おじいちゃんのバス停留所 第三章 令和2年4月18日
おじいちゃんのバス停留所 第三章
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おばあちゃんは 手作りの 美味しい お菓子を 出してくれました。
食べ終わってから ボクはお父さんの 子供の頃の写真や おもちゃなどを
見つけて 遊びました。
おじいちゃんと おばあちゃんは 楽しそうに たくさん話をしていました。
あっという間に時間が過ぎて 霧が晴れそうになりました。
ボクたちは 迎えに来た山バスに 急いで乗って 帰りました。
12
どんぐり山の 家に行ってから おじいちゃんは
いつものバス停留所へ 出かけなくなりました。
あの不思議な 山バスの停留所を 探してみました。
でも、どうしても 見つかりません。
出かけなくなってから おじいちゃんは 居眠り ばかり しています。
おじいちゃんの 寝顔は いつも 楽しそうです。
13
ある日 ボクは 聞きました
「おじいちゃんは いつも どんな夢を見ているの」
おじいちゃんは 楽しそうに 答えました。
「山バスで おばあちゃんと 世界中を 旅している夢だよ」
14
夏の終わり、久しぶりに おじいちゃんと 裏山を 散歩しました。
すると 山バスの停留所が ありました。
停留所は 枝を伸ばして木立のようになっていたので 見つからなかった わけです。
おじいちゃんは 腰掛けて 空を眺めていました。
「山バスみたいな 雲だ」
おじいちゃんは 嬉しそうに 指さしました。
それから 間もなく ボクの 夏休みは 終わりました。
15
山が 色づく頃、突然に おじいちゃんは 遠くへ行って しまいました。
ボクは 夏休みの間に 少し背が伸びました。
おじいちゃんは おばあちゃんとプカプカ 浮かんでいる どんぐり山の家で
暮らしいると 思っています。
そして 時々、山の動物たちと 世界中を 旅行している と思っています。
おわり
最後まで見ていただいて感謝します。
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18日記載の15の絵はそれまでの粗めから滑らかな紙質がに変わったので、タッチが変わってしまった。それで、同じ紙を探し出して、19日に描きなおした。
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