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2020年2月 5日 (水)

私の平均余命15年を元気に過ごすために落花生の健康効果に頼る。食品売り場の焼き芋の甘い香りに、金運が上がる黄色い器。令和2年2月5日

 冬至から40分ほど日の入りが伸びた。明るいうちに散歩に出られるので嬉しい。
2日日曜午後、散歩に出ると旅客機が低空飛行で次々と川口上空で左旋回して羽田方面に飛び去って行った。それは1分40秒間隔で山手線以上の過密さだ。
様々な機種が流線型の腹を見せて、頭上を飛び去るのはとても壮観だった。
それは3月下旬から3時〜7時、南風の時だけ使われる新航空路線のテスト飛行だ。
墜落は滅多に起きないが、部品落下は年に数回はあるので覚悟が必要だ。

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 環八上空1000mほどの旅客機。肉眼では、とても大きく見える。
乗客の話では、地上がとても近く見えて、ヘリに乗っている感覚だったようだ。

 スーパーの食品売り場の焼き芋の香りが風物詩となった。店舗内に設置できる石焼釜が実用化されて、今シーズンから普及した。焼き芋の売れ行きはよい。程よい大きさの紅はるか198円、安納芋298円。好きな人は、この甘い香りを嗅ぐと買わずにはいられないだろう。サツマイモと油は抜群に相性がいい。野菜の天ぷらの中で、サツマイモ、カボチャは最高に美味い。私は熱々の焼き芋に、バターを載っけて食べるのが大好きだった。

東京は石焼だが、南九州は壷焼きばかりだった。
大きな素焼きのカメ内側にフックで芋を吊り下げ、コークスの熱でゆっくりと焼いた。焼けたら、蓋代わりの素焼きの釜に入れて保温。私の子供の頃はとても安く、10円で食べきれないほど買えた。新聞紙で包んだ熱い焼き芋は、服の下に入れてカイロがわりにした。

 暖冬のせいで野菜が安い。立派な白菜や大根が200円以下で買える。毎日食べているブロッコリーも安い。輸入品より安く、今日は新鮮で巨大な愛知産150円を2個を買った。全部茹でて、食べきれない分は冷凍しておく。
茹でたブロッコリーは塩麹漬け鳥胸肉の蒸し焼きと一緒に食べると抜群に美味い。塩麹漬け胸肉は、焼きたてより冷めたほうが、こくが出て美味い。

 3日は節分だった。夕暮れ、柊とイワシの頭の魔除けを、玄関、台所、仕事部屋と、住まいの各所の壁に下げた。それから明かりを消して、豆殻を大きな中華鍋に入れて換気扇の下でくすべた。そうしないと、天井の火災警報機が鳴ってしまう。薄暗がりの中の赤い炎、少し甘みのある煙の香り、どれも郷愁を覚えた。
豆まきは、以前は「福は内、鬼は外」と大声を出していた。今は口の中でつぶやくだけだ。なぜなら、大声で追い出すのが気の毒だからだ。本当の悪い鬼は、現実の中にこそ蠢いている。

 豆まきの後、買い物へ出た。
今年から、近所の銀行ATMが撤去された。今はスーパーに設置された他行ATMを使っている。引き出しに230円ほどの手数料が取られ、通帳記入もできない。それで、買い物ついでに赤羽駅前の銀行支店へ寄って、通帳記入をした。
私は毎日、遠くまで歩くので、大変ではない。しかし、近所の年寄りたちは不便だと嘆いていた。そのうち、自動引き落としにも手数料がかかるようになる。世の中のシステムが、次々と若者主体へ変化して行く。

 買い物帰りに、母の家庭医だった黒須さんの病院前を通る。彼は14年前の今頃、突然死した。
その頃、黒須さんは月に2度、母の往診をしていた。死の前、彼は予定日を1週間早く間違えて往診に来た。
そして2週間後の予定日、彼はいつまで待っても往診に来なかった。何度、電話をしても誰も出ない。不審に思って、医院前の床屋さんに電話で聞くと「知らなかったの、黒須先生は亡くなったよ」と教えてくれた。
亡くなったのは間違えて往診してから数日後だった。「風邪が流行っていますので、くれぐれも気をつけてください」と母に言っていたのが最後の言葉になった。享年40代半ば。間違えて早く往診に来たのは、虫の知らせがあったのだろう。
後日、彼の奥さんが、その数ヶ月前に亡くなっていたことを知った。一人残された10歳ほどの男の子が不憫でならなかった。あれから14年が過ぎた。彼は立派な大人に成長しただろう。

