« 民度の高さを守れば、新型コロナは5月に沈静化し、夏には終息する。令和2年4月13日 | トップページ | おじいちゃんのバス停留所 第二章 令和2年4月17日 »

2020年4月16日 (木)

おじいちゃんのバス停留所 第一章 令和2年4月16日

 一時、新型コロナから離れようと思います。

 今回は、これまで散発的にブログに掲載した絵と文を、三章に分けて連続掲載します。
以前、知人が「高齢の父が昔の家に帰りたくて、毎日バス停へ行く。でも、行き方がわからず がっかりして帰ってくる」と話していました。お父さんはの昔の家はすでにありません。その話を聞いて、この絵と文を考えました。
まだ本にはしていません。まとめて発表するのはこれが初めてです。このように暗いご時世です。皆様のお気持ちが少しでもほぐれたら、嬉しいです。
------------

 おじいちゃんのバス停留所 第一章

 1

 昔、 おぢいちゃんと おばあちゃんと ボクの お父さんは
どんぐり山に 住んでいました。
家族は 山の草木や 動物たちと 仲良く 暮らしていました。

 おばあちゃんは 早く 亡くなりました。
お父さんは 家を出て 結婚し ボクが生まれました。

 それをきっかけに、おじいちゃんは ボクたちと 暮らし始めました。
古くなった どんぐり山の家は 壊されて 今はありません。

M_1_20200416183701


 2

 おじいちゃんは どんくり山の家へ いつも 帰りたいと思っています。
それで 毎日 バス停へ出かけます。
でも バスでは どんぐり山へ 行けません。

 おじいちゃんが 迷子にならないように
お母さんは 心配しています。
それで いつも おじいちゃんに ついて 行きます。

 ボクの 夏休みが始まりました。
だから ボクが 毎日 おじいちゃんに
ついて行くことにしました。

M_2_20200416183701



 3

 バスが来ると おじいちゃんは 車掌さんに
同じことを聞きます。
「どんぐり山へ行きますか」
「どんぐり山行きのバスは、ずっと昔になくなりましたよ」
車掌さんは いつも 気の毒そうに 答えます。

 おじいちゃんは いつも がっかりして 帰りました。

M_3_20200416183701



 4

 ある日の夜、外が騒がしいので 目を覚めました。
庭を見ると 山の動物たちが 集会をしていました。

 キツネが 立ちあがって 演説しました。
「じいさんは どんぐり山に 帰りたがっている。
じいさんには 昔 親切にしてもらったから、
オレたちの山バスで連れて行って
あげようじゃないか」
みんなはパチパチと手をたたいて
賛成しました。
ボクは 山バスって どんなバスだろう
と思いました。

M_4_20200416183701



 5

 ある日 裏山で遊んでいると
演説していたキツネに出会いました。

 「山バスって どんなバスなの」
ボクが 聞くと キツネは笑いながら 答えました。
「霧が出た日に じいさんを 連れて
ここに来てみな。
どんぐりが 山バスの停留所へ 案内して くれるよ 」

M_5_20200416183701



 第二章に続く

Ma_3

Ma_4

Ma_5

Mas

|

« 民度の高さを守れば、新型コロナは5月に沈静化し、夏には終息する。令和2年4月13日 | トップページ | おじいちゃんのバス停留所 第二章 令和2年4月17日 »