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2022年2月 4日 (金)

北京冬のオリンピック開会式。占いの功罪と上手な利用方法。2022年2月4日

開会式は、可能な限り去年の東京オリンピックの記憶と先入観と偏りを排除して観た。
PCR検査で厳選された観客は隔席にほぼ埋まっていた。
会場の大型スクリーンに映し出された前振り動画は二十四節季を表したものだ。中国の自然や歴史的建造物と文化の映像は文句なしに美しくて感動した。しかし、中国の近代的な物・人物の映像に切り替わると、凡庸で気分が冷めた。感動しては気分を冷ます非連続性は落ち着かない。総監督は力量はあるが、世界最先端の近代国家だとアピールしたいあまり、気持ちが上滑りしたのだろう。

20分後あたりの、グラウンドにせり上がった光の氷状長方体は期待したが、その後の演出はありきたりだった。どうせならスタンリー・キューブリック監督1968年SF映画「2001年宇宙の旅」のモノリスのように、もっとシンプルに巨大でそっけない方が力強かったはずだ。

会場の気温は2.5度と冬の北京としては暖かい。むしろ札幌のほうがずっと寒い。しかし、バッハ会長は薄着でコートなしの背広姿だった。貴賓席は遠赤外線で密かに暖房してあるのかもしれないが、もし暖房なしとしたら、ドイツ人は耐寒性が強い。
BGMも中国人スタッフのファッションも、始めから期待していない。会場で選手団を迎えるスタッフたちの歓迎の踊りが疲れているように見えたのは、単調な振り付けのせいだ。振り付けを自由闊達にしたら、面白くて元気よく見えたはずだ。

各国選手団入場では、それぞれの国民性や個性が楽しかった。東チモールは選手一人。不思議な羽飾りの帽子が面白かった。ナイジェリアの大黒頭巾のようなゆったりした緑地の被り物と衣装は良かった。国旗の緑と白からの発想なのだろう。日本選手団は見逃すくらい小規模で印象は薄い。ただ、選手の一人がバック転をしたのは目立って良かった。中国選手団は伝統的な真っ赤か。この辺りはブレがない。

選手団を先導するプラカード持ちは、選りすぐりの美少女たちだろう。しかし、マスクで顔が隠れているのが残念。彼女たちが捧げる雪の結晶を模した国名プラカードは、クリスマスシーズンのスーパーの売り場飾りみたいだった。解説では中国伝統の組紐細工を模したものらしい。この形は最後の聖火まで使われる大切なモチーフだ。それなら、もっと工夫したほうが良かった。

計算し尽くされた技巧的な演出は、膨大な努力量に反して感動は薄くなる。今回の光の造形はナウシカや現代アートなどで使い古されている。この手のCG的演出は正直言って退屈だ。言い方は悪いが、田舎の人が考える洗練された都会的造形だ。私は東大寺二月堂のお水取りのような、人と火の素朴な力強さが好きだ。しかし、一般市民には評価されるだろう。
オリンピックはあくまで競技が主体で、それに期待している。
雪・氷質が良くないのは歴史が浅いので仕方がない。

比べて去年の東京オリンピックの開会式は情けなかった。高額予算に様々な利権団体が寄ってたかって、三文芝居に貶められていた。どの国でも、官製催事はその程度のものだ。
しかし、たかりようがない低予算のパラリンピック開・閉会式は自由奔放で文句なしに楽しかった。

選手村はロボットなどのハイテクを誇示して、先進性を猛烈にPRしていた。
ロボットは国産だと言っているが、中国が買収したドイツのロボットメーカーの技術が入っている可能性は高い。ロボットによる調理や配膳は、すでにコモディティ化し始めた技術で先進性はない。これからはエンターテイメントを加味しないと、すぐに飽きられる。例えばカクテルを作ってくれるロボットには、話し相手をしてくれる表情豊かな美男美女アンドロイドを添えた方が断然楽しい。話しかけると、内蔵AIがとんでもない返答をして、国際的に話題を呼ぶはずだ。
配膳システムは日本の回転寿司が参考になる。高速レーンを設けて新幹線などに特注寿司を運ばせ、とても楽しい。対して、北京の選手村食堂は工場みたいに殺風景で、食事が家畜小屋の餌に見えてしまう。

隣国選手たちは選手村の食事が中国風味付けで、気に入らなかったようだ。前回の自国の平昌オリンピック時の食事はずっと良かったと、自画自賛と他国蔑視の鉄板の比較癖は忘れていない。相変わらず軸足がブレない民族性だ。去年の東京オリンピックの時の、段ボールベットを貧乏くさいとか、選手村の食事は放射線汚染をしているとか、部屋が狭いとか、重箱の隅を突くように馬鹿にしていたことを懐かしく思い出す。

