桜の開花が待ちどしい。新作の着物姿の絵と土筆の卵とじ。2023年3月13日
去年はジャガイモ不作で高かったが、今年は安い。
大きめのメイクイーン4個が180円ほどだったので、買って茹でジャガにした。
冷めたら皮を剥いてポテトサラダを作る。レシピは人それぞれだが、私は茹でジャガを荒く砕き、胡瓜、トマト、ハム、玉ねぎを加え、マヨネーズであえる。
知人のドイツ人は、ジャガイモの本場育ちなのにポテトサラダが大嫌いだった。
しかし、来日して、日本のポテトサラダを口にしてから大好物に変わった。
日本のポテトサラダが美味しいのは、マヨネーズの違いだろう。
欧米のマヨネーズはとても不味い。
日本人はどんな事柄でも、とことん改良し続ける。
ウォシュレットや自動車はその気質を発揮した商品だろう。
海外旅行客が、日本では美味しいレストランを探すのは簡単だと話していた。
しかも安くて、コンビニやスーパーの食品ですら、海外の一流店の水準だ。
高品質を要求される素材分野もそうで、圧倒的に日本メーカーは強い。
しかし、汎用品分野では、職人気質で高品質を追求し続けた結果、価格競争に負けてしまった。
それでも日本特有の気質は変えないで欲しい。
そのおかげで、世界では稀なほど住みやすい国が生まれた。
食の美味しさ。町の清潔さ。買い物や食事でのサービスの良さ。治安の良さ。いずれもたぐい稀なものだ。
マスコミなどによって30年間の停滞に罪悪感を植え付けられているが、それは他国の価値基準による結果だ。あまりにもこの国は特異すぎて、誰も正確に判断できない。他国では労働は苦役で苦渋に満ちていて、労働者は不機嫌だ。その負の感情はすぐに蓄積され、ストや暴動へ向かう。
日本人の多くは、密かに現状に満足している。日本人は世界初の価値観を、長い年月をかけて醸成した。その価値観は、これからの世界に必要なものだ。
先日、マウスを買った。
それまでは、中古で買ったマックの有線旧タイプを使っていた。
ボール状のスクロールボタンが付いている見慣れた定番の品だ。
このタイプは、スクロールが微妙で、とても扱いにくく不満が募っていた。
その前のマックマウスは無線で、スマホ画面のように指先をタップしたりフリックしたりして操作する品だ。
まずまず使いやすいが、すぐに電池切れを起こすのが欠点だった。
それで、中古で旧タイプマウスを買い求め3年ほど使っていた。
新しいマウスは島忠ホームズで2種買った。
ELECOMの有線マウス、650円と1800円。
高い方はクリック音が出ない設計。
掌になじむ形状だが、使ってみると馴染みすぎて隙間がなく、汗ばむのが嫌だった。
650円の方は小さくて、意外に使いやすい。
それで、1800円の方は予備としてしまっておくことにした。
値段は大きく違うのに、両者の機能は全く同じ。
縦方向のみのスクロール回転ボタンの操作性は大変良好だ。
このようなコモディティ化した商品は、安くても品質はとても良い。
今日は寒い雨だ。
靖国神社の桜の標本木の開花は1輪たりず開花宣言はお預け。
開花したら千鳥ヶ淵で花見をしたい。今年は海外からの観光客で賑わいそうだ。
同居している姉は、旅行中の娘宅の猫の世話に泊まりがけで出かけている。
一人だと、深夜にパソコンの音楽など音を大きくできるので気楽だが、「シーン」という音が聞こえるほど静かだ。
ノーベル賞作家の大江健三郎と元参院議長の扇千景氏の訃報をニュースで報じていた。
誰の死でも、一抹の寂しさがある。
医師をしている知人が「人の死は実に荘厳なものです」と話していた。
その言葉の意味が、年々深くなっていく。
最近描いた注文絵。
戦前の着物姿の女性が依頼者の希望だった。
それで、若い頃の母の写真を見せ、そのように描くことを承諾してもらった。
髪型は昭和初期の母を参照。
日傘は大正期の8歳くらいの頃の母が手にしている日傘を参照。
柄が長くて大正ロマンを感じる。
母は美人画が大好きだった。
この日傘の絵を母に見せたらとても喜んだだろう。
最近、筆のメーカーを変えた。
島忠ホームズで、ペンキ屋さんが使う面相筆が良さそうだったので買って試した。
画材屋の筆よりずっと品質が優れている。
穂先のバレがなく細い線が滑らかに描ける。
昔の画用筆はとても優れていて使いやすかったが、20年前あたりから急速に品質が落ち、細線が描きにくくなった。
今の品質は、画材屋よりペンキ屋さん用筆が大きく逆転してしまった。
画材屋の筆は有機溶剤に弱いのが欠点だ。
しかし、ペンキ屋さん用は水にもシンナー類にも極めて強い。
手持ちの筆をペンキ屋さん用メーカーの平筆丸筆などと全て入れ替えた。
出費はかさんだが、ストレスなく描けるので仕事が捗る。
今、ペンキ屋さんの仕事は、カッティングシートにプリンターでの出力に変わり筆を使わなくなった。それで、筆メーカー画用やホビー用に傾注しているのだろう。
14日は好天だったが、夕暮れ近くには冷たくなった。
荒川土手に土筆が沢山出ていた。
10分ほどで採った量だ。
これくらいが丁度良い。
土筆はスギ花粉アレルギーに薬効がある。
頭が開いて胞子が飛散したのは薬効がない。
写真のように硬く引き締まっているのが良品で、私はそのほろ苦さが好きだ。
味醂に出汁醤油を少し加え、炒めるように加熱して、しんなりしたら卵でとじた。
とても美味い。毎年楽しみにしている春の味だ。
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