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2020年9月13日 (日)

ハードよりソフト重視の産業構造は異常だ。コロナ禍後、世界はどこへたどり着くのだろう。令和2年9月13日

GAFAの一企業の総資産が日本の自動車産業全てを合わせた額より大きくなった。ハード産業よりソフト産業がはるかに巨大になった状況は極めて異常だ。この20年で世界の産業構造は狂い始めた。ソフトは本来、生産に属していて、ものづくり産業だけでも人類は生き抜いて行ける。ソフト産業だけでは、一本のネジも一粒のコメも生み出せない。ソフト産業がハードに敬意を払わず卑下し、利益を独占する世界の構造は極めて異常だ。

アドベ社のソフトを使っている。利用料金は月に6248円。アドベから押し付けられたソフトは33種。その中で、実際に使うのは3種だけだ。他は、これから先一生使うことがない無駄なソフトばかりだ。これは不当価格だ。しかし、ライバルがいないので改善の気配は全くない。

ホームセンターでタイマーを買った。タニタの740円。帰ってからよく見るとプラスチックの外装の出来が悪い。生産国は中国だった。40年前に買った国産の機械式タイマーは数千円だった。10年前、動きが少し悪くなったので、再度、機械式を買った。中国製で900円ほどと安かったが数ヶ月で壊れた。その頃、買ったコタツの中国製コードも安かったが数ヶ月でスィッチ部分から発火した。調べると荒っぽく配線され絶縁箇所が破れ銅線がむき出しになっていた。すぐに日本メーカーがインドネシアで生産したコードを買った。使う前に分解して見ると、とても丁寧に接続されていた。

中国製は安いが、生産管理が厳しく指導されている世界的メーカーを除くと、今も安かろう悪かろうだ。新型コロナ騒ぎ以来のマスクがその典型で、3枚600円の布製を買ったら息が苦しくて縫製もズレていた。結局、すぐに捨てたのでとても高い買い物になった。今は安い中国メーカーのマスクは全く売れない。マスクは高くても国産の方が安上がりだ。

タイマー売り場の近くで食器も売っていた。デザインが良く高品質のガラスのコップが120円。目を疑って生産国を見ると日本製だった。自動化などでその安さを実現したのだろうが、安すぎる。10倍の1200円で売ってもよい品質だ。ガラスのコップは割らなければ何百年でも使い続けられる。それを120円で売るのは産業として自殺行為だ。そんなことを続けているから、日本の労働者収入が停滞し続けることになる

一生使い続けられる食器などを100円ショップの安物で済ませることは、生活の大きな損失だ。貧乏学生ならともかく、働いているなら無理してでも高価な食器を買うべきだ。買うときは大変でも、良い品は食事を楽しくして、生涯に渡って満足感が得られる。

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9月10日の荒川。最後の夏空になってほしい。

新型コロナ禍でリモートワークが定着しつつある。リモート会議では「Zoom」を使う。その結果、「Zoom映え」という新たな言葉が生まれた。顔が明るく若く見える撮影用照明器具も売れている。明るく元気に見えれば会議の雰囲気をよくなる。
競争社会では、相手より優位に立とうとするマウンティングは致し方ない。しかし、ちょっと侘しいものも多い。例えば背景に現代アート作品を飾ったりすること。自分は現代アートを楽しめる知的水準があると、相手をマウントする手法だ。おかげで、以前は一般人から見向きもされなかった現代アートの貸出しが爆発的に売上を伸ばしている。
他にも会議中にかすかにピアノの音を響かせて、家族にピアノの素養がある者がいることをひけらかす。
書棚を置いて、難解な横文字の専門書を置く。
さりげなく飾った花瓶が有名メーカー、などと様々な「Zoom映え」のテクニックが生まれているようだ。

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東京北医療センターの庭。

今日、100分de名著のデフォー作「ペストの記録」をここで読み切った。
コロナ禍に翻弄される現代の人間模様と重なる箇所が多く、今読むととても面白い。ペストはロンドンの1664年末に最初の死者が出て、1665年には10万人の死者が出る猛威を振るった。当時のロンドンの人口は50万。5人に1人が亡くなったことになる。秋には一旦収束して劇場や飲食店は再開したが、再度第2波に襲われ、翌1666年2月に終息した。
終息はワクチンや特効薬が生まれたからではない。
当時の防疫対策と、不要不急の産業労働者が大量失業し経済が大打撃を受けたことは新型コロナと酷似している。
疫学専門家によると、疫病はどれも同じような経過を辿るようだ。だとすれば、新型コロナも2021年2月あたりに終息するのだろう。

