イーロン・マスクは米国経済のリトマス試験紙だ。2022年9月22日
彼の行動を眺めていると、米国経済の流れが見えてくる。
彼は4月25日に約440億ドル・約5.6兆円でTwitter買収を発表した。その後、買収契約は撤回された。撤回の理由はTwitter社内に不正隠蔽疑惑が見つかったから、と彼は言っているが、おかしな理由だ。その程度の情報は、彼には初めから分かっていたことだ。真偽不明だが「ロシア・ウクライナ侵攻により第三次世界大戦が勃発する」と、巨額な損失を危惧したのが真相だと言われている。
彼は宇宙旅行、火星移住などの事業化に熱心な理想主義者と思われているが、同時に冷徹な企業家で利に聡い。Twitter買収に伴い資金が必要だと、彼はテスラ株約360万株・約40億ドル相当を売却した。しかし、結局買収は止めた。この一連の動きを見ていると、イーロン・マスクは今、米国株は売りと判断しているようだ。彼は、米国株は弾ける寸前のバブルだと判断しているのかもしれない。
バブル崩壊を匂わせるもう一つは、テスラ社の異常な企業価値だ。テスラ株の時価総額は1兆ドル・現在のレートでは約140兆円を超えている。テスラ一社が日本国家の予算より大きいことは異常な評価だ。
現実にテスラ社で潤っているのは投資家たちだけだ。テスラ社は米国民の生活にさほど寄与していない。それに対してトヨタは日本国民に寄与する重要企業だ。単純に言えば、テスラ社の企業価値が過剰評価なのに対し、トヨタの企業価値は過小評価され過ぎている。
彼のテスラ社への愛着はなくなったと感じる。そう思ったのは中国に生産拠点を移してからだ。技術漏洩を避けるため、中国との合弁は拒否したが、中国人労働者を使う以上、必ず核心的な技術は盗まれる。内燃機関と比べて、電気自動車の技術は盗みやすい。彼がそうしたのは、今なら巨額の利益を得られると、実利を優先したからだ。
欧米がバブル崩壊したとしても、日本のバブル崩壊を熱心に勉強して来たので、日本ほど酷い結果にはならない。しかし、世界同時不況は避けられないようだ。
昔、株の専門家が「株価の動きは美人コンテストみたいなものだ。人気投票で実体はない」と言っていた。株価も景気も業績などとは無関係に、世の中の気分で動く。
日本のバブル期、山手線内側の土地価格でアメリカ合衆国が買えると言われていた。あの頃は年間100万の利益も生み出さない土地が1億で飛ぶように売れていた。金利にすれば1パーセント以下だ。そのように実体がないのがバブルで、必ず弾けてしまう。
経済の先行きは、専門家の逆張りするとよく当たる。長く、彼らの言動を眺めて来て、そう思うようになった。日本がバブル崩壊した時、経済専門家のほとんどは予測できなかった。著名な経済専門家がバブル崩壊した年の正月番組で「今年は株価は4万を超える」と株の買い増しを自信満々に解説していたのを鮮明に記憶している。彼らは数値の現状分析は得意だ。しかし、世間の気分を分析するのは極めて不得意だ。だから、経済専門家が円安不況を言っている今は、逆に円安好況・日本一人勝ちと判断すると当たる。現実に、そのような考えが広がり始めている。
バブル崩壊後の失われた20年まで、私は日本経済の歩みを信じていた。しかし、30年目に入ると、欧米の好調さに取り残されぱなしの日本経済を疑い始めた。今の欧米の危うさを見ると、日本の選択は正しかったのかもしれない。現実に日本型経済を評価する動きが欧米にある。欧米が目指す繁栄は、資源が無限で、浪費を増大し続けられることを前提にしている。それでは破綻が起きるのは必然だ。
イーロン・マスクの個人資産は約40兆円。毎日1000万円使っても、使い切るのに1万年はかかる金額だ。彼は今51歳。健康維持のためにお金を湯水のように使っても、あと50年足らずで死ぬだろう。
彼は自宅のベットをほとんど使わない。彼は夜昼なく働き続けて、職場の机の上などで死んだように短時間眠るだけだ。しかし、6人の子供がいる。多分、多忙な時間の中、職場近くで子作りに励んでいるのだろう。彼の生き方は、世間が羨む姿には程遠い。
お彼岸の供物を買って来た。
今日もどんよりと曇り、ときおり小雨が落ちる。
午後5時、このあたりの気温は23度。長袖を重ねたい涼しさだ。
最近、実行している腰痛対策。
東大松平浩助教授指導によるNHK無料動画。
両足を肩幅よりやや広めに開いて立つ。
尻に両手を当て、息を吐きながら腰を前へ押し出すスメージで背をそらす。
それを3秒維持。
それを2週間続けると効果が出ると言っている。
このような健康方法は、簡単なのが最良だ。
夏の頃から、トイレ床角の隅に3mmほどのちっちゃなクモが10cmほどの巣を張っていた。運気の上昇のため、トイレ掃除はまめにやっているが、そのクモの巣は壊さないように気を付けていた。
そこは、お客が来そうにない場末だ。
でも小さなクモは、ちっちゃな店の真ん中で、とても満足そうだった。
巣にかかった獲物の残骸を見たのは8月だった。
そんな少ない獲物で大丈夫なのか心配していた。
台風で強風が吹いた日、巣にホコリや糸くずが張り付いたので取り除いた。
すると巣も壊れてしまった。
ちっちゃなクモは慌てて壁の角に避難した。
翌日見ると、巣を張りかえていなかった。
そしてその翌日、クモは力尽きて床に落ちていた。
巣を張り替える体力が残っていなかったようだ。
哀れでならない。
絵本「おじいちゃんのバス停」。アクセスは左バーより。
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