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2023年12月27日 (水)

幸せを願わないことで、逆に幸せになれる。2023年12月27日

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ポチは妻子に捨てられた。
「捨てられたのは、頭が禿げてメタボだから」ポチはそう思い込んでいた。
しかし妻は、そんなことは少しも気にしていなかった。
小さな食い違いがいくつも積み重なった結果だと妻は思っていた。


「幸せは気づかない間に過ぎて行く」
幸せは失って初めて気づくものだ。美しくて優しい妻。
できの良い子供たち。一流会社勤めで安定した高収入。素晴らしい住まい。
それなのに幸せを感じないまま人生を過ごしてしまう人は多い。


友人の兄は地方の大病院の院長をしていた。
彼は男の幸せをすべて満たしていたのに、突然自殺してしまった。
「なぜ、兄が死んだのか、いくら考えても分からない」
友人は頭を抱えていた。
幸せを感じるには、それなりの能力とエネルギーを必要とする。
「兄は疲れすぎて、幸せを感じられなくなったのかもしれない」
友人はそのように推測したが、確信できなかった。

もう一人の知人はそれと真逆だった。
妻は不細工で意地悪。出来が悪く自堕落な子供たち。
その上に勤め先は倒産して、彼は派遣社員で細々と生活していた。

それでも彼は幸せだと話していた。
しかし、幸せに感じる理由が何なのか、彼はまったく分からなかった。

もしかすると、彼は幸せへの道を完全に諦めたので幸せになれたのかもしれない。
激流に翻弄される木の葉は見た目には悲惨だが、木の葉自身は水流に少しも抵抗しないので、静かな水面に浮かんでいるのと同じだ。もし、ほんの少しでも水流に抵抗したら、猛烈な水の衝撃で木の葉は一瞬で粉砕されてしまう。


彼はそれと同じだった。
不幸な境遇の中で、彼は知らぬ間に流れに身をまかす生き方を身に付けていた。
その結果、世の中からの衝撃を彼は受け流すことができた。
それが彼を幸せに感じさせた理由かもしれない。


もしかするとポチと妻の間の小さな食い違いは、ポチが勝手に一人相撲をしすぎたからかもしれない。
あえて関係を良くしようとせず、ポチが流れに身を任せていたら、妻子はポチを捨てなかったのかもしれない。

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