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蝋梅が開花。緑道公園にて。

可愛い柴犬をつれて散歩しているおじいさんとよく会う。
「いよいよ三度目のコロナの春ですね。嫌になっちまう」
おじいさんが話しかけた。
言われてみれば3年目だ。これで人生をめちゃくちゃにされた人は多いだろう。
2020年に入学した中高生は、21年22年と、学校で会う級友はマスク姿ばかりで、本当の顔を知らない。マスクを外せるのは早くても今年夏あたりの予測だ。3年生の2学期が始まっても、マスク姿は残るはずだ。今回をきっかけにマスク依存症が生まれるはずだ。マスク美人で口元や鼻筋を見せたくない人は意外に多い。

私は、人と会うことがほとんどない仕事なので、コロナなしの頃と日常生活はほとんど同じだった。違ったのは旧友と会わなくなっことだ。それは少し寂しい。
人それぞれのコロナ禍がある。私自身の変化は以前より独り言が更に増えたことだ。
遠い遠い昔の失敗を思い出して「嫌になる」とつぶやくことも増えた。昔は、実にバカなことや恥ずかしいことを、山のようにやっていた。しかし、それを繰り返し思い出しているのは精神衛生上よくない。第一、人生が残り少なくなってから、反省しても意味がない。それで、今後一切「嫌になる」を口にしないと決意した。

そしてもう一つ気づいたのは「正喜」とか「正喜さん」とか、名で呼ばれることが一切なくなったことだ。母は「正喜」と私を呼んでいた。しかし、死別してから名前を呼んでくれる人がいなくなった。それで試しに、夜の散歩の時、あたりに誰も歩いていないことを確かめて「まさき」と自分で口にしてみた。すると不思議なほど母の声に似ていて、懐かしくなった。親子なので声質と、久留米弁のイントネーションが似ているからだろう。

4日は立春、これから日に日に春めく。
寒さが厳しいと、かえって桜の開花は早くなるらしい。病院下の桜の古木は全て伐採され、幼木に植え替えられている。北区の花は桜なので、他の区より桜は多い。しかし、コロナ禍が長引いている今年も寂しい花見になりそうだ。

姉は心配性だ。良いことが起きると初めは単純に喜んでいる。しかし、時間が経過すると悪いことを想像し始め、必ず悪いことが起きると考え始める。アレコレ心配している姉に「馬鹿馬鹿しい、起きてもいないことは心配するな。統計では、悪い想像の9割は実際には起きない。」と強く言う。すると単純に愚痴るのを止める。もし予想通りに悪いことが起きたとしても、その時対応すればよいだけのことだ。

先日、Eテレで占いの科学的な検証をやっていた。
動物学者のアフリカの占いについての解説は面白かった。木の枝を2本用意して、それぞれに占いの結果を割りあて、それをシロアリの蟻塚に刺して翌日を待つ。そして、多く食べられた方を答えとする。この占いの良い点は、時間がかかることだ。時間がかかることで、冷静な思考を取り戻すゆとりが生まれる。おみくじのようにすぐに答えが出ると、何度も試みて、神社を儲けさせることになる。
私は浅草の観音様で、6回連続凶を引いたことがあった。この寺は日本一凶が出やすいと言われている。しかし、凶はショックで良い卦が出るまで引き続け、6回目の凶で諦めた。しかし、その年、悪いことは起きなかった。多分、自重して暮らしたからだと思っている。

研究者によると、おみくじの大吉とか凶とかは本来の占いではないようだ。本来は答えの和歌などが重要で、それから柔軟に意味を読み取るものらしい。本来、大吉・凶などは、おまけとして小さく付記されていたものだ。それがいつの間にかメインの答えになってしまった。

戦国の武将は戦いの前に占いをした。しかし、名将は悪い卦が出ても自軍に好都合に解釈して、逆に将兵の士気を高めて勝利に導いている。
番組ゲストの学者は「占いは信じる方なので、占いはしません」と話していた。たとえば悪い卦が出た後、数学などの問題を解かせると、良い卦のあとより成績は悪いとの研究結果がある。
私も同じ考えで占いはしない。しかし、今日の星座占いなどで、良い結果が出ていたら信じる。悪い答えは信じない。例えば、私と全く同じ命運の者は日本だけでも何百万人といるはずだ。それらが一斉に良い運になったり悪い運になったりすることは絶対にあり得ないからだ。

番組ゲストの売れっ子の女性脚本家は若い頃、占い師をやっていた。彼女は仕事で知った様々な生き方を、後年の脚本作りに役立てたと話していた。彼女は占いをうまく使った成功者だ。
私は晩年に入ってからは一切、悪い年回りなどは信じない。良い年周りが巡って来るのを待っていたら、その前に寿命が尽きてしまうからだ。良いことを思いついたら、その日すぐに実行するのが幸運だと思っている。

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