世間はコロナ禍終息を待つことに疲れ始めた。
禅語に「前後ありといへども、前後際断せり」がある。
その思想は東洋思想の根幹を成している。
「結果のために何かをするのではなく、結果を待たずに淡々と物事を行う」との意味だ。
結果を待つ人生は疲れる。待っていても人生が良くはならない。
老人の幸不幸は、死を迎えるまでの待ち時間を、いかに過ごすかにかかっている。
若者の待ち時間は期待感に満ちている。デートの前、休暇の前、給料日の前、若者たちは夢を描きながらその日を待っているが、それがいつしか、死を待つばかりになってしまう。
コロナ禍の後には、倒産・失業と大きな社会不安が待ち構えている。
それらを待っているだけでは何も解決しない。結果は考えず、まず淡々と普通に過ごすことだ。それだけで不安から解放される。そして、のんびりと今までと違うことを考える。それで良いことが起きるかもしれない。
オリンピク開催は昔から反対だった。しかし、今は大金を投じて準備したオリンピックは開催すべきと思っている。IOCは嫌いだが、来年、新型コロナが解決しようとしまいと開催するとした決定には賛成だ。萎縮せず大胆に常識と違うことをすれば、世界は良い方向へ変わるはずだ。

先日、伊勢谷友介と言う役者が大麻使用で逮捕された。この役者については殆ど知らない。彼への知識は逮捕後の記事で知ったことばかりだ。最難関の東京芸大に現役で受かり、ルックスの良さで在学中から芸能界で認められた。当然のように美女たちを自在に手に入れ、さほどの努力なしで、若者たち誰もが憧れる夢を手に入れた。その状況では、夢実現の喜びが希薄だったかもしれない。努力して成果を得る喜びが希薄だったことも、大麻に手を染めたきっかけになったのだろう。

芸能人の大麻使用が発覚すると、決まって馬鹿げた大麻擁護論が世間を徘徊する。大麻よりアルコールの方がはるかに危険だ。医療用大麻があるではないか。欧米の一部では解禁されている。以上三つの理由で擁護論は展開される。
アルコールが危険なら、砂糖も塩も健康に悪い。それでも禁じないのは大きな弊害を生むからだ。酒文化は伝統的に重要な位置を占めている。
医療に使われているからと言って、それが解禁理由にはならない。違法薬物の多くは医療にも使われていているからだ。
欧米の一部が大麻を解禁したのは、蔓延しすぎたからだ。日本人が自堕落な欧米人を見習う必要は全くない。日本文化に大麻は関わりなく、依存性のある薬物をこれ以上増やす理由はどこにもない。

今朝は20度近くまで下がり、目覚め後のシャワーは不要だった。今の外気温は22度。吹き込む風が寒いので窓を閉めた。やっと秋が訪れたようだ。
毎日、決まった時間に決まったコースを散歩しているので、様々な人たちから声をかけられる。先日は私よりずっと年長の方から声をかけられた。彼とは長く黙礼を交わすだけだったが、いつものベンチで休んでいると「よく、会いますね」と声をかけられた。それから一言二言、言葉を交わすようになった。彼は95歳ですぐ近くのマンション暮らし。まだ一人で歩けるので体は丈夫そうだ。「お年にしては、とてもお元気ですね」と話すと「動かないと、すぐに寝たっきりになりますから」と応えていた。高齢になると、短期間で急速に体は弱る。その点、彼は数年同じ感じで歩いているので、100歳まで大丈夫そうだ。

ベランダに40年育て続けている鉢植えのティーリーフがある。寒さに弱く、昔は冬になると葉の半分ほどが茶色く変色した。それが今は、寒さに慣れて冬も元気だ。ティーリーフの鉢にはカタバミが共生している。抜いても抜いてもすぐに復活する。
最近、カタバミの効用に気づいた。ティーリーフは根塊に水分をためているので乾燥に強いが、カタバミはすぐに萎れる。それでカタバミが萎れ始めたら、水をたっぷり与えるようにしている。カタバミはそのように、水をやる指標にしている。

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