満洲・横道河子(おうどうかし)の森林開発会社の社宅風景。
昔、桑原 甲子雄写真集で見たこの北満横道河子の写真は今も心に残っている。
記憶で描いたので、写真とは違う。
撮られたのは太平洋戦争直前の昭和15年あたりだ。
きな臭さを増して行く本土から遠く離れ、のどかで平和な風景だった。
心に残ったのは、幸せそうな赤ん坊と若い両親の姿だ。
もし終戦までこの地にとどまっていたとすれば、この家族には悲惨な運命が待っていただろう。
もし無事に帰国できたとすれば、この赤ん坊は今、80代前半だ。
横道河子はロシアが森林開発した地で、ロシア風の駅舎が残っている。