 医院跡は今も無人のままだ。医院が入っていたビルのオーナーは、そこで胃腸科を開業していたが病気で廃業した。その後を借りたのが黒須さんだった。
ビル屋上の黒須医院の看板は自動点灯だったので、亡くなってから4,5年、毎夜点灯されていた。ビルオーナーの遺族は裕福な人だ。黒須さんがいなくなった後は誰にも貸さず、今も無人のままだ。
ビル前を通る都度、黒須さんの診察室跡で「みんな、どこに行ったのだろう」と悄然と一人椅子に腰掛けている黒須さんの姿を幻覚のように感じる。

 18歳で上京してから、十条・赤羽と狭い地域をグルグル引っ越して、60年近く過ぎた。だから、この地域のどこを歩いても、鬼籍に入ってしまった知人たちと、幻覚の中で出会い言葉を交わす。黒須医院前の床屋さんの両親も、母より早くなくなっている。私が若い頃は、先代から頭をあたってもらっていた。今は私と歳の近い二代めにやってもらっていて、50年近い付き合いになった。
母の知人たちで、今も健在な人は一人もいない。
私の平均余命は15年。その年月は一瞬で過ぎる。しかも、健康な年月はその半分に満たない。
時間が早く流れるのは、過去と未来を考えるからだ。考えることを止め、今だけに生きられたら素晴らしい。しかし、それはとても難しい。

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 最近、星美学園のある師団坂から遠く、鬼の城が見える。
実際は、建設中のビル屋上に建てられた2本のクレーンが鬼の角のように見えるだけだ。

 米国出版事情の記事を読んだ。紙の本は横ばいだが、電子図書は大きく伸びて、出版全体は成長していた。対して日本は、平成初期から半分に落ちた。世間では若者の書籍離れが原因と言っているが、本当は可処分所得が減って、本を買うゆとりがなくなったからだ。

 本好きとしては辛い現実だ。
毎日のように書店に寄り、時折、文庫本などを買う。文庫本はすぐにカバーを外す。文庫本の、シンプルな装丁が好きだ。本はリュックに放り込み、散歩途中のベンチに腰掛けて、適当にページを開いて気ままに読む。著者たちのほとんどは昔の人だ。彼らと、心の交流をするのは楽しい。本は繰り返し読むので、表紙や小口が手擦れして白く毛羽立って行く。その達成感は心地よい。

 先日、節分の豆と一緒に殻付き落花生を買った。
最近、茶色の薄皮に、若返りのサーチュイン遺伝子を活性化させるレスベラトロールが大量に含まれているとの記事があったからだ。日に30粒ほどで効果があるという。レスベラトロールは10年前、若返り物質として話題なった。今はそれより体内物質のNMNのほうが効果があるとされているが、極めて高価で一般的ではない。

殻付き落花生は安くて、とても美味い。昨夜はテレビを見ながら、慎重に殻をわり、薄皮を剥がさないようにして100粒ほど食べてしまった。レスベラトロールの効果については、長寿はともかく、抗炎症、抗癌、血糖降下、放射線障害抑止など、昔から確認されている。これからは、八百屋で殻付きを見つける度に買ってしまいそうだ。

 ネットもワイドショーも新型肺炎ばかりで嫌になる。
それより、暖冬で早く始まった杉花粉が気になる。今朝は、目が痒くて、くくしゃみがいつまでも止まらなかった。暖冬で荒川土手にまだセイタカアワダチソウが咲いている。杉花粉とそれが混ざっているのかもしれない。
今はうるさいテレビの音を止め、字幕にしている。どうせ、希薄な内容なので、時々ちらりと字幕を読むだけで十分だ。
私に残された年月で足腰丈夫に過ごせる期間は本当に短い。できることなら、これからは政治や流行と距離を置き、自分を大切に生きていきたい。

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 日曜日、シマチュウの植木売り場で黄色のブラスチックの植木鉢を見つけ、すぐに買った。玄関脇の洗面所に歯ブラシたてにして置いてある。底に水抜きの穴があるので、濡れた歯ブラシを立てても底が湿らない。
買ったのは、金運が上がりそうな気がしたからだ。すると翌々日、早速、ほどほどの仕事が入った。本当に金運が上がったようで、とても嬉しい。

今週こそ、氷点下に下がりそうな気がする。もし下がらなかったら、記録的な暖冬となる。

 

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