ハンディキャップ理論では、一見役に立たないものを強くアピールするオスほどモテる。2023年10月28日
「飛び続ける人-1」20代に描いた2枚組みの絵。
地上が核汚染して住めなくなり、永遠に飛び続ける人。
数万年後、地上が安全になったら着陸して、搭乗者は目覚める。
「飛び続ける人-2」先の絵との2枚組みだ。
こちらは北方の汚染が少ない海面上を低空飛行して水などを補給している姿。
作品は共に競争率2倍ほどの上野での公募展に応募して落選した。
応募料は1万ほどで、今の貨幣価値で2万ほどだ。
他にも自信のある作品が落とされたので、上野での公募展は選択肢から外した。
それ以降、私が大きな賞を取った公募展は全て3000円以下か無料だ。
永遠ではないが、地上に降りず2年間飛び続ける鳥にヨーロッパアマツバメがいる。
その足は小さくて弱く木の枝にとまることができない。
しかも、羽が体躯に対して大きいので、地表から羽ばたいて飛び立つこともできない。
だから巣穴は高い崖上にあり、落下するスピードを利用して飛び立つ。
しかし、高い崖にある好都合な巣穴を彼らが見つけるのはとても難しい。
それで、子育てがてきる巣穴を見つけるまで、最長2年間も一度も休むことなく、夜昼なく飛び続ける。
彼らは4秒間羽ばたき、3秒間滑空しながら休む。
そのように捕食も睡眠も毛繕いも、飛び続けながら行う。
ヨーロッパでは満月を横切るように飛び続けるアマツバメが普通に見られる。
極楽鳥の剥製がヨーロッパに持ち込まれた時、足はすべて切られていて無かった。
それを見たヨーロッパ人は極楽鳥は永遠に飛び続ける鳥だと思い込んだ。
そのような奇想天外な発想は、2年間も昼夜なく飛び続けるヨーロッパアマツバメが身近にいたから生まれたのだろう。
渡り鳥たちも同じように飛びながら眠る。
鳥類の羽ばたきは無意識に行われるのでそれが可能だ。
鳥類の驚異的な持続力は胸筋に含まれるイミダゾールペプチドによるものだ。
その究極の疲労回復物質は日に100グラムの胸肉を食べれば十分に得られる。
イスラエルのザハヴィ博士が提唱したハンディキャップ理論では、一見役に立たないものを強くアピールするオスほどモテる。
そのようなオスは生きる力が強いとメスに錯覚されるからだ。
例えば黒タテガミのライオンはモテる。
しかし、黒タテガミは熱吸収が良く、暑さにやられるので短命だ。
動き回るオスもモテる。
しかし、危険に晒される機会も多く死ぬ確率は高い。
その逆に、じっとしているオスは生き延びる確率が高いが、メスに出会う確率は低くなる。
それは人にも通じる。
アイドルたちの奇抜な髪型や服装は、我々から見ると不可解で理解できないが、若い女の子たちには魅力的に映る。自堕落に酒やギャンブルに溺れる男たちや、スピードに興じて命を危うくしている男たちも女にモテる。
オーストラリアのコウイカの一種の集団合コンでは、強い体の大きなオスがメスを独占する。
小さなオスはその対抗策として、女装してメスに近づき、油断させて一気に目的を達してしまう。
しかし、女装が巧みすぎると大きなオスに惚れられ愛されすぎて消耗し、時には死んでしまう。
ちなみに成功率は、強いオスが6割なのに対し、弱いオスは成功率4割と良い結果を出している。
女装してメスに近づき獲得しようとするような姑息な男が意外にもてると言うことだ。
持てないと思っている男性は参考にすると良い。
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