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2023年11月20日 (月)

マーレン姫 2023年11月20日

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「マーレン姫・グリム兄弟」個人蔵。
愚かな父王や愛した王子たちのために苦難に陥った美しい王女。
彼女は勇気と行動で最後に幸せを掴んだ。短剣を隠し持つ姿に彼女の強さを描いた。

オファーがあってすぐこの絵を描いた。しかし、装丁デザイナーが気に入らなくて、この仕事を断ってしまった。
自分の行動を反省したことはない。
その独自な世界観を持ったデザイナーを受け入れるべきだったと反省している。


最近、気づいたこと。
「内省的にならず、熱中できることを見つけて専念すれば楽に生きられる」
最近やっとそれに気づいた。「小人閑居して不善をなす」である。
座禅をしたりして心静かに時を過ごせば安らかに生きられる、なんてことは現実にはほとんどない。

本当に優れた人なら、瞑想なしでも心やすらかなに生きることができる。常人なら、どんなに凄い修行をしても心乱れるものだ。
以前、偉いお坊さんのドキュメンタリーを見た。
彼は末期ガンで、自分の境遇を活かし、死への心構えを各地で講演していた。
「誰でも死ぬ。そんな当たり前のことは平然と受け入れるべきだ」
明るく元気に語る彼に、聴衆は拍手喝采していた。

彼が平然とガンを受け入れていたのは、末期症状が起きていなかったからだった。すぐに激痛、息苦しさ、嘔吐、などの症状が出始めた。彼は医師でもある妻に苦痛の緩和剤の処方を幾度も懇願した。しかし、その薬は命を縮めるので妻は拒否し続けた。

苦しみから逃れたいのは、人として自然な姿だ。どんなに偉い宗教家でも苦しいものは苦しい。死ぬことだって怖い。苦悩と正しく向き合ったからといって、苦しみから解放されるわけではない。

しかし、次々とやりたいことに熱中していれば、その時間だけ嫌なことを考えなくて済む。彼の講演活動の真意はそこにあったのかもしれない。
瞑想などより、その方が現実的だ。
「好きな仕事なら、老いても辞めてはいけない」と言われる真意はそこにある。

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