昨夜は十五夜と満月が重なった。1万年後の月。2023年9月30日
29日は十五夜と満月が重なった。
雲は多かったが荒川鉄橋の上の雲間に、赤みがかった満月が出ていた。
カメラで撮ったがピントが甘かく、投稿は止めた。
その代わりに、満月を描いた禅語の漫画を載せる。
・・「前後を遮断せよ」
禅の言葉-明日も昨日も忘れて、今だけに集中して生きる。
掃除しなくても死ぬことはない。
それより、今日の満月を楽しもう・・
満月を見上げながら思った。
月は1万年後も変わらないだろう。
しかし、今の世界の文化も遺跡も1万年後はほとんど残っていない。
なぜなら、1万年前の痕跡はほとんど残っていないからだ。
どんなに偉い人も有名人も記憶に残っていないはずだ。
しかし、核融合炉の実用化とAIの進化は世界を平等に豊にしているはずだ。
その結果、人口は激減し自然は回復するだろう。
家族制度は激変し、子育ては趣味の世界に変化しているだろう。
ほとんどの病の治療法は確立し、アンチエイジングの進化で人は滅多に死ななくなっているはずだ。
人工臓器、人工肉体も簡単にできて、身体障害者は死語になっているだろう。
そのような進化が、人にとって幸せかどうかは分からない。
確かなことは、現代人は1万年後どころか100年後の月すら見ることができないことだ。
次に十五夜と満月が重なるのは7年後だ。
そのころ、自分が元気でいるかどうかは自信がない。
ハリーポッターのダンブルドア校長役をしたマイケル・ガボンさんが肺炎でなくなった。
享年82歳。その年齢に達するのに私は僅か4年だ。
「最近、新聞の死亡欄を最初に見るようになった」
昔、年寄りが話していたことを思い出す。
その真意が今、やっと理解できる。
30日に入った午前2時に就寝。
電灯を消して、ベランダを開け放つと月明かりが部屋に差し込んだ。
見上げると時折、雲間から満月が覗く。
その冴え冴えとした月光に生きている素晴らしさを感じる。
遠く風のような街の音が聞こえる。
近くの寝静まったマンションの外明かりが美しい。
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