消えた風景・ひばりヶ丘団地。2023年10月1日
「消えた風景・取り壊し前のひばりヶ丘団地」
日本住宅公団最大の住宅団地。その後の公団団地のモデルになった。
50年以上昔、近くの保谷に姉が住んでいた。
母は姉を訪ねたついでに、ひばりヶ丘団地を観光気分で見学した。
「まるで外国みたいで、とてもモダンで綺麗だった」と母は感激していた。
電柱に子供用自転車が放置されていた。幻覚のように、子供たちの楽しそうな声が聞こえたような気がした。
今は珍しい2階建の長屋のような作りだ。
まだ工事用柵はなく自由に出入りできたが、誰一人出会わなかった。
昨夜は近くの荒川・岩淵水門で花火大会が開催された。
荒川土手に集まった見物客たちは、花火前の夕空に低く浮かぶ赤味がかった満月に感動していた。
花火の打ち上げが始まっても、傍に静かに浮かぶ満月に惹かれた。
今日は午後になっても涼しい。
長い真夏日から解放され、やっと秋が訪れてくれた。
荘子は「人が不幸になるのは比較するから」と言っている。
極めて逆説的だが真理だ。
そして、比較する思考が文明を進化させたのも事実だ。
私は第三の生き方として、ぼんやりとした心地よさを模索している。
ワビサビの日本文化にどっぷりと浸って育ったから到達できる心境だ。
日本には貧しさを軽蔑しない文化がある。
貧しさの中にも美を見出すことができる稀な国だ。
それは世界では異端だ。
だから、海外で低いカーストとして蔑む清掃員に対しても「立派な大切な仕事です」と、日本人の多くは敬意を示す。
「明治屋・マーマレード用イラスト」
パッケージラベルには写真が使われていると思っている人が多い。
しかし、写真はリアルすぎてキレが悪い。
殊に果物系はシズル感と切れ味が重要なので写真が使われることはない。
20年前にほぼ商業美術から離れ、ファインアートに軸足を移した。
だからデザインの現状はよく知らない。
店頭で商品を眺めている限り、
メーカはデザイン料を抑えているように感じる。
手書きのイラストはとてもコスト高だ。
これからのイラストは生成AI画像に移行するのかもしれない。
このイラスト描いた頃はバブル期で良い時代だった。
この1枚の画料で豊に1ヶ月生活できた。
比べて今のイラストレーターは極めて厳しい。
厳冬期どころか、絶滅期に入っているように感じる。
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