国の隠れトランプ支持層の心理に似ているかもしれない。ちなみに、トランプは熱烈にイスラエルとユダヤ人を支持しているが・・・

ユダヤ人は中東に住む同じ系統のアラブ人と比べて段違いに優秀だ。ユダヤ系欧米人からはアインシュタインをはじめ著名な学者や、芸術家を数多く輩出している。優秀な人物を輩出できた原動力は彼らの富かもしれない。キリスト教国では金貸しは卑しい職業で、キリスト教に縛られないユダヤ人たちが独占していた。その結果、富裕な商人が数多く生まれた。裕福な家系には、優秀な血が集まる。それを1000年以上続けた結果、優秀なユダヤ系学者や芸術家たちを生み出したのだろう。


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病院下公園。


古代日本は民族差別のない平和な国家だった。
比べて朝鮮半島や大陸は戦乱が絶えず、祖国に嫌気がさした渡来人たちは自由で平和な日本列島を目指した。彼らの多くは優秀な技能集団や貴族たちだった。選別された冒険心溢れる優秀な血が加わって、その後の大和民族を生み出した。

残念なことに、入って来たのは学問や技能だけではなく、朝鮮半島の差別制度もやってきた。だから、渡来人が多く住み着いた関西地区は被差別部落が多い。
韓国は今も差別意識が強く、職業や出身地域での差別が根強く残っている。昨今の日朝問題の根底に、朝鮮民族の根強い差別意識がある。大和は劣った野蛮な民族と見なして来たのに逆転され、屈折した反日意識が深く根付いてしまった。

秀吉による朝鮮出兵の折、多くの朝鮮人陶工を連れ帰った。
陶工たちは技能者として厚遇され、士分にとりたれられたものもいた。
徳川氏が支配してからは日朝関係は改善され、陶工たちの帰国が許された。
しかし、帰国した母国では蔑視され、浮浪者同然の生活を強いられた。その噂を聞いた日本に残っていた同胞たちは、帰国をやめ今に至った。
この史実は、戦後、長く続いた北朝鮮帰還運動を彷彿させる。地上の楽園だと憧れて帰った祖国は、信じられないほど貧しく荒廃していた。「騙された」と当局に対して抗議する者が続出したが、すぐに弾圧され強制収容所に入れられて消息は分からなくなった。


戦前の満州国での朝鮮人は準日本人として、下級官吏や満人労働者たちの現場監督に就く者が多かった。その結果、日本人に対して以上に満人の憎しみを買った。
戦後多く作られた反戦映画には、彼らや慰安婦が多く登場する。
映画では慰安婦は牧歌的に描かれ、若い日本の軍人と恋に落ちたりした。
現場監督や下級役人に就いた朝鮮人たちは、敗戦後、中国人からのリンチにあった。
当時の映画制作者のほとんどは左翼で、戦前の日本政府と軍を糾弾する意図があった。
それにも関わらず、慰安婦たちは牧歌的に描かれていた。
日本人の戦争記憶が鮮明な頃に作られた映画は偽りを描きにくく、史実に近かったはずだ。
比べて、現代韓国で盛んに作られている反日映画は史実を知らない作者たちが、日韓の左翼マスコミや歴史家たちが捏造した資料をもとに制作したものばかりだ。史実通りに過不足なく歴史を教えないと、今起きている日韓紛争は、永遠に続くことになる。

民族差別は形を変化させながら、世界中に根強く残っている。
近年は難民問題のように弱者を装った逆差別が横行し、それに反発した旧支配層が極右団体やトランプ政権などを後押ししている。

先日の連ドラ「なつぞら」でも差別問題を扱っていた。
生き別れた妹・千遥の結婚に際して、戦災孤児であった出自を隠すため、姉兄との関係を絶ったその回は、視聴者の涙を誘った。戦争被害者として同情すべき戦災孤児を差別するのは二重の苦痛を与えることだ。ストーリーにはなかったが、千遥を育てたてくれた置屋も差別の対象だった。置き屋の娘は許せるが、戦災孤児は許せない。結婚相手の差別意識の線引きはその辺りにあったようだ。

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先日、銀座で見かけた、ちょっと生意気そうな中国女性。

唐詩に登場する楊貴妃の表現に「宛転たる蛾媚」とある。
蛾の触角のように細く長い眉のことで、美人の表現の一つだ。
実際は、このような中国的風貌の女性は極めて少なく、日本人との判別は言葉を聞くまで分からない。

近年は足のラインで判別している。
まっすぐな足は中国人で、O脚気味は日本人だ。
初めは中国女性の綺麗な足に見とれていたが、見慣れてくるとそうでもない。
殊に日本に来ている裕福な中国人女性の足は運動不足で、細くて綺麗なのに色気を感じない。
むしろ、筋肉が適度にあって凹凸のある日本女性の足に、なんとも言えない色気と造形美を感じる